ヤンキーになって疎遠になった幼馴染が、美少女にジョブチェンジして戻ってきたんだけど

布施鉱平

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後編

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「…………」
「…………」

 しばらくの間、俺とケイは無言で抱き締め合っていた。

 それは、失われたふたりの時間を取り戻すため────では、もちろんない。

 いま俺たちは、互いに様子を探り合いながら、相手の出方をうかがっている状況なのだ。

 ……なんでそんなことになってるのかって?

 考えても見て欲しい。

 女体化してしまったとはいえ、ケイの中身は男だ。
 それはつまり、俺たちはいま同性同士(精神的には)で抱擁ほうようし合っているということなのである。

 それに気づいてしまった瞬間に「おいおいホモかよ!」とでも冗談を言って茶化すことができれば、この状況をなかったことにすることもできただろう。
 
 だが、そうもいかなくなってしまった。

 なぜなら────















 ────俺が、勃起してしまったからだ。















 …………何も言うな。

 だって仕方ないだろ?

 ケイの体が柔らかいんだもの。
 ケイからいい匂いがするんだもの。

 思春期をこじらせた俺童貞の肉体が、中身が男とは言え女の子の体に密着して、反応しないわけがない。 

 そして、ただ俺が勃起しただけならまだなんとかなったかもしれないが、残念なことにケイがそれに気づいてしまったのだ。

 ……まあ、部屋着ステテコを押し上げて勃起した俺のチンコの先端が、ケイの太ももにがっつり刺さっているんだから気づかない理由わけがないんだけど。

「…………」
「…………」

 そりゃあ、お互い無言にもなるよねって話だ。

 俺にしてみればこれは不可抗力であり、ケイそのものにではなく、あくまでもケイの女体・・・・・に反応してしまっただけの生理現象だ。
 
 だが、それを一生懸命に説明するのは死ぬほど恥ずかしく、また童貞丸出しでカッコ悪い。

 そしてケイからすれば、俺の勃起これは三度目だ。

 一度目は、ケイだとは知らずに勃起したのだから、ただの青春の発露だと納得もできるだろう。
 
 二度目は、一度目の勃起がそのまま継続していたのだと言い逃れることもできるだろう。

 だが三度目は、明らかに自分と密着したことで引き起こされた勃起なのだ。

 親友との友情を取り戻せたと思った矢先に、「俺、お前のこと女として見てるぜ!」とボディーランゲージされたわけである。
 
 それを拒絶すれば友情にひびが入るかもしれず、かと言って受け入れてしまったら自分の中の何かが確実に壊れてしまう……

 となれば、ケイに残された道はただ一つ。

 とりあえず問題を先送りにして、未来の自分がなんとかしてくれることを祈りながら様子見をすることだ。

 …………まあ、いま言ったケイの内面は俺の想像に過ぎないが、大きく外れてはいないだろう。

 だって、俺がケイの立場だったら絶対にそう思うし。

 だから俺はケイの意思を尊重して、このまま勃起が収まるまでじっとしていることに────















「…………」
「………っ」















 しようと、したのに…………














 なんでお前、耳まで赤くなってんの?














 なんで、そんなに息が荒いの?














 なんで、脚をもじもじさせてんの?














 ────なんでそのたびに、くちゅっ、くちゅって音が聞こえてくんの?















 …………一生懸命自分に言い訳してた俺が、馬鹿みたいじゃん。










 ◇









 ────くちゅっ、くちゅっ


「……っ♡ ……っ♡」
 
 …………相変わらず、俺とケイは無言で抱き合ってる。

 
 くちゅっ、くちゅっ


「……っ♡ ……っ♡」

 違うところといえば、ケイの脚がさっきよりも開いてることと、俺の手がその間に入っていることだ。


 くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅっ


「…………っ!♡♡」

 俺が指を動かすたびに水っぽい音が鳴り、ケイの体がビクビクと震え、押し殺したような声が聞こえてくる。


 つぷっ…………ぬぽっ、ぬぽっ


「……っぅ!?♡ ……っ!♡ ……っぁ!♡」

 ケイが履いているのは、トランクスだ、
 男の下着だし、色気なんて皆無。

 ……でも、いいところもあるんだよな。

 裾からめっちゃ指が入れやすいし、それに動かしやすい。

 
 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ!


「……っ!♡ んっ!♡ んっ!♡ んっ!♡」
「我慢しないで、声出したら?」
「~~~っ!♡ うるっ、せ……」 


 ……こりっ


「はひっ!?♡」

 
 ぐちゅ(こりっ)ぐちゅ(こりっ)ぐちゅ(こりっ)ぐちゅ(こりっ)


「~~~~~~~っ!!♡♡」
「腰、引けてるぞ? クリトリス気持ちいいのか?」
「~~~~~~~っ!!♡♡(こくっ、こくっ)」
「もっと強く?」
「~~~~~~~っ!?♡♡(ぶんっ、ぶんっ)」
「…………」


 ぐちっ!


「っ!?!?!?!?!?♡♡♡♡♡(ビクッ、ビクッ)」
「…………」

 素直じゃないケイを無視してクリトリスを思い切り押し潰すと、ケイは驚いたような顔をしながら絶頂した。

 そして体の力が抜けたのか仰向けに倒れ込み、股を開いた状態で腰をビクビクと跳ねさせている。

 恥ずかしいのか、真っ赤な顔を両腕を交差させて隠しているが、隠すべきはそっちじゃないと思うなぁ…………

 
 ────するっ


「………っ」
「…………」

 …………へぇ、トランクス脱がせようとしたら、自分で腰浮かせちゃうんだ。
 これから何されるか分かってるだろうに、そのお手伝いしちゃうんだ。

「…………」
「…………」
 
 …………じゃあ、もう、いいよな?















 ぬちっ、ぬちっ、ぬちっ…………


「…………っ♡♡」

 俺はケイのスカートをめくり上げ、両膝の裏に手を当てて脚を持ち上げると、チンポの先端を濡れそぼった膣口に押し当てて軽く前後に揺らした。

 













 ぬっ、ぬっ……くぷっ


「っ!!!♡♡♡」

 少しずつ、少しずつ、前後に揺らす幅を大きくしていき、亀頭の部分が中に埋没したところで動きを止める。

 そして手をケイの脚から離すと、顔を隠している両腕を掴み、強引に引き剥がして床に押さえつけた。

「…………っ」

 ケイは一瞬俺を睨みつけるように見たあと、すぐにぷいと視線を逸らした。















 ずっ…………ずんっ!


「っあ!♡♡♡」

 一気に奥まで突っ込むと、ケイが高い声を上げた。
 
 これまではずっと我慢していたのに、どうしても抑えきれずに漏れてしまった。 
 そんな声だ。



 












 ずっ、ずずっ…………ずんっ


「んっ!♡ んっ!♡ …………んあっ!!♡♡」

 チンポを引き抜こうとすると、ケイの膣肉は必死に絡みつき、締めつけ、吸い付いてきた。
 
 それを無視して強引に腰を引き、カリのあたりまで引き抜いたところでまた奥に叩きつける。





 ずるっ、ずんっ、ずるっ、ずんっ


「あんっ!♡ んっ!♡ あっ!♡ あっ!♡」

 前後に腰を揺すり始めると、ケイはそれに合わせて声を上げた。

 どうやら、もう声を抑えることはできないようだ。

 その声に興奮して、俺の腰の動きも勝手に速く、激しくなっていく。


 ずんっ、ずんっ、ずんっ、ずんっ


「あっ!♡ あっ!♡ あっ!♡ あっ!♡」 
 
 腰を振りながら、俺は押さえつけていたケイの手首を放した。

 そしてケイのシャツに手をかけると、力任せに引き裂いた。
 ぶちぶちとボタンが弾け、柔らかそうな胸が飛び出してくる。

 とうぜんノーブラだ。

 俺は突き上げるたびに揺れるその胸を両手で掴むと、形が変わるくらい強く握り締めた。

「んぅっ!♡」

 ケイが眉をしかめる。
 だが、それと同時にキュッとなかを締め付けてきた。
 
 ……どうやら、少し痛いくらいがいいようだ。

 
 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!


「あっ!♡ あんっ!♡ あ~~っ!♡ あ~~っ!♡」

 さっきよりも動きやすい姿勢になったので、俺は全力で腰を叩きつけた。

 俺とケイの下半身がぶつかり、手拍子でリズムを取るような音が響く。

 
 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!


「……いくぞっ」
「~~~~~~っ!!♡♡」

 激しく腰を叩きつけながら俺がそう言うと、ケイの体が一度ぶるりと震え、これまでにないくらいキツく締め付けてきた。

 
 びゅるっ! びゅるるっ! どぷっ、どぷっ、どぷっ……


「~~~~~~~っ!!!!♡♡♡♡」

 一番奥に押し付けて精液を吐き出すと、ケイは体全体を反り返らせながら絶頂した。

 ケイの肉襞にくひだが、まるで一滴残らず搾り取ろうとでもするかのように、にゅるにゅると蠢いて射精を促す。

「……っ、ふぅ」

 全て出し終えた俺は、ケイのなかからまだ硬さを保っているチンポを引き抜いた。

 開きっぱなしになっている膣口が名残惜しそうにヒクつくが、そこから流れ出してくる破瓜の血が混じった精液を見てしまうと、流石に第二ラウンドを強行する気にはなれなかった。

「……なぁ、ケイ」

 絶頂の余韻で気だるそうにしているケイに、俺は声をかけた。

「……なん、だよ」

 体に力が入らないんだろう。 
 ケイが天井を見上げたまま聞き返してくる。

「男とセックスまでしちまったんだから、お前、もう女を受け入れるしかないんじゃね?」
「……くっ」

 俺がケイの太ももを撫でながらそう言うと、ケイはそれに反応してぴくぴくと体を揺らしながらも、悔しげに顔を背けた。

「なあ、ケイ。明日かわいい服とか、パンツとか、ブラジャーとか買ってやるからさ。身も心も女になっちまえよ」
「…………」

 俺は本気で言っているのだが、ケイは馬鹿にされたとでも思っているのか、顔を背けたまま俺の方を見ようともしない。

 だから俺は、ケイの上に覆いかぶさると、その小さな顔を両手で挟んで、無理やり俺の方に向けさせた。





 そして────





「女になれよ。────俺の・・女に」 

 そんなクサイ台詞を吐きながら、ケイの薄い唇にキスをした。

 もしケイに男に戻りたい気持ちが残っていたなら、俺は股間でも蹴り上げられていたんだろうけど……

「…………♡」

 ケイは嬉しそうに微笑みながら俺の体に手を回し、自分からも唇を押し付けてきたのだった。




















 ────こうして、ヤンキーになって疎遠になり、美少女にジョブチェンジして戻ってきた俺の幼馴染は、今度は俺の彼女へとクラスチェンジした。

 目つきが悪くて、言葉遣いが乱暴で、時には手や足を出してくる荒々しい彼女だが、もともと親友な俺たちの相性は抜群で、毎日を楽しく過ごしている。

 もちろん体の相性も最高だ。

 このあと、ケイが俺の嫁という最終クラスに到達するまでには色々な事件があったのだが……


 それはまた、別の話。
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