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◆商人と令嬢◆
3 ※
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◆ ◆ ◆
焦燥に駆られるように広いベランダに降り立ったカルミネだが、ローザに危害を加えるつもりは無かった。
ただ、その姿を見たかった。
「おやすみなさい、マリー」
甘やかな声。
存外に大きく聞こえてきたので驚いたが、ガラスの引き戸がうっすらと開いていて厚手のカーテンに隙間があった。
惹かれるようにそっと身を寄せると、廊下側のドアの前にローザの背が見えた。どうやらメイドを見送っているところらしい。
シルクの薄いネグリジェに包まれた姿は、扇情的でもあり清らかでもあった。
鍵を閉めて振り返った彼女はベランダ側に寄せてあるベッドに近付くと、仰向けに倒れ込んだ。――カルミネの目の前だ。
あせったが、室内側は枕元のランプで明るく、外側は月が陰になっていてずいぶんと暗い。
明かりに照らし出された薔薇色の巻き毛と、あごから首元までの整った曲線。目が離せない双丘は仰向けになってもなおボリュームを保っている。
その姿に見惚れながらも、カルミネは自分がわからなくなっていた。
第二婚約者の話を聞いて、なぜここまで来てしまったのだろう。秘密の入り口やこの大木のことを、知識としてはあっても本当に進入する気までは無かったのに……。チェリオとの婚約を取りやめて欲しいと懇願するためか? それとも、自分を三番目に加えて欲しいと願い出るためか? それとも――素のままの彼女に失望して、あきらめをつけるためか?
「……っ」
横たわったローザの苦しそうな吐息。
伏せられた長いまつげに、眉間を寄せた眉。
体調を崩したのかと思ったが、彼女の片手が彼女自身の足の付け根に挟み込まれて動いているのに気付いた。
「あっ……ん」
色に濡れた声。
あの公爵家の令嬢が、自慰をしている。
目を疑った。
「ふ、あ……」
背中を弓なりに反らせながら、自身の大きな乳房を持ち上げて、揉む。ネグリジェからあふれた柔らかそうな球体は、さくらんぼのような先端を尖らせている。そのあいだも彼女はもう片手で、足の付け根を下着越しに刺激している。
「……あ、舐めて、吸って……ちゅって……ここ吸ってぇ」
甘い嬌声。
カルミネはつばを飲んだ。
ほとんど無意識でズボンの前をくつろげて、鎌首をもたげつつある自分の牡を引きずり出す。
女性と見紛う繊細な美貌には似合わない、凶悪な長い肉杭を露出させると。掴んで前後にこする。
失望だって?
そんなことできるわけがない。
むしろ、知れば知るほど惹かれてしまう。すでに婚約者がいる身分違いの高貴な女性だというのに、どうして彼女はこんなに魅力的なのか。
あの柔らかく大きなふたつの膨らみにこの牡を挟んでもらえたら、どんなに気持ちいいだろう。あの白い乳房をこの手で揉めたら、どんなに幸せだろう。
「あっ、だめ、もっと……」
室内から漏れる甘い声。
「あっ、やっ、イケない、もっと、あんっ」
苦しそうな声。
「あっ、や、イケなぃ」
どうやら彼女は快感の頂点に達せないらしい。ふたりの婚約者たちの名前を切なそうに漏らしている。
カルミネの牡がますます固くなった。
「……姫……」
カーテンの向こうのローザが達するまでに、カルミネは二回も精を放った。今まで味わったことのない気持ちよさだった。
焦燥に駆られるように広いベランダに降り立ったカルミネだが、ローザに危害を加えるつもりは無かった。
ただ、その姿を見たかった。
「おやすみなさい、マリー」
甘やかな声。
存外に大きく聞こえてきたので驚いたが、ガラスの引き戸がうっすらと開いていて厚手のカーテンに隙間があった。
惹かれるようにそっと身を寄せると、廊下側のドアの前にローザの背が見えた。どうやらメイドを見送っているところらしい。
シルクの薄いネグリジェに包まれた姿は、扇情的でもあり清らかでもあった。
鍵を閉めて振り返った彼女はベランダ側に寄せてあるベッドに近付くと、仰向けに倒れ込んだ。――カルミネの目の前だ。
あせったが、室内側は枕元のランプで明るく、外側は月が陰になっていてずいぶんと暗い。
明かりに照らし出された薔薇色の巻き毛と、あごから首元までの整った曲線。目が離せない双丘は仰向けになってもなおボリュームを保っている。
その姿に見惚れながらも、カルミネは自分がわからなくなっていた。
第二婚約者の話を聞いて、なぜここまで来てしまったのだろう。秘密の入り口やこの大木のことを、知識としてはあっても本当に進入する気までは無かったのに……。チェリオとの婚約を取りやめて欲しいと懇願するためか? それとも、自分を三番目に加えて欲しいと願い出るためか? それとも――素のままの彼女に失望して、あきらめをつけるためか?
「……っ」
横たわったローザの苦しそうな吐息。
伏せられた長いまつげに、眉間を寄せた眉。
体調を崩したのかと思ったが、彼女の片手が彼女自身の足の付け根に挟み込まれて動いているのに気付いた。
「あっ……ん」
色に濡れた声。
あの公爵家の令嬢が、自慰をしている。
目を疑った。
「ふ、あ……」
背中を弓なりに反らせながら、自身の大きな乳房を持ち上げて、揉む。ネグリジェからあふれた柔らかそうな球体は、さくらんぼのような先端を尖らせている。そのあいだも彼女はもう片手で、足の付け根を下着越しに刺激している。
「……あ、舐めて、吸って……ちゅって……ここ吸ってぇ」
甘い嬌声。
カルミネはつばを飲んだ。
ほとんど無意識でズボンの前をくつろげて、鎌首をもたげつつある自分の牡を引きずり出す。
女性と見紛う繊細な美貌には似合わない、凶悪な長い肉杭を露出させると。掴んで前後にこする。
失望だって?
そんなことできるわけがない。
むしろ、知れば知るほど惹かれてしまう。すでに婚約者がいる身分違いの高貴な女性だというのに、どうして彼女はこんなに魅力的なのか。
あの柔らかく大きなふたつの膨らみにこの牡を挟んでもらえたら、どんなに気持ちいいだろう。あの白い乳房をこの手で揉めたら、どんなに幸せだろう。
「あっ、だめ、もっと……」
室内から漏れる甘い声。
「あっ、やっ、イケない、もっと、あんっ」
苦しそうな声。
「あっ、や、イケなぃ」
どうやら彼女は快感の頂点に達せないらしい。ふたりの婚約者たちの名前を切なそうに漏らしている。
カルミネの牡がますます固くなった。
「……姫……」
カーテンの向こうのローザが達するまでに、カルミネは二回も精を放った。今まで味わったことのない気持ちよさだった。
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