【R18】溺愛×悪役令嬢 reboot

月極まろん

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◆薬草の商人◆

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 チェリオという新しい婚約者が出来て、二週間ほどたった。
 貴族はなんでも吉日を選ぶため、まだ公式には発表されてはいない。本人たちも手続きや根回しに忙しいそうで、エドアルドもチェリオも城へ泊まりがけで行ってしまうことも多く、あれから――生徒会室で二人がかりで愛された日から、彼らにローザが会えたのは一度きりずつだった。

「おやすみなさいませ、お嬢様」
 少し年上であるメイドのマリーが、ドアの前で頭を下げる。この学園では、付き添いのメイドや執事たちも男女それぞれの寮に部屋がある。
「おやすみなさい、マリー。明日はちゃんとゆっくり遊んでくるのですわよ」
「ありがとうございます」
 亜麻色の髪のメイドは、どこか申し訳なさそうにしつつも顔をほころばせる。前世の現代日本の記憶を持つローザとしては、一週間おきにしか休日を与えられないのが歯がゆいのだけれど、それでもこの世界では破格だった。普通は日曜の午前中に教会に行かせてやるのがせいぜいで、まったく休みがない使用人も珍しくはないらしい。
 しかしいずれはこの国のほかの使用人たちも、ちゃんと休める環境にしてあげたい。

 ローザは自室の鍵を閉めて、ベッドに仰向けに倒れ込んだ。
 実家の部屋の半分ほどの広さだけれど、個室だ。ほとんどの寮生は二人部屋か四人部屋になっている。その賑やかさをうらやんだこともあったけれども――。
「……ふ、うっ、……んっ」
 ローザは息を荒げた。
 苦しい。
 婚約者たちに会えなくて、寂しい。
 だからネグリジェをはだけて胸の尖りをつまみ、レースの下着ショーツの上から、蜜壷の入り口にある小さな粒を押しつぶす。その陰にひそむ肉襞に指を入れるのにはまだためらいがあるけれど、粒に触れるぐらいなら怖くない。
 彼らにされたようにしているのに、彼らに抱かれたほどには気持ち良くない。熱くなってどんどん浮かび上がっていくのに、厚い天井に阻まれてしまう。
 陰核をなぞり、乳房をこねる。
 背中が弓なりに反っていく。
 素足がシーツを掻く。
 舐められたい。
 触られたい。
 膣の中を彼らの棒でかき混ぜられたい。
「……あ、あ……、ちゅってして……」
 彼らがクリトリスを吸ってくれれば、すぐにもイクことができるのに。
 ここ数日、ずっとローザは自分で自分を慰めていた。
「あ!」
 荒い息で達したものの、ぜんぜん浅くてむなしかった。
 どうして、エドアルドやチェリオに抱かれるのはあんなに気持ちがいいのだろう。どうして、リリィに舐められると意識が飛びそうになるのだろう。
 それぞれと交わるのも好きだったけれど、一緒に抱かれるのは快感も幸せも十倍になる心地だった。
 明後日にはエドアルドとチェリオに会える。
 ローザは乱れたネグリジェを整えると、枕元のランプを消して、端に寄せていた掛け布団をかぶった。


 ローザは気付かなかった。
 三階のこの部屋には、すぐ近くまで中庭の木の幹が迫り出していること。そしてローザの痴態の一部始終を、ベランダから見ていた人がいたこと。


 ベランダの床に、白濁した液がこぼれおちた。
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