拷問場の気高き乙女

ガイジ

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腐敗した世界の真実

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「あの町が何なのか確かめる為にあの町に降りましょう」

「そうですね」

私達は町に降りました。町は草木が生い茂り、素朴な建物が作る田舎町という雰囲気です。……しかし、癒しなんてありません。
得体の知れない宇宙人が住む地球とは似て非なる惑星に来たかの様です……。神経過敏に陥っていると、

「まだ3時頃ですがおはようございます。貴女達は黒猫の悪魔と破壊神様の使い魔でございますね」

背後からやたら綺麗な声が聞こえぞっとしました……。体を翻すと白銀の鎧の騎士と、
黒いローブを身に纏った黒魔術師の様な女性が後ろに現れていました。2人はペガサスに騎乗しています。もしかして鎧を着ている人が聖騎士さん……?

「いつから私達の後ろに居たんですの……!?貴女達は何方ですの……!?」

「ここに来たのは丁度今でございますよ。私が騎乗するペガサスは白き彗星の如き移動速度を出せるのです。
私は聖騎士と呼ばれる者でございます」

聖騎士は実在したのですね……。ネメジスさんを圧倒したそうですし屈強な男性かと予想していましたが、
チェンバロに合わせてコーラスでもしていそうな声からして女性ですね。
ですが、油断や安心の感情は全くありません。聖騎士さんはネメジスさんと敵対した訳ですし、
間違いなく私達の敵です……。心臓の鼓動を加速させていると聖騎士は言葉を続けます。

「あと、私の後ろの寡黙な方は宇宙人であり、この世界崩壊の真相を初めとしたこの世界の情報に博識な方です」

世界崩壊の真相を知る宇宙人……!?本当なのでしょうか……?

「それはそうと、貴女達は何のご用件でこの町にいらしたのですか?」

聖騎士は妖精が住む泉の様な透き通った声で問いました。

「破壊神様にお会いしに来たのですわ」

「やはりそうですよね。ですが、破壊神様にお会いする事は出来ません。
破壊神様はこれから処刑される身でございます。処刑される罪人に面会の権利は与えられておりません」

……!?ネメジスさんが処刑される……!?心が凄まじい危機感を訴えています。
取り返しのつかない事が起ころうとしていると……。私の世界は太陽のない永遠の闇の世界と化そうとしていると……。

「どういう意味ですの……!?」

「破壊神様は自身が生んだ悪魔達をこの世から消すという任務をほぼ完遂しました。破壊神様はもう用済みでございます。
また、破壊神様はこの世界を滅ぼした巨悪であります。だから処刑されようとしているんですよ」

ネメジスさんは、『自身が生んだ悪魔達をこの世から消すという任務』を課せられていたから悪魔達を殺していたという事でしょうか……。
その任務を課せたのは聖騎士さん……?あと、ネメジスさんがこの町に向かっていたのは処刑して貰う為だったという事なんですかね……。

「詳しい事は存じませんが、処刑が執行される事はありませんわ。
破壊神様を殺そうとする処刑台など私達が破壊しますわ。私達は世界を破壊する悪魔でしてよ」

失敗など眼中にないと言わんばかりの強気な態度でした。少しは心が鎮静します。

「処刑台を破壊する事は不可能でございます。もし貴女達が処刑を阻害しようとする真似をしたら私が止めに入らせて頂きます。
私は破壊神様を圧倒した聖騎士ですよ。貴女達が私に勝てる筈がございません」

聖騎士の台詞からも要塞の如き絶対的な自信が感じられました……。

「くっ……」

モアゼルさんは庶民に侮辱された貴族の様な悔しげな表情をしていました。ですが、自分を侮辱した庶民を陥れてやる。
私は諦めないという意思も表情から少し感じられます。私はどうすればいいんでしょうか……。

「ふふ……。他者の悔しげな顔を見るのは本当に幸福的ですね。まるで休日の午後、
庭園でのティータイムにて高貴な香りに包まれている時の様な幸福感でございます。では、そろそろ拘束された破壊神様の元へ戻りますか」

「了解です」

「まさか、貴女は私達に破壊神様の処刑の事をお伝えする為だけにここにいらしたという事ですの……!?
私達の悔しげな面持ちを見る為だけにここにいらしたという事ですの……!?」

「あら、何の事でしょうか」

白々しい台詞でした……。聖騎士さんについてはよく分かりませんが、断じられる事がありますね。
聖騎士さんは間違いなく善人ではありません……。なんて思っていると聖騎士さん達を乗せたペガサスは羽を広げます。

「お待ち下さいまし……!」

モアゼルさんは焦燥する様でした。

「聖騎士様には用はありませんが、お隣の宇宙人と言ったかしら?貴女に用がありますわ」

「全てを知る彼女から私に関する情報を聞き出して何か私に勝てる方法はないか模索でもするのでしょうか?」

「うっ……」

図法なんですね……。それにしても、私達を突き落とす様な事を聞かされたのに、
どうすれば聖騎士に勝てるか模索しようとする姿勢を持っていられるとは感嘆ですね。

「別に彼女から話を聞いて私に勝てる方法を模索しても構いませんよ。
その程度では私の敗北率0%は微動だにしないでしょうし。アエロさん、彼女達に私の情報を教えて構いませんよ」

宇宙人の方はアエロと呼ばれているのですね。

「了解です」

アエロさんは白き絨毯から降りました。そして聖騎士を乗せた天駆ける白馬は処刑台に向かい羽ばたきました。

「アエロ様、念の為お聞きしますが、貴女は世界崩壊の全てをご存知の宇宙人なんですのよね?」

「はい」

「証拠ありますの?」

「貴女達悪魔が最後に顔を揃えたのは水の都の高級飲食店だった場所でしたよね」

「……!合っていますわ。疑っていても仕方ありませんし信じましょう。
聖騎士様はどの様な魔法を使えるのかと、聖騎士様の物理戦闘能力を教えて下さいまし」

えっと……少し待って下さい。

「あの、私は敵の情報を分析する魔法使えますよ?戦闘能力をアエロさんに質問する必要はありませんって……」

「あら、何か勘違いしていらっしゃるのかしら。貴女がお使いになる分析魔法は敵の戦闘能力を分析する事は出来ませんことよ」

「えっ……!?」

「貴女や破壊神様に備え付けられた分析魔法は対象の居場所を分析する魔法ですわ。
戦闘能力を測る事は出来ませんわ」

「でもネメジスさんは分析魔法で敵の情報を……ってあれ?」

「お察しの通り、破壊神様は私達悪魔のステータスを存じています。戦闘能力分析の効果なんて不要ですわ」

「なるほど……じゃあ分析魔法の効果の事はネメジスさんが私を騙す為に吐いた嘘の一部だったという事ですね……」

まるで詐欺師と発覚した人物から買った商品が戸棚から見つかったかの様な虚しさです……。

「そうでしょうね。では、アエロ様。気を取り直して聖騎士様の能力について説明をお願いしますわ」

「分かりました。まず、聖騎士は《悲観する人類》という魔法が使えます。この魔法は聖騎士が具現した際に強制的に発動される魔法です。
この魔法が発動されると聖騎士を中心に台風が発生します。この台風は聖騎士が人間の姿に戻るか、聖騎士の息の根が止まるまで暴走し続けます」

「おぞましいですわね……」

「ええ。本来の彼女は聖騎士のせの字も感じられない様な悪人ですからね。話しを戻します。次に聖騎士は、《文明崩壊を告げる黒き光》という魔法を使えます。
この魔法は発動を解除する事が出来ない、発動中は移動、他の魔法を使う事が出来ないという制限はあるものの強大な魔法です。
この魔法が発動されると聖騎士の手元にゆっくりと魔法陣が現れ始めます。魔法陣が完成すると魔法陣は半径1キロ圏内に存在する全ての人間を凄まじい勢いで吸収し始めます。

尚、引き寄せられている最中の生物は魔法を発動する事が出来なくなります。
また、体内に収納した魔法の力を放出する機能を使う事も不可です。そして聖騎士の半径1キロ圏内に存在する全ての人間が聖騎士の手元に集合すると、
聖騎士の手元に暗黒物質が出現し、手元に集まった者達を飲み込み始めます。飲み込まれた者達がこの世に戻ってくる事は永遠にありません」

「何ですのその魔法は……。前代未聞ですわ……」

……深く、這い上がる事は許されない絶望のタルタロスに突き落とされた様な感覚です……。
私達は聖騎士さんに勝てませんし、ネメジスさんに会うのは不可能です……。もう永遠に会えないんです……。

「また、《破壊衝動の具現》という高速の破壊光線を放つ魔法が使えます。他にも人格を改竄する魔法、
《精神侵食》、
任意の性質を持つ人間を生成する魔法、《新世界秩序》等が使えます。ただ、《精神侵食》はどの様な性格に変化させるか具体的に考えなければいけない為、戦闘中に使える魔法ではありませんね。
物理戦闘能力は耐久力、移動速度、攻撃力、全てが頭抜けています。具体的に言うと、悪魔達の物理戦闘能力の平均値の3倍近くあります」

……深く深く、沈むのみです。

「……神々しい程のステータスですわね。しかし神の様な相手であろうと私は戦意を捨てませんわ……!アエロ様、聖騎士様に関する他の情報を教えて下さいまし」

「では、貴女達が勘違いしていそうな事への啓蒙です。この世界崩壊の惨劇の脚本を書いたのは聖騎士です。破壊神は黒幕ではありません」

……!じゃあネメジスさんは黒幕に見せられていたって事……?

「聖騎士様が黒幕ですの……!?」

「はい。私が聖騎士に最強の力を与え、聖騎士はその力を使い破壊神を世に解き放ちました。そして破壊神に世界を崩壊させました」

「腑に落ちませんわ。何故貴女は聖騎士様に最強の力を与えましたの?何故、聖騎士様は破壊神様を生み、世界を崩壊させましたの?」

「それ等を理解して貰うには世界崩壊の経緯を順を追って話す必要がありそうですね」

「ならば世界崩壊の経緯を全てお教え下さいまし。そうだ、貴女は破壊神様の人格が変わった理由、
破壊神様が私達を騙していた理由、この町の事、謎の惑星の事等もご存知なんですのよね?そういった事も全てお教え下さいまし。良い機会ですわ」

「分かりました」

全ての真相が分かるのは嬉しい筈なのに嫌な予感しかしていませんでした……。どうせ拷問史が如き残酷な真相でしょうし……。

「遥か昔の事。この惑星の人類よりも進化し、あらゆる自然法則から逸脱した存在である私は、私よりレベルの低い人間と呼ばれる生物に興味を持ちました。
人間の度を越した愚かさに心惹かれたのです。そんな人間達は娯楽の玩具としての価値があるのではと私は思い及びました。
どの様な娯楽に使うのかを具体的に言うと、人間の誰かに自然法則を超越する力を与えたらどの様な愚行に出るのか観察する娯楽とかですね。

そして私はこの娯楽を実現しようと決意します。準備として私はまず、地球のクローンとなる惑星を生成しました。人間に力を与えたら何をするか分かりませんし、念のためですね。そうして誕生したのがこの惑星でした。
また、巨大衛星を何基かこの惑星の上空に浮かばせました。今言った巨大衛星とはこの惑星の周辺に娯楽を妨害する勢力が居ないか監視する為の機械ですね。
これが貴女達が『謎の惑星』と呼称している物の正体です。

そして、力を与える対象を探す工程が始まりました。対象として望ましい人物は直ぐ様見つかりました。
その人物は現在、聖騎士と呼ばれている人物であるミゼリです。ミゼリが対象として望ましかった理由はミゼリの精神が屍山血河の戦争跡地の如く荒んでいたからです」

「何故ミゼリ様の精神は荒んでいましたの?」

「ミゼリは悲劇の主人公の様な生い立ちだったのです。
ミゼリの悲劇について話しましょうか。
ミゼリは豪邸の三女として生を受けた貴族でしたが、数奇な事にミゼリの姉は2人とも障害者だったのです」

……?聞き覚えの無い言葉が引っ掛かりました。障害者?

「障害者という言葉についてお教え下さいまし」

「障害者とはこの世界で異形と呼ばれる存在の正式名称で、体に欠陥を持った状態で生まれてしまった人間の事です」

「お待ち下さいまし。異形って人間なんですの?人間の形に化けて人間達に意図的に迷惑をかける人外とお聞きしていますが……」

「いえ、異形は皆人間です。また、迷惑は意図的にかけている訳ではありません。
出産の際に稀に脳に異常を持った子供が生まれる事があります。脳に異常を持って生まれた子供は脳の発達が正常な人間よりも遅く、
成長しても知能程度は子供レベルである事が殆どです。それ故に周囲に迷惑をかけたい訳では無いのに周囲に迷惑をかけてしまうのです。
なのにこの世界の人々は『意図的に迷惑をかけている』発達に障害を持つ者にレッテルを貼りました。

これが周囲に迷惑をかけるタイプの異形とされていた者達の真相です。
また、出産の際に体に欠陥を持った人間が生まれる事もあります。そういった人々の多くが働く事が出来ません。
この世界の民衆はそういった人々に対し、『化け物が働く事の出来ないヒトモドキの姿に化けている。
働かずに食事を貪る事が目的だ』と断じました。これが働かないタイプの異形とされていた者達の現実です」

「つまり、浄化計画は無辜の人々を虐殺した計画という事ですの?」

「はい」

藁人形に釘が打たれる様に私の心に残酷な現実が突き刺さります……。苦楚が酷くなってきました……。

「話を戻します。ミゼリは姉が2人とも障害者である為ミゼリも障害者であると断じられました。通う学園で虐めを受けます。
ミゼリの学園生活はまるで拷問でした。ですが、ミゼリは拷問に屈しませんでした。
休む事なく学校に登校し勉学に励んでいました。また、学校終了後も読書に励み知識を蓄えました。
これ程の努力が出来たのはミゼリは小説家を目指していた為です。

あらゆる知識に基づいて作られた衒学小説で名を馳せ、反障害者差別を訴えようという願望があったのです。
努力を続けるミゼリが15歳になった頃悲劇の承が訪れます。水の都に住む貴族達が浄化計画を発案したのです。浄化計画の噂に耳にしたミゼリは愕然としました。
『異形を皆殺しにするなんてあまりにも非人道的だ』と。しかし、ミゼリの意思など広い世界的な目線で見ればダニ程度のものです。
ミゼリが18歳になる頃、水の都、その周辺の同盟国で浄化計画は始動しました。

障害者達はガス室に閉じ込められ淡々と処分されます。ウイルスを持った不要な家畜の様です。
ミゼリは反障害者差別を主張する為に努力してきたのに、世の中から障害者自体が消えてしまいした。ミゼリの努力は意味を成さない塵に過ぎなくなりました。これがミゼリの悲劇です」

現実の釘は私の心の奥深くに突き刺さり心は悲鳴を上げます……。

「ミゼリは落胆しました。やたら広くなった自宅で夢も希望も無いホームレスの様に悲観していました。また、世界を破滅に導きたい、
正義の心を持っていても損をするから暗黒物質の様な真っ黒い心が欲しいと渇望していました。そんなミゼリに私は声をかけました。『最強の力が欲しくないですか』と。
最初は嘘と疑われましたが、私の言っている事が本当であるという証拠を見せるとミゼリは瞳に暗黒の光を灯しました。

そしてミゼリは『私はこの世界と人間が嫌いで嫌いで仕方がなくなった。
この世界に大いなる厄災をもたらせる程の力が欲しい。あらゆる厄災を起こして世界が堕ちる様を眺めたい』と私に願いました。
そうして私はミゼリにこの惑星の秩序を破壊出来る程の力を与えました。
これがミゼリが力を手にした経緯です。まだ全てを説明出来ていませんし話しを続けますね。

私は制限はあるもののミゼリに様々な悪魔の力を与えました。ミゼリはまず、力の一つの《終焉の指揮者》を使い破壊神デザストルを生みました。
この魔法は回数制限付きの為、現在は使えなくなっています。ミゼリはデザストルに、
『様々な悪魔を召喚し多種多様の方法で世界を滅ぼすのだ』と指令しました。
デザストルは差別化された5体の悪魔を召喚し、世界を蝕ませました」

ネメジスさんはミゼリさんの操り人形にされていたって事ですね。腑に落ちました。
ネメジスさんは使い魔を飛び道具程度にしか思わない冷酷な人ですが、世界に終焉をもたらす様なサイコパスとは到底思えませんしね……。

「デザストルは悪魔達にただ世界を蝕ませるだけではなく、悪魔達を伽として使ったりもしていました。
デザストルは会話の中で悪魔達の性格、睡眠時間等を分析したり、する事が好きだったみたいです。
悪魔達とデザストルは閑談をしながらも世界終了への針を着々と進めました。
しかし世界崩壊の中期辺りで針の動きに乱れが生じます。デザストルの前に聖騎士と呼ばれる存在が現れデザストルに戦いを挑みました。

結果はデザストルの敗北でした。尚、デザストルと魔法の力をぶつけ合った聖騎士の中身は先程も言いましたがミゼリです」

どういう事……?ミゼリさんは世界を滅ぼしたかったんでしょう……?それなのに何故世界崩壊に貢献している人に戦いを挑むの……?

「やはり何故ミゼリ様は自分の僕であるデザストル様と交戦しましたのか疑問ですわね。どういう事ですの……?」
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