拷問場の気高き乙女

ガイジ

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塵と化す生命

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この世界には異形と呼ばれる人間達に害をもたらす存在が蔓延っており、昔から軽く問題になっていたそうだ。これだけなら異形を皆殺しにすれば解決だが、そうはいかなかった。
異形は人間に化ける事が出来て、普段は人間と共に暮らし害を振りまいているからだ。また、異形には色々な種類がある点も分かりにくく、厄介だった。
皆、内心異形を嫌っていたが、異形に手を出すと災いが起きるなんて有名な伝承もあった為、異形と思わしき人間が居ても手を出せなかった。

だが、伝承に屈さない猛々しい者が、異形を徹底的に調査し、駆逐しようという計画案を出した。この計画は世界から異形という汚れを落とし世界を浄化しようという意味で浄化計画と名付けられた。
この浄化計画の話を聞いて多くの人間が驚喜した。そして、この浄化計画は長期間かけて実行され、計画は成功に終わった。これはこの世界が始まって以来の美点と言えそうだ。

それはそうと結局、異形とは何だったのだろうか。




悪魔はまほろばの記憶に浸る様に口を開きます。

「破壊神様というお方が生んで下さったのよね……。あのお方にはそれなりに感謝してるわ」

「さしずめ、その破壊神という奴はお前達悪魔を生んだ……。次に、お前達に『この世界を滅ぼせ』と命じた……。お前達はその指示に従いこの世界を滅ぼした……。という所か……?」

「聡明なのね。それで合ってるわ。それで、世界を滅ぼした後、私は手持ち無沙汰になったからこの炭鉱の奥で読書でもしながら静かに暮らしていたという訳よ」

「そうか……。ならその破壊神という奴について知りたい……」

「破壊神様については私達悪魔もよく知らないのよね……。具体的に言うと、何故、悪魔達にこの世界を破壊させたか、どこから生まれたのかとかね」

「残念だな……」

この世界の謎は簡単には解けなさそうですね……。

「……ただ、破壊神様について他の悪魔から聞いた情報があるわ。私達が世界を滅ぼし終わる頃、
破壊神様の前に青天の霹靂の如く、破壊神様を上回る力を持った人物が現れたらしいの。
その人物は聖剣士と呼ばれたそうよ。それで破壊神様はその聖剣士との戦いに敗れたそうよ……」

悲痛を感じさせる声色で心外な事を述べました。まさか、

「破壊神は死んだのか……!?」

「いえ、死んではいないわ……!破壊神様は頭脳明晰だったもの……。頭脳を駆使し死は回避したに決まっているわ……」

哀切な表情で言うのでした……。

「それは妄言に近いな……。というか、聖騎士の事も事実とは思えない……。悪魔達が世界を滅ぼし終わる頃に聖騎士が出てきたという点が意味不明だからだ……。
悪と対峙する存在ならもっと早急に出て来るだろ……。まあいい、他に知っている事はあるか……」

「無いわね……。これは他の悪魔達も同じだと思うわ」

「把握した……。お前にはもう用は無い……」

「そうよね……。貴方達は頑張りなさいよ……。だって貴方達はこの私を倒し――」

ずばっ。どこからともなく取り出された剣で悪魔の首を切り落としました……。最後まで彼女の言葉を聞きたかったのに……。

「ネメジスさん言葉の途中で殺したら駄目ですよ……。というかその剣はどこから出したのですか……?」

「敵の遺言などどうでもいい……。剣についてだが、私のこの姿は仮の姿だ……。今逝った鳥と同じように本来の姿を隠す事が出来るのだ……。
その応用で武器を体内に隠しておく事も出来る……。武器は体内から取り出したという事だ……」

「へえ……」

天使と悪魔には共通してる部分もあるんですね……。って『敵の遺言などどうでもいい』って血も涙もありませんね。

「そうだ、言い忘れていたが私は本来、純白の羽が生えている……。お前も同様だ……。羽を具現化し、次の目的地へは飛翔して行きたい所だ……」

「私も空を飛べるという事ですか……?」

暗い心に暁光がさしています。

「ああ……。お前は空を飛ぶ事が出来る……」

「やった!あ、次の目的地ってどんな場所ですか?」

「かつて水の都と呼ばれていた、水脈が充実した町だ……。近くに湖もあるな……」

「涼しそうでいいですね……!じゃあそこへ向かいましょう!」




それは激しく嘔吐を催す吐剤の様な光景でした……。

「あそこが水の都ですよね……?何で川が血の色をしているんですか……?川に遺骨が沢山浮かんでますし……」

古びた木造りの家々が並び、血の川が流れる巨大な死体の様な町を上空から見下ろしながら落胆をあらわにしました。

「悪魔の所業だろうな……」

ああ……やはりそうですよね。あと、ネメジスさん何で驚かないんですか……。

「あの町に降りる前に私の魔法であの町に巣食う悪魔の性能を確認しておかないとな……。《審判者の聖眼》……」

ネメジスさんの瞳から煌々とした光が放射され辺りに広がります。……数秒が経過し、放たれた光は消滅しましたが、
宝石の破片の様な光の残滓が辺り一面に輝いています。相変わらず余韻がありますね。

「敵の情報を解析出来た……。またも凶悪な敵を相手にする羽目になりそうだ……」

やはり悪魔は皆危険なんですね……。でもネメジスさんなら活路を開いてくれますよね……?

「あの町に寄生する悪魔は《人間処理場》と呼ばれる悪魔だ……。物理戦のステータスは攻撃力、移動速度には遜色があるが、耐久力が高いという感じだな……。
問題はここからだ……。例の悪魔は《生命への冒涜》と呼ばれる、周囲三十m圏内の全生物を大量出血で即死させる魔法が使えるみたいなんだ……。尚、この魔法は壁を貫通する為、聖域で防御する事は不可能だ……」

「ひっ……」

まるで殺人鬼に行き止まりまで追い詰められたかのような死への恐怖を感じます……。

「しかも、《生命への冒涜は》の制限は一時間に二度までだ……。敵は戦闘中に最強の攻撃をニ発撃てるんだ……。
他にも、《生命への冒涜》の対象にならず、召喚者とテレパシーでやり取りが出来る使い魔を召喚する《人肉処理兵士》という魔法、
前方に人体を穿つ程の速度の濁水を発射する《醜悪なる死》という魔法等が使えるみたいだ……。
まあ、《人肉処理兵士》で召喚された使い魔は召喚者が使う魔法を一切使えないという弱味がある……。これが不幸中の幸いだな……」

ネメジスさんが手を焼く羽目になりそうですね……。私も加勢出来ないのが申し訳ないです。
ってネメジスさん、『人肉処理兵士で召喚された使い魔は召喚者が使う魔法を一切使えない』って口にしましたよね……?
その言い方だと、使い魔は基本的に召喚者が使う魔法を使えるという事ですか……?いや、今はこんな事を頭に浮かべている場合ではありません。

「倒せますよね……?」

お願いですからはいと答えて下さい……。心が震えていますもの……。

「恐らく勝てる……。突破口があるからな……」

「突破口とは……?」

「《人肉処理兵士》だ……。《人肉処理兵士》で召喚された使い魔は《生命への冒涜》の対象にならないのだろ……。
つまり、使い魔は比較的安全な位置に居るんだ……。だから使い魔を仲間に引き入れる事が出来ればそれが突破口になるだろう……」

「なるほど……!光が見えてきましたね。……あれ?でも、味方にした人肉処理兵士が《生命への冒涜》の対象にならないのだとしても、《醜悪なる死》で殺されてしまう可能性があるのでは……?」

「その点は対策が可能だ……。私が体内に収納している剣は魔法をある程度防御する事が出来るという性質がある……。
だから、《醜悪なる死》の様な一撃必殺でない魔法ならば防御が可能だろう……」

「なるほど。処理兵士にネメジスさんが所持する剣を渡せば醜悪なる死を迎える危険性はなくなりますね」

「左様だな……。だが、まだ問題はある……。あの町から感じられる生命の反応は一つだけだ……。つまり現在、敵は使い魔を召喚していない……」

「え……!?じゃあ使い魔を仲間に引き入れる戦略は出来ないじゃないですか……!」

「そうとも限らない……。敵が使い魔を召喚をしていないのなら強制的に召喚させればいい……」

「可能なのですか……?そんな事……?」

「可能だ……。今から敵が居る館にある攻撃をしに行く……。その攻撃が上手くいけば敵は使い魔を召喚するだろう……。
聖眼によると敵は今、惰眠を貪っているみたいだ……。今が好機なのだ……」

『今から敵の居る館に仕掛けを施しに行く』ですって……?

「つまりもう敵との戦いを始めるという事ですか……!?お言葉ですが、もっと勘案してからの方がいいですよ……。
大体、どの様に使い魔を手玉に取るか、使い魔の動かし方等の作戦考えているんですか……?」

「全て考えた……」

「嘘……!?」

見栄を貼っているのですかね……?

「お前を召喚する前にこれから起こり得そうな戦局と、その対処法を考えていたんだ……。だから手早に作戦が完成した……。
というより既に完成していただな……。勝負において計算というのは重要であるしそこはしっかりしている……」

……何と感嘆したらいいのか分かりません。ネメジスさんがしっかりしているお陰で恐怖の波は少しは落ち着きました。

「完璧な計算さえあれば戦いが始まる前から勝利している事さえあるだろう……」

「それほど崇高なものなんですね」

「その通りだ……。では仕掛けに行く……。お前はここで安堵していろ……」

ネメジスさんは私を置いて巨大な血の町に向かい高速で飛翔します。あれ?もしかして暫く一人ぼっちですか……?途端全身を覆う様な寒気がしてきました……。




地獄絵図って素晴らしいなの。薄暗い監獄に設置された無数の鉄格子の中には恐怖、怒り、絶望など負の声を上げる人間達が押し込められているなの。
そんな阿鼻叫喚を観察するのは知的な白衣の少女なの。知的なだけでなくショートボブの髪型は瀟洒な雰囲気を出しているし我ながら魅力的な容姿なの。

「ああ……。死後の世界ってどんな場所かな……」

私の一番近くに位置する奴が何か言ってるなの。まさに屠所の羊って感じで面白いなの。
そうだ、こいつに少しインタビューをするなの。人と話すのは苦手だけれど、これも一興なの。私は眼鏡の位置を整えて、

「えっと……。こんにちはなの。あの、これから私の出血ウイルスで殺されて、川に捨てられるのはどんな気持ちなの?」

「死後の世界は幸せな場所がいいなあ……」

……は?こいつ話を聞いているなの……?殴りたい気持ちになってきたなの……。

「う、上の空になってないで質問に答えてほしいなの……」

「現世でやりたくもない仕事ばかりやらされたんだし死後の世界では――」

「何で質問に答えないなの!?これ以上私をイライラさせないでなの!」

「ひっ……!!」

ああ……!また怒鳴ってしまったなの……!って何お前ら私を軽蔑の目で私を見てるなの……!
気持ちのコントロールが苦手の私の気持ちを微塵も分かってなさそうな所にイライラさせられるなの……!今すぐこいつらを殺さないと気が済まないなの……!

「《生命への冒涜》……!!」

私の周りから灰色のガスが放出され、ガスを浴びた囚人達は体中の穴から血をどばどばと吐き出して死んでいくなの……!悲鳴も合わさって快音なの……!

「この白衣眼鏡の餓鬼……!ころ……」

さっきの耳が付いていない様な奴がほざいてるなの。血塗れの状態で横たわりながらそんな事を言っても負け惜しみにしか聞こえないなの。
というか私を殺せる存在なんて居る訳がないなの……!私の前では生命はただの塵と化すなの……!




懐かしい夢なの。あの頃は毎日が鮮血に満ちていて楽しかったなの。
それに比べて最近はかつて富豪が住んでた館で過去の事を追懐しながら読書をするだけなの……。そんなやるせない気持ちで布団から出たなの。

「はあ……!?これは何なの……!?」

まるで精神病患者が暴走した後の様なの……!広々として、動物のぬいぐるみが沢山飾られた私のお嬢様メルヘン部屋はおぞましい事になっているなの……!
壁中にびっしりと『死ね』と血文字で書かれているなの……!折角夢の国を作ったのに誰がぶち壊したなの……!?

「許さないなの!!許さないなの!!!あああああ!!」

私はベッドから出て壁に迸る破壊欲求をぶつけたなの……!これをやるとやはり手がひりひりするなの……。むしゃくしゃするけれど、痛覚のお陰で少し理性を取り戻せたからよしなの……。
理性を使いどうすれば私のファンタジーを汚した外道に制裁を加えられるか考察するなの。まず、安易に察せるのは犯人は私が寝ている時に数人の仲間と犯行した事なの。
犯行が行われたのがついさっきなのだから犯人はまだ周辺に居やがるという事なの。それなら使い魔を召喚出来る最大まで召喚、捜索させれば恐らく犯人を見つけられるなの……!犯人を誅する事はまだ可能なの……!

「《人肉処理兵士》……!」

私の近傍に漆黒が噴出されたなの。闇は五箇所に集まり、五人の白衣を着用した男の形を形成したなの。こいつ等は私の体内に収納されていた使い魔なの。

「ご用件は」

真ん中の使い魔が慎み深く忠君に質問したなの。

「えっと、何者かは不明だけれどとにかく大愚な屑共がこの部屋に落書きをすると言う嫌がらせをしてきたなの。塵共はまだこの町中に居ると考えられるなの……!
だ、だからお前らはその滓共を全力で捜索し、見つけ次第私の元へ連行するなの……!」

「「「「「御意」」」」」

配下達は駆け足で部屋を退出したなの。屑共に必ず鉄槌を下してやるなの……!
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