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第2章。「魔族の誤解」
14、光の下
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--光の下--
裕也と魔民全ては血の縁を結び終わった。
あの恐ろしい閉ざされし魔獣や獣人達は、そのままの姿だが狂気が無くなった。
メンディアとエジェ、裕也は、役目が終わって無事に生きていたことを安堵した。
エジェントは、何かまだ話したいことがみたいである。
「裕也。いいかな。お嬢さんがたも」
裕也は、まだ何かあるのか訝ったが「はい」と返事した。
メンディアとエジェも「はい」と返事した。
エジェントは、続きを話した。
「実は、我々だけではないのだ。
ミディアムに居ている住人は」
「へぇ!」裕也は驚いた。
エジェントは、他にいる住人のことを話そうとしたが上手く言えない。
仕方なく連れていくことにした。
「裕也。お嬢さん方。私に付いて来てくれまいか?」
裕也は、しぶしぶ了承した。
「わかった。わかりました」
メンディアとエジェも頷いた。
縁は縁を生み果てしなく続く。宇宙の様に。
エジェントは、奥にある螺旋階段まで案内した。
「この階段を最後まで下りたところに部屋がある。
そこに、本当の長が居る。
私は、会うことが出来ない。
3人で会ってきてくれ」
3人は了承して降りていった。
まるで、地獄の底に続いてるように、階段は続く。
とうとう3人は、階段の終わりについた。
「蝋燭が燃えている」
メンディアは、灯りに気づく。
「扉があるよ」
エジェは、言う。
飾り気はない黒い重厚な鉄の扉がある。
そして、裕也は、扉に近づくと全身で押した。
「ゴォゴォゴォ オオォォォ」
一面が光に包まれた。
「眩しい」
エジェは、目を閉じる。
メンディアは、暗闇から一転した明るさに喜ぶ。
「光の世界」
裕也は、思った。
(ここが SOURECE!)
そんな気がした。
--ソース(生まれる源)--
3人は門を開けた。
中は光に包まれていた。
白く輝く絹をまとつた人が現れる。
「私の名は、イエント」
イエントは、挨拶した。
「ようこそ。
光の子、闇の子。
魔族の王になる者よ」
3人は会釈した。
イエントは、話を続けた。
「ここは、アクティスとサンデイアから、始まった洞窟。
光の種族と闇の種族の故郷。
私たちは、ここから民を送り出してきました。
それは、未来の為であり、歴史でもある」
エジェは、尋ねる。
「ここが、私の故郷であることは分かりました。
私たちを呼んだ理由は何ですか?」
イエントは、その問いを予想していたように落ち着き払って答える。
「ひとつの時を告げる記録がある。
光の種族の子と闇の種族の子が、そろって帰ってきたとき、
その証は、古の機械(最終マシーン)を動かすときです。
そして、この時は全ての始まりと一致する」
4人は、奥のホールに移動した。
その中には、古の機械が沢山あった。
ほとんどの機械は、光、動いてるように思えた。
ただ、中央の機械だけは、静寂の中、止まっていた。
イエントは、3人を中央に招き寄せ、中央の機械の操作盤の前にメンディアとエジェを立たせた。
操作盤には、右の手形と左の手形が印されていた。
イエントは、2人に促す。
「そこに2人の手を置いてください。
メンディアは右手、エジェは左手です」
メンディアとエジェが二人の手をそえて乗せる。
「闇と光の交わりだ」
エジェから青い光、メンディアから黄白の光が発せられる。
手から機械へ吸い込まれていく。
やがて、機械本体も何筋にも金色の線が光だす。
そして、全ての機械に広がっていく。
機械は始動した。
イエントは、3人に感謝した。
「ありがとう。これで、使命を果せる」
そして、彼は、3人を案内し、最初の広場まで送り届けた。
いままで、黒く闇に閉ざされていた部屋や廊下に日の光が差し込んでいた。
エジェントが待っていた。
イエントは、皆に言う。
「光と闇は、混ざり合って一つになる時が来た。
我々は、旅立てねばならぬ」
エジェントは、改めて3人に感謝の意を表す。
「裕也、エジェ、メンディア。ありがとう。
お別れの時が来ました。
裕也。未来で、また、合いましょう」
3人は、名残惜しかったが別れを告げてミディアムをでた。
イエントとエジェントが、3人を地表まで送ってくれた。
イエントは、最後に一言。
「それでは、また会う日まで」
入口からミディアム。いや、ソースの都市が消えた。
空は、雲がなく澄んでいた。
ソースの墓標が消える。
次元時空移動したのだ。
以上 魔物の誤解(完)
まだ、裕也の冒険の物語はつづく。
裕也と魔民全ては血の縁を結び終わった。
あの恐ろしい閉ざされし魔獣や獣人達は、そのままの姿だが狂気が無くなった。
メンディアとエジェ、裕也は、役目が終わって無事に生きていたことを安堵した。
エジェントは、何かまだ話したいことがみたいである。
「裕也。いいかな。お嬢さんがたも」
裕也は、まだ何かあるのか訝ったが「はい」と返事した。
メンディアとエジェも「はい」と返事した。
エジェントは、続きを話した。
「実は、我々だけではないのだ。
ミディアムに居ている住人は」
「へぇ!」裕也は驚いた。
エジェントは、他にいる住人のことを話そうとしたが上手く言えない。
仕方なく連れていくことにした。
「裕也。お嬢さん方。私に付いて来てくれまいか?」
裕也は、しぶしぶ了承した。
「わかった。わかりました」
メンディアとエジェも頷いた。
縁は縁を生み果てしなく続く。宇宙の様に。
エジェントは、奥にある螺旋階段まで案内した。
「この階段を最後まで下りたところに部屋がある。
そこに、本当の長が居る。
私は、会うことが出来ない。
3人で会ってきてくれ」
3人は了承して降りていった。
まるで、地獄の底に続いてるように、階段は続く。
とうとう3人は、階段の終わりについた。
「蝋燭が燃えている」
メンディアは、灯りに気づく。
「扉があるよ」
エジェは、言う。
飾り気はない黒い重厚な鉄の扉がある。
そして、裕也は、扉に近づくと全身で押した。
「ゴォゴォゴォ オオォォォ」
一面が光に包まれた。
「眩しい」
エジェは、目を閉じる。
メンディアは、暗闇から一転した明るさに喜ぶ。
「光の世界」
裕也は、思った。
(ここが SOURECE!)
そんな気がした。
--ソース(生まれる源)--
3人は門を開けた。
中は光に包まれていた。
白く輝く絹をまとつた人が現れる。
「私の名は、イエント」
イエントは、挨拶した。
「ようこそ。
光の子、闇の子。
魔族の王になる者よ」
3人は会釈した。
イエントは、話を続けた。
「ここは、アクティスとサンデイアから、始まった洞窟。
光の種族と闇の種族の故郷。
私たちは、ここから民を送り出してきました。
それは、未来の為であり、歴史でもある」
エジェは、尋ねる。
「ここが、私の故郷であることは分かりました。
私たちを呼んだ理由は何ですか?」
イエントは、その問いを予想していたように落ち着き払って答える。
「ひとつの時を告げる記録がある。
光の種族の子と闇の種族の子が、そろって帰ってきたとき、
その証は、古の機械(最終マシーン)を動かすときです。
そして、この時は全ての始まりと一致する」
4人は、奥のホールに移動した。
その中には、古の機械が沢山あった。
ほとんどの機械は、光、動いてるように思えた。
ただ、中央の機械だけは、静寂の中、止まっていた。
イエントは、3人を中央に招き寄せ、中央の機械の操作盤の前にメンディアとエジェを立たせた。
操作盤には、右の手形と左の手形が印されていた。
イエントは、2人に促す。
「そこに2人の手を置いてください。
メンディアは右手、エジェは左手です」
メンディアとエジェが二人の手をそえて乗せる。
「闇と光の交わりだ」
エジェから青い光、メンディアから黄白の光が発せられる。
手から機械へ吸い込まれていく。
やがて、機械本体も何筋にも金色の線が光だす。
そして、全ての機械に広がっていく。
機械は始動した。
イエントは、3人に感謝した。
「ありがとう。これで、使命を果せる」
そして、彼は、3人を案内し、最初の広場まで送り届けた。
いままで、黒く闇に閉ざされていた部屋や廊下に日の光が差し込んでいた。
エジェントが待っていた。
イエントは、皆に言う。
「光と闇は、混ざり合って一つになる時が来た。
我々は、旅立てねばならぬ」
エジェントは、改めて3人に感謝の意を表す。
「裕也、エジェ、メンディア。ありがとう。
お別れの時が来ました。
裕也。未来で、また、合いましょう」
3人は、名残惜しかったが別れを告げてミディアムをでた。
イエントとエジェントが、3人を地表まで送ってくれた。
イエントは、最後に一言。
「それでは、また会う日まで」
入口からミディアム。いや、ソースの都市が消えた。
空は、雲がなく澄んでいた。
ソースの墓標が消える。
次元時空移動したのだ。
以上 魔物の誤解(完)
まだ、裕也の冒険の物語はつづく。
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