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第2章。「魔族の誤解」

2、魔族の誤解④ ~⑤~

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--魔族の誤解④-夢の道筋--

裕也の手のひらから黒い煙が出ている。
エジェは懐かしげにその匂いを嗅ぐ。
「夢でみる匂い」
エジェは夢でみる風景を話し始めた。
「そこには、砂漠がある。
 周りは何も無い黄色の砂で満ちている。
 その場所は、人の影もなく、
 作物が育つとも思われない。
 そこを真っすぐさらに進むと、
 黒い岩が剥(む)き出しになった山で囲まれた台形の場所が現れる。
 そこに近づくと空は闇となる。
 岩の隙間から中に誘い込まれる。
 すると無数の墓地が現れる。
 その中の墓地の一つの台に手を当てると
 墓地の扉が開き、
 また、中に吸い込まれる。
 暗い。
 2っの目、
 影が見える。
 像!
 黒い青い目の巨像。
 そして、私に話しかける。
 何の為に生まれた?」
「うぅう」
エジェは彼女は夢の中から覚めてように我に返る。
「ふぅ。この夢」
「この夢の場所が、
 この黒い煙のと同じ匂いがするの」
メンディアは、すかさず言った。
「その場所に行けば何か分かるのね?」
エジェは、答えた。
「そう。これは、闇の呪い。
 私もこの場所に行く必要がある。
 この夢の理由を知りたい。
 そして、私が生まれた理由を知りたい」

--魔族の誤解⑤-光の移動--

エジェは、その呪いと同じ匂いがする夢を語った。
そして、その場所の名をいった。
「その場所はミディアム」
メンディアは、すかさず言った。
「その場所に行きましょう」
裕也は、2人に聞く。
「どうやって行くの?」
「次元移動で行くことは可能です。
 しかし、君たち二人だけで行かすのは心配です」
メンディアは、少しウキウキして言った。
「良い方法があるの。
 人目のつかない所に行きましょ」
三人は、教会の裏口に向かい。そこから裏庭にでた。
メンディアは、裏庭に着くや言った。
「私は飛べるの!」
「え。本当に?」裕也は驚いた。
メンディアは、説明し実演した。
「血の縁を結んでから飛べるの。
 見てて」
メンディアは全身の力を集めた。
すると、体が光だし。
やがて、白光の球になり。
「ピュー」と光の玉は空高く舞い上がった。
エジェは悔しがった。
(そんなこと私も出来るのに)
エジェも力を込め青光の玉となり空に飛び出した。
裕也は、さらに驚いた。
「え。すごい」
二人は教会の上空を一周し、裕也の前に降り立った。
「二人ともすごい、だが、俺は飛べないぜ」
裕也は問題点をあげた。
だが、メンディアは喜んでつづきを話す。
「私は、血の関係を結んだとき体が宙に浮く感覚がしたの。
 それで、家に帰ってから、
 その感覚を思い出していたら、
 自分が光の玉になっているのに気づいたの。
 飛べるのかなぁて半信半疑で、
 家の外を思い浮かべたら、
 部屋をでて外を飛んでた。
 うふ。うれしくて飛び上がった」
エジェはふくれて言った。
「私は、もともと飛べたよ」
メンディアは続けて言う。
「そう。まだ、続きがあるの。
 友達も飛べないかと思って、
 友達もやって見たけど、無理でした。
 だけど、私は友達の手をもって、
 光になるのをイメージして、
 飛び出したら、
 なんと友達も飛べたのよ。
 裕也も私と手をつなげば飛べるよ」
メンディアは裕也の手を握っていた。
「準備が出来てない」裕也は、慌てた。
「僕のこころの準備をするまで少し待って」と言う間もなく。
二人は空に飛び出した。
「ほんとに飛べた」
「でしょ」
エジェも後を追って飛んでくる。
「裕也。これで私たち行けるね」
 裕也。次元移動してみて」
三人は手を取ってつないだ。
エジェは、私も参加するとばかり、目的地を言う。
「じゃあ 町外れの公園」
裕也は、合図した。
「行くよ」
裕也は町外れの公園の林の影をイメージした。
(人目がつかないように)
三人の見ていた情景が林にかわる。
そして、慌(あわ)てて手を離し降り立った。

メンディアは、最後に言う。
「後は、いつ決行するかだね」
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