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第1章。「満月の夜」
8、満月の夜⑥ ~⑦⑧⑨~
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--満月の夜⑥--
辺りは暗い。
裕也が持っていた炎が風で消える。
「フュゥー」生臭い匂いがする。
人の血のかおり。苦い鉄分。
扉が二人を押し入れるように閉じる。
(次元が変わった。)
扉の中の部屋の壁が次第に明るく照らし出される。
壁には無数の蝋燭が飾り付けられてあり、
それに火が灯っていた。
(どう言う結末がまっているのだろう?)
裕也は、不安を押し殺した。
--満月の夜⑦--
部屋の周りは岩が剥き出しの壁である。
そこから水が染み出ている。
壁に蝋燭台の炎が揺らいでいた。
部屋の一番奥に祭壇がある。
黒い十字架。
十字架に架けられているのは、頭に角を生やした異型の魔物。
なぜ、異形の者が十字架に掛けられているのか、それは、分からない。
だが、罪を償ったのだろうか?
その前に彼を崇めるイエスさまの像がある。
イエスは跪き祈りを捧げている。
何を意味するのか分からないが…。
異形の者の罪を許しているのか?
聖書ではイエスの体からサタンは出現しユダに乗り移ったとされる。
与えられた試練。それは、あなたがあえて受けた受難であり。
神の意思でも在った。
イエスとサタンは一つの命であったのだ。
--満月の夜⑧--
部屋が、少し明るくなってきた。
その中に人影がある。
「メンディア!無事か?」アドウェ神父が叫ぶ。
「メンディア。おおぉ!」裕也が続けて叫ぶ。
「裕也!ここよ!」メンディアが叫ぶ。
--満月の夜⑨--
メンディアは、部屋の中央の石舞台に彼女の両手と両足を鉄の鎖で縛られていた。
そして、幼い子が一人、剣を持ち構えている。
その顔、手足は黒ずんで鱗が覆っているようにも見える。
そして、黒装束の人々が彼女の周りを囲んでいる。
「メンディアをどうする気だ?」裕也は、冷静さを装い尋ねた。
中央にいる黒装束の男は、覆面を外して、顔をあらわにしている。
「町長!アクドナェ!」アドウェ神父が叫んだ。
その男の名前はアクドナェと言い。彼は街の町長をしている。
「ようこそ神父。と。あぁ。もう一人。異邦人さん。
まあ良い。二人とも黙ってみてるが良い」アクドナェは言った。
「何をするきだ」アドウェイ神父は大声で正した。
「その異型の子は私の娘だ。
その子は魔物に選ばれし子だ。
私は、その子を愛している。
この世を魔物の支配する世界にする。
この世界をその子が自由に生きれる世界にするのだ。
やっと、私たちは使いとしての役目を果せる時がきた。
イエスが持つ闇。それを解放するのだ」
アクドナェは、暴挙を話した。
辺りは暗い。
裕也が持っていた炎が風で消える。
「フュゥー」生臭い匂いがする。
人の血のかおり。苦い鉄分。
扉が二人を押し入れるように閉じる。
(次元が変わった。)
扉の中の部屋の壁が次第に明るく照らし出される。
壁には無数の蝋燭が飾り付けられてあり、
それに火が灯っていた。
(どう言う結末がまっているのだろう?)
裕也は、不安を押し殺した。
--満月の夜⑦--
部屋の周りは岩が剥き出しの壁である。
そこから水が染み出ている。
壁に蝋燭台の炎が揺らいでいた。
部屋の一番奥に祭壇がある。
黒い十字架。
十字架に架けられているのは、頭に角を生やした異型の魔物。
なぜ、異形の者が十字架に掛けられているのか、それは、分からない。
だが、罪を償ったのだろうか?
その前に彼を崇めるイエスさまの像がある。
イエスは跪き祈りを捧げている。
何を意味するのか分からないが…。
異形の者の罪を許しているのか?
聖書ではイエスの体からサタンは出現しユダに乗り移ったとされる。
与えられた試練。それは、あなたがあえて受けた受難であり。
神の意思でも在った。
イエスとサタンは一つの命であったのだ。
--満月の夜⑧--
部屋が、少し明るくなってきた。
その中に人影がある。
「メンディア!無事か?」アドウェ神父が叫ぶ。
「メンディア。おおぉ!」裕也が続けて叫ぶ。
「裕也!ここよ!」メンディアが叫ぶ。
--満月の夜⑨--
メンディアは、部屋の中央の石舞台に彼女の両手と両足を鉄の鎖で縛られていた。
そして、幼い子が一人、剣を持ち構えている。
その顔、手足は黒ずんで鱗が覆っているようにも見える。
そして、黒装束の人々が彼女の周りを囲んでいる。
「メンディアをどうする気だ?」裕也は、冷静さを装い尋ねた。
中央にいる黒装束の男は、覆面を外して、顔をあらわにしている。
「町長!アクドナェ!」アドウェ神父が叫んだ。
その男の名前はアクドナェと言い。彼は街の町長をしている。
「ようこそ神父。と。あぁ。もう一人。異邦人さん。
まあ良い。二人とも黙ってみてるが良い」アクドナェは言った。
「何をするきだ」アドウェイ神父は大声で正した。
「その異型の子は私の娘だ。
その子は魔物に選ばれし子だ。
私は、その子を愛している。
この世を魔物の支配する世界にする。
この世界をその子が自由に生きれる世界にするのだ。
やっと、私たちは使いとしての役目を果せる時がきた。
イエスが持つ闇。それを解放するのだ」
アクドナェは、暴挙を話した。
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