闇と光の慈愛のコントラスト

ひろの助

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第Ⅱ章。「箱舟(ノウ)」

7、人それぞれに②

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--人それぞれに②--

ロイアナは、ブレェンの部屋に居た。
奥に本棚が並び。そこには、ずらりと本が入っていた。
ブレェンは、ロイアナに命じた。
「どれでも良い。本棚から本を取れ。
 そして、読んでみろ」
ロイアナは、その中の一冊を取り出し読んでみる。
表紙には、『14の星』と書かれている。
本を開く。
 「う ちゅ う の うん こう
 宇宙の運行」
めくってみる。
 「真ん中に、かがやく星。
  た い よ う
 太陽
  なんとか読めそうです」

「読めるか? ふむ」
(私の教育の成果だな)
ためししに、その本をえてみるか?」
ブレェンは、興味本位で尋ねてみた。

「はい」
ロイアナは、本を覚えようとして、読み出した。
「おい。おい。読む必要は無い。
 本の内容を頭にロードしてやる」
ブレェンは、ロイアナを止めた。
そして、杖を本にかざし、「ポン」とたたいき、
「コピーイン」と呪文を唱えた。
文字らしいものが、杖に吸収きゅうしゅうされていく。
それが、むと、ロイアナのこめかみに当て、
 「コピーアウト」
と唱える。
 文字が、杖から噴出され、ロイアナの頭に流れ込む。
「うぅぅぅ……………………………くく」
文字がすごいい速度でけ抜けていく。
「……………………………………………」
ロイアナは、細かく目をまばたきさせている。
「終わった。どうだ?」
ブレェンは、ロイアナの様子をうかがった。
「なんとか大丈夫です」
ロイアナは、フラフラしていたが安心させようと頑張っていた。
ブレェンは、少し面倒めんどうに成った。
 実際、農業に必要な知識といっても農業をしたこともなく。
 季節や天候の測定方法をロードすれば(記憶させれば)良いと思っていたが、
 基礎知識、応用知識。
どれをロードすれば、知識がつながるか。
本当に、役に立つのか分からない。
 (まあ良い。入るだけ入れてみるか)
「ロイアナ どんな知識が必要だ?」
ブレェンは、ロイアナ自身に聞いてみた。
(ひょっとして分かるか?)
「すいません わかりません お任せします」
ロイアナに分かるわけもない。
(やっぱりな)
「本棚の前に立て」
ブレェンは、ロイアナを本棚の前に立たせ、杖を持たせる。
そして、杖をこめかみに自ら当てさした。
 「オール コピー イン アウト」
ブレェンは、呪文を唱えた。
 「ゴゴゴ」
 文字が、本棚から杖の宝石に吸い込まれ、つるを伝い杖の先からロイアナの脳に入ってくる。
 「ううぅぅぅぅぅぅ」
 「ぎゃぁ」
 「ううぅぅぅぅぅぅ」
 (俺は人の長に成るんだぁ ぁ ぁ)
 「……………………………………………」
ロイアナは、気絶きぜつした。しかし、文字は、流れ続ける。
「まあ 良いは 死にはすまい」
 (しかし、入れすぎか?
 知識で神を追い越すときが来るのでは。
 いや、ないかぁ
 はははははは)
ブレェンは、動じることなく笑った。
ロイアナの選んだ道。それは、神の知識を得ること。
その中には、全能の神になれる知識を含んでいた。ただ、理解できればだが。
本当は、神も人も違いが無いことを知る日がくるであろう。
ブレェンは、ドッボォフの元に行き
「やつは、使い物にならんかもな」言い放ち去っていった。
 他の人は、一生懸命いっしょうけんめいドッボォフの命令で働いていた。
ドッボォフは、呆れていた。
おのれに相応な作業をするのが一番だな やれやれ)
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