不思議なハートの力

ひろの助

文字の大きさ
上 下
42 / 56
第Ⅵ章。「光の神イクタス」

1、転校生①②

しおりを挟む
--転校生①--

「今日は、受業じゅぎょう前にフォームルームをします」
みなさんと今日から一緒に授業を受ける転校生がいます。
 教室に入って。どうぞ」
「ガラガラ、ァガラ」
細身の小柄こがらだが眼光がんこうするどい男の子が入って来た。
サット。先生の隣に立つ。
教壇きょうだんには、はちの花がかざってある。
(このエピソードをおぼえている?まだ、水やり続いていますよ)筆者の声です。
「お名前をどうぞ」
神海天導しんかいてんどうです」
何かみんなを魅了みりょうする魅力みりょくがある。
「空いている席は。
 そう。
 真菜美まなみさんの横の席に。
 そこに座ってください」
先生は、言った。
(呼びてなんよね。あ!『さん』付けてた。下読み?)おこわい教育係です。
「はい。分かりました」
神海は、教室の真ん中を進み後ろから2番目の右の席に着いた。
「よろしくね」
真菜美は、機嫌きげんよく挨拶あいさつした。
真菜美は、性格せいかく面倒見めんどうみがいい。
(私が言うのも可笑おかしいが)筆者の心の声です。

「よろしく」
神海も挨拶した。
挨拶あいさつ普通ふつうよね)
朋子ともこは、思った。
教室のみなは、めいめいに「がや。がや」話していた。
朋子は、真菜美が親切しんせつなのが少し面白おもしろくなかった。
朋子は、しゃべらない。
(わざとか?それとも単にずかしいだけか?)筆者ひっしゃの声です。

「ホームルームは、終わり。
 授業に入ります。
 みなさん。静かにしてください」
先生の声が何かを暗示あんじしている様にみょうに朋子にひびいた。

--転校生②--

授業が始まる。
神海は、本もノートも持ってきていなかった。
手ぶらである。
けど、こまった様子ようすはない。
真菜美は、そういう神海しんかいの様子を見ていた。
そして、見かねて声をかける。
「神海君。一緒いっしょに本を見る?」
「いいよ。ありがとう」
神海は、あっさりことわった。
「でも、」真菜美は、食いがろうとした。
「次の時間に本をもらいに行くから」
神海は、丁寧ていねいに断ろうと付けくわえる。
「この時間は、…どうするの…」
真菜美は、今度はさけびかけた。
「ガラガラ、ガラ」
教室の戸が開いた。
そこに居たのは、灰色のタキシード姿の白髪しらがの年のいった紳士である。
足のくつが光っている。
天導てんどうおぼちゃまに教科書を持ってきました」
執事しつじが入ってきた)みんなそう思った。
「おぼちゃま。教科書です」
「ありがとう」
天導は、あごうなずき、教科書一式を受け取った。

「執事。????」
(え。うそ。神海君てどんな家に住んでんの)Σ(・□・;)
真菜美は、朋子は、興味津々きょうみしんしんである。
「お お はよう」
朋子は、おそおそる声をかけた。
「おはよう」…(@@)朋子の顔です。
神海は、平然へいぜんとしていた。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

裕也の冒険 ~~不思議な旅~~

ひろの助
キャラ文芸
俺。名前は「愛武 裕也」です。 仕事は商社マン。そう言ってもアメリカにある会社。 彼は高校時代に、一人の女性を好きになった。 その女性には、不思議なハートの力が有った。 そして、光と闇と魔物、神々の戦いに巻き込まれる二人。 そのさなか。俺は、真菜美を助けるため、サンディアという神と合体し、時空を移動する力を得たのだ。 聖書の「肉と骨を分け与えん。そして、血の縁を結ぶ」どおり、 いろんな人と繋がりを持った。それは人間の単なる繋がりだと俺は思っていた。 だが… あ。俺は「イエス様を信じる」。しかし、組織の規律や戒律が嫌いではぐれ者です。 それはさておき、真菜美は俺の彼女。まあ、そんな状況です。 俺の意にかかわらず、不思議な旅が待っている。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

SERTS season 1

道等棟エヴリカ
キャラ文芸
「自分以外全員雌」……そんな生態の上位存在である『王』と、その従者である『僕』が、長期バカンスで婚活しつつメシを食う! 食文化を通して人の営みを学び、その心の機微を知り、「人外でないもの」への理解を深めてふたりが辿り着く先とは。そして『かわいくてつよいおよめさん』は見つかるのか? 近未来を舞台としたのんびりグルメ旅ジャーナルがここに発刊。中国編。 ⚠このシリーズはフィクションです。作中における地理や歴史観は、実在の国や地域、団体と一切関係はありません。 ⚠一部グロテスクな表現や性的な表現があります。(R/RG15程度) ⚠環境依存文字の入った料理名はカタカナ表記にしています。ご了承ください。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

百合系サキュバス達に一目惚れされた

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

処理中です...