不思議なハートの力

ひろの助

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第Ⅳ章。「電子の世界」

11、ウイルス少年

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--ウイルス少年--


少年は、体全体が赤く、3歳児くらいの人間の赤ちゃんに似ていて、
濃紺のうこんのブリーフをいている。
性別は、いて言うなら男の子である。
真菜美は、赤い顔をした少年に話しかけた。
「どこに行く気なの?」
真菜美の中指に真闇石が光る。
(あれは、宇宙の始まりの女神の持ちもの)
少年は、指輪に気づいた。
なぜ、少年がアクティスを知つていたかは分からない。
少年は、宇宙の始まりにいた何かが生まれ変わったものなのかもしれない。

そして、少し返事をしぶったが、しばらく考えて答た。
真菜美が闇の女神アクテイスの力を持っていると気づいたからである。

「発電所のメインコンピュータでちゅ」少年は答えた。

「何しに行くの」真菜美は、つづけて質問した。

「ウイルスをロードし発電を停止させるためです」
少年は、ふところからディスクを取り出した。

(想像どうりだわ)真菜美は、思った。

そして、レイナに「解析して」と言い、
ディスクをパソコンに映っているレイナに渡した。

ディスクは、画面の中に吸い込まれた。
「キュルルゥン」

「暫くお持ちください」レイナは、答えた。

真菜美は、少年をどうするべきか考えた。
暫く考えて思い切ったことを言い出した。
「私たちの味方になりなさい。
 これは、強制よ」
そう言い少年の額に指を当てた。

そして、心の中で祈った。
(この少年に、私の心の力を与えたまえ)
指から光が出て少年に伝わる。
少年は、胸のあたりが熱くなるのを感じた。

光は、体全体に伝わり、少年の体は、金色に変わった。
「もう、あなたは、私の電子の精よ。私の分身。
 そう、名前は、エディ」

「エディ。いいこと」
真菜美は、エディに告げた。

「わかりました。
 私は、真菜美さんの分身です。
 心が暖かいです。
 ありがとうございます。
 私の女神。真菜美」
エディは、了承した。
顔も服も似た真菜美の分身になっていた。

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