クール天狗の溺愛事情

緋村燐

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 風雅先輩と初めて会った祠のある池。

 その水面が、風も吹いていないのに揺れた。


 中心から広がる波紋。

 池の底の方から何か光るものが浮いてきたと思ったら、人の頭が出てきた。


 わたしとお母さん、そして風雅先輩と山里先輩。
 あとは里の長だというおじいさんや何人かの里の重役の人達。

 みんなが見守る中、その人は――この里を守る山の神は池の水面に立つように現れる。


 その光景が、わたしは童話に出てくる女神様みたいだと思った。

 まあ、目の前にいるのは女神様じゃなくて男の神様だけれど。


 真っ白なストレートの髪は長くて、白い布を巻きつけたようなズルズルした服装をしている。

 不思議なことに、水の中から出てきたのに髪も服も一切濡れていなかった。


 目を閉じている状態でも分かるイケメンさに、わたしは信じられないと目を丸くする。

 この人が、わたしのお父さんなの?

 不思議な気分だった。


 瞼が開き、風雅先輩よりも深くて濃い緑色が現れる。

 その途端神々こうごうしさが増した気がした。


「……みんな、待たせてしまったね」

 明らかに男の低い声なのに、どこか中性的にも聞こえる。

 そんなところも神様っぽい感じがした。

 なおさら信じられない気持ちで見ていると、彼は水面を歩いて岸につく。

 そこに里の長だというおじいさんが近づいて、何だか難しい挨拶をしていた。

 それに鷹揚おうようにうなずいた彼は、ぐるりと周囲を見回しわたしとお母さんに目を留める。

 途端にふわりと優しい笑顔になった。


「理子」

 近づいてお母さんの名前を呼ぶ彼に、お母さんも「穂高さんっ」と嬉しそうに駆け寄る。

 そのまま人目もはばからず抱き合う二人にちょっと見ているこっちが恥ずかしくなった。


 でもお母さんはずっとお父さんに会いたがっていたから、そういう意味では本当に良かったなって思う。


 そのままお母さんといくつか言葉を交わして、その緑の目がわたしに真っ直ぐ向けられる。

 ドキッ

 いまだ神々しさを身にまとっているその人がお父さんだとは信じられなくて、緊張してしまう。


 お母さんと一緒に近づいてきて目の前に立つ彼は、ぎこちなく口を開いた。

「その、美沙都……大きくなったね」

「えっと……はい」

 どう対応するのが正解か分からなくてこっちもぎこちなくなってしまう。


「えっと……抱っこしてもいいかい?」

「は――え?」

 はいって言いそうになったけれど、抱っこ?

 父親に抱っこ……は、流石に恥ずかしい。


 でも断るのもどうかと思っていたら、見かねたお母さんがクスクス笑って言った。

「穂高さん。美沙都はもう中学生なのよ? 普通に抱きしめるだけにしてあげて」

「え? ああ、そうか。すまない」

 申し訳なさそうにする姿は少し情けなく見えて、ちょっとだけ親近感がわいた。

 だから、抱き締められるのも恥ずかしいけれど抵抗はなかった。


「じゃあ、いいかな? 美沙都」
「は、はい」

 それでも緊張していたんだけれど、優しく抱き締められふわりと懐かしさを覚えるような香りがして、その緊張もほぐれた。

 抱きしめられたことで感じることが出来た彼の霊力がわたしとそっくりだったことも相まって、この人が本当にわたしのお父さんなんだなって実感する。


「ああ……本当に大きくなった。十二年前はまだ歩くことも出来なかったのに」

 なんだかしみじみと話し始めたお父さんに、わたしは照れ隠しのようにまだ言っていなかったことを口にした。


「その、えっとね……。おはよう、お父さん」

「っ!?」

 次の瞬間息を呑んだお父さんは、そのまま小刻みに震え出す。

 え? 何? わたし何か変なこと言っちゃった?

 見上げると、お父さんはその綺麗な目からボロボロと涙を流していた。

 わたしがそれを見てギョッとしてもその涙は止まらない。

「お……」

「お?」

「お父さんって呼んでくれた!?」

「……」

 叫んだお父さんはバッとお母さんの方を見てまた叫ぶ。


「理子! 美沙都が僕のこと“お父さん”って呼んでくれたよ!?」

「そうね、事実父親なんだから当然でしょう?」

「でも、でも……言葉も“だーだー”とかしか言えなかったのに!」

「うん、穂高さん。ちょっと落ち着きましょう?」

「……」


 ビックリしたけれど、どうやら感動していただけみたい。

 号泣するお父さんからは、もう神様特有の神々しさとかは感じなかった。


 落ち着かせるためにお母さんがわたしからお父さんを離すと、風雅先輩と山里先輩が近づいて来る。

「……その、なんて言うか思っていたより親しみやすい神様だな?」

 風雅先輩も戸惑っているみたい。

 まあ、風雅先輩もお父さんのことは記憶に残っていないだろうし、当然かな?


「うーん、でも普段はちゃんと神様っぽかった気がするよ?」

 山里先輩は特殊な生まれ方をしたあやかしということもあって少しは覚えていたらしい。

 それでもちょっと戸惑いは見える。

 里の長や重役の人達に目を向けると、重役の人達は驚いている感じだった。

 長は微笑ましいものを見るような優し気な顔をしていたから、お父さんがこういう神様だって知っていたのかもしれない。


 コタちゃんもポケットから出てきて人型になると、嬉しそうにくるくると回っていた。

「やったね! 穂高さまが起きたから僕ももっと自由に力を使えるよ!」

 そうしてわたしの所に戻って来て腰に抱きつく。

「これでもっと美沙都の役に立てるよ。僕頑張るからね!」

 嬉しそうなコタちゃんにわたしも嬉しくなってくる。


「今でも十分役に立ってくれてるよ。いつもありがとう、コタちゃん」

 そうしてふわふわの白い髪を撫でた。

 コタちゃんは人型になっても可愛いなぁ。


「……ちょっと、くっつきすぎじゃないか?」

 そう言ってコタちゃんの肩を押してわたしから引き離した風雅先輩は、ちょっと不機嫌そうだった。

 もしかして、嫉妬してくれたのかな?

 コタちゃんは子供なのに、と思わないでもなかったけれど、嫉妬されたことは何だかちょっと嬉しかった。



 そうしてにぎやかになった祠の地に、部外者の声が掛けられる。

「なんか騒がしくなってきたな?」

 現れたのは煉先輩だった。

 ケガはもう大丈夫なのかな?
 普通に歩けてるみたいだけれど。

 わたしの心配そうな視線に気づいた煉先輩は、フッと珍しく優しそうな笑みを浮かべた。


 それを不思議そうに思っていると、コタちゃんと風雅先輩が間に立つように移動する。

「おいおい、そう警戒するなよ。山の神に挨拶しに来ただけだって」

 その言葉の通り、煉先輩は真っ直ぐお父さんに向かって行く。


 お父さんも少しは冷静になってきたのか、神様っぽさが戻って来ていた。

「君が日宮の鬼だね。嫁探しの許可はしたけれど、少し強引なのではないかな?」

 ひざまずいた煉先輩に、お父さんはたしなめるように叱りつける。

 眠っていても里のことは見ているって聞いたけれど、本当だったんだ。


「やはりご存じでしたか……少々強引な手段を取ろうとしてしまったこと、申し訳なく思っています」

「ならば、娘にも謝罪を」

 お父さんの求めに、煉先輩は「はい」と頷く。


「美沙都、おいで」

 呼ばれてためらいつつお父さんの近くに行くと、煉先輩がひざまずいたまま深々と頭を下げた。


「美沙都、お前の了承も得ずに街まで連れ去ってしまったこと、申し訳なかった」

「いえっ……それは、ちゃんと反省して同じことをしないと誓ってくれるならもういいんです」

「ああ、無理に連れて行くことはしないと誓う」

 ハッキリと、みんなの――山の神であるお父さんの前で誓ってくれたのでホッとする。

 神様に誓ったことを破るほど、煉先輩は浅はかではないと思うから。


「良かった。……あの、ケガはもう大丈夫なんですか?」

 安心出来たので、わたしは気になっていたことを聞いた。

 わたしを守って負ってしまったケガ。

 すぐに傷は塞いだけれど、痛みは残っていると言っていた。


 歩けているなら大丈夫だと思うけれど……。


「ああ、数時間後には痛みも引いていた。美沙都のおかげだ。……ありがとう」

 顔を上げてお礼を口にした煉先輩はやっぱりいつもより優しい目をわたしに向けてくる。

 どうしてだろう?

 反省したから?

 うーん、でもそれなら申し訳なさそうな顔するよね?


 分からなくて《感情の球》を見ようか迷う。

 いや、でもむやみに見るわけには……。


「あのときちょっと思ったことがあってよ……。それを聞いて欲しいんだが……」

「え? あ、はい」

 今の疑問の答えになるかもしれないと思って、うながす。


 すると煉先輩はお父さんに顔を向けて。

「山の神・穂高さま。あなたにも証人として聞いて欲しい」

「まあ、聞くだけなら……」

 何をするのかと不思議そうにしつつもお父さんが許すと、煉先輩はわたしの右手を取ってまた優しい笑みを見せる。


「美沙都が俺のケガを治してくれたとき、お前の優しさを知った。その優しさに、俺はどうしようもなく心惹かれた」

「え? 煉先輩?」

「美沙都、俺はお前のことが本気で好きになった。……だから、正式にプロポーズさせてくれ」

 そして、右手の甲に煉先輩の唇が触れる。


「……え?」

 疑問の声を上げたけれど頭は真っ白。

 何とか頑張って理解しようとしているうちに、今度は山里先輩が煉先輩の隣にひざまずきわたしの左手を取る。


「は? 山里先輩?」

「日宮はずるいなぁ。先にそういうことサラッとやっちゃうなんて」

「あ、あの……?」

 山里先輩はいつものホワホワした癒されそうな笑顔。

 でも、行動が煉先輩と重なり過ぎていて……。


「瀬里さん……ううん、僕も美沙都さんって呼ばせてもらうね」

「え? あの……はい」

 戸惑いつつも、断る理由もなくて了承した。

 名前呼びよりもその先の話が気になったせいもある。


「美沙都さん、僕もあなたが好きです。初めて会ったときから優しくて可愛い君に心奪われた」

「え……あの……」

「君が風雅を好きなことは知っているけれど、やっぱり諦めきれないんだ。……ごめんね?」

 謝りつつ、煉先輩と同じようにわたしの左手の甲に唇を落とした。


 わたしはといえばもはや頭の中は大混乱。


 煉先輩は今まで本気でわたしを好きってわけじゃなかったのにどうして突然!?

 山里先輩は優しいと思っていたけれど、まさか本当にそういう好意があったなんて……。


 分からなくて《感情の球》を見る。

 もうむやみに見るわけには、とか言ってる場合じゃない。


 でも、集中して見えた赤と白の球が発しているのはピンク色の光。

 勘違いしてしまうような、薄っすらしたものやチラチラと他の色が混じってるようなものじゃない。

 明らかに好きとか愛しいという感情のハッキリとした優しいピンク色。


 《感情の球》を見てしまったことでさらに困惑してしまうことになっちゃった。

 二人の本気を知ってしまって、どう断るべきかと困ってしまう。


 わたしには風雅先輩がいるのに。


 思うと同時に風雅先輩がいた場所に目を向けると、そこに彼はいなかった。

 どこに? と思う間もなく、誰かに後ろへ引かれその人の腕に閉じ込められる。

 何度も包まれたことのあるその腕は、風雅先輩のものだとすぐに分かった。


「那岐、お前諦めろって言っただろ? 日宮先輩も、プロポーズしたって無駄です。美沙都は俺の大事な彼女ですから」

 “彼女”という言葉に嬉しさが広がって、ギュッと抱きしめる腕にドキドキと心臓の音が駆け足になる。


 そっと見上げると、「そうだよな? 美沙都」と甘い笑顔が降ってきた。


「は、はい! その通りです。なのですみませんが二人とも諦めてください」

 ここはハッキリ断らないと風雅先輩に悪い。

 そう思って、申し訳ない気持ちはあったけれどお断りの言葉を口にしたのに……。


「今はお前の彼女でも、この先どうなるかは分からねぇだろ?」

 煉先輩が立ち上がり、不敵な笑みを浮かべる。


「それに言っただろう? 諦められないって。風雅っていう彼氏がいても、どんどん求愛アピールしていくから……覚悟しておいてね?」

 同じく立ち上がった山里先輩は、優しい笑みを浮かべながらもどこか眼差しに黒いものを含ませていた。


 ハッキリ断ったのに諦めてくれない二人に途方に暮れて、わたしは助けを求めるようにお父さんを見る。

 わたしと視線が合ったお父さんはハッとして真面目な顔をした。


「子供たちの恋愛に口を出すつもりはないが、これだけは言っておく」

 キリッとした顔で何を言うのかと思ったら……。

「美沙都は成人するまで嫁には出さないからな!」

「……」

 お父さん、今言って欲しいのはそういうことじゃないんだけれど……。


「ってことは、勝負は残り七年か」

「七年ね……。それだけあるならたくさんアピールする機会はありそうだ」

 お父さんの言葉が免罪符みたいになっちゃったのか、そんなことを言う煉先輩と山里先輩。


「え、ええぇー……」

 もう本当にどうすれば。


「ッチ、逃げるか」

「え?」

 舌打ちと一緒に降りてきた言葉に疑問を浮かべていると、風雅先輩が体に力を入れて翼を出した。

 フワリと反動で抜け落ちた黒いカラスの羽がいくつか舞う。


「美沙都、飛ぶぞ」

「は、はい」

 飛んで逃げると気づいたわたしは、慣れた手つきで風雅先輩の首に腕を回した。


「穂高さま! ちゃんとしたご挨拶はのちほど!」

 わたしを抱いた風雅先輩はそう叫ぶとすぐに地を蹴る。

 バサリと大きな翼が羽ばたき、風が舞う。


「滝柳! お前いつも言ってるけど飛んで逃げるのは卑怯だぞ!?」

「あーあ……。まあ、今は仕方ないか」

 怒りをあらわにする煉先輩と、仕方なさそうに息をつく山里先輩の声を後にわたしは風雅先輩と飛び上がった。


「あー! 僕も連れてってよー!」

 途中でコタちゃんの声が聞こえてきたけど……ごめんね、今は二人だけにして欲しいな。

 後でちゃんと謝っておこうと思いながら、大好きな人と空を飛ぶ。

 初めてこうして風雅先輩と空を飛んだのは夕方だったっけ。

 今は昼前だから青空が広がっている。


「まったく……美紗都が可愛すぎるのも問題だな」

「えと、可愛すぎるってことはないかと……」

 不満げにつぶやく声に、照れながら否定する。

 でも、そうするとムッとした表情で「美紗都は可愛い」と断言された。

「うっ……はい」


 嬉しいけれど、今はただでさえ抱きついている状態で物凄くドキドキしている。

 あまり可愛いなんて言われたら心臓飛び出しちゃうよ……。


「美紗都は俺の大事な使命で、それ以上に大事な俺の彼女なんだからな?」

 ちゃんと分かってるのか? って念押しされる。

「わ、分かってますよ!?」

 こんなにドキドキしてるって、伝われば分かってもらえるのかな?

 なんて思うけれど、伝わったら伝わったで恥ずかしい。


 ドキドキしすぎて、恥ずかしすぎて、体温が上がってきた気がする。

 そんなわたしに、風雅先輩は少し意地悪な笑顔を見せた。


「じゃあ、これは俺の彼女っていうあかしな?」

「え?」

 何が? と思ったときには、額にやわらかいものが触れてチュッと音がした。


 おでこにキスされたと理解した途端カァッと顔に熱が集まる。

 そしてそんなわたしの反応を見て、風雅先輩は満足そうに微笑んだ。


「他の誰にも渡さない。美紗都は俺の彼女なんだから」

 抱く腕に力を込めて、また念を押すように告げられる。

 だからわたしは、照れるけれどうなずいた。


「はい……わたしは、風雅先輩の彼女ですから……っ!」

 言い切ってしまってから、急激に恥ずかしくなってしまって風雅先輩の胸に顔をうずめる。

 トクトクと早い心臓の音は、わたしのものなのか風雅先輩のものなのか。

 分からないくらい同じ速さで鳴っている。


「まったく……本当、可愛すぎて困る……」

 つぶやきに視線だけを上げると、耳を赤くした風雅先輩が見える。

 夕日の赤色で隠せないから、よく分かった。


 わたしたちはギュッと抱き合って、もうしばらく快晴の空を飛ぶ。


 夏の気配を感じられる空は、風雅先輩の《感情の球》と同じ色をしていた。


END
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感想 1

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みんなの感想(1件)

立花鏡河
2022.12.31 立花鏡河

胸キュン満載のあやかしファンタジー。カラス天狗が、火鬼が、白狐が、ヒロインを溺愛してくるっ!

自分に自信のない主人公にじれったくなったり、周囲に嫉妬されてハラハラしたり……。サトリの能力の表現も独特で良かったです。楽しく読ませて頂きました!

緋村燐
2022.12.31 緋村燐

立花さん!
感想ありがとうございます!

あわわ、読んで下さってるとは思わず驚き嬉しです。
しかもこんな素敵な感想を✨
サトリの能力は独特で分かりづらいかもとも思っていたので、良かったと言って頂けて嬉しいです。
本当にありがとうございます!!

解除

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