19 / 26
四章 山の神の娘
真実
しおりを挟む
目が覚めて、しばらくボーッと見慣れた家の天井を見つめる。
朝……じゃないよね?
確か、校庭でめまいがして……。
「……夢、じゃないよねぇ……」
つぶやいて目を覆うように両手を上げて、意識を失う前のことを思い出す。
コタちゃんが言っていた山の神の名前――穂高さま。
それは、お母さんに小さいころから聞いていた名前だった。
わたしの――お父さんの名前。
お父さんはわたしが物心つく頃にはもういなかった。
お母さんは離婚したわけじゃないって……ただ今は会えないだけだって言っていたはず。
会えないことはお母さんも辛いのか、聞くたびに悲しそうな顔をするからいつからか聞くのをやめていた。
……でも、そうだ。
この里に戻ってくる前に一度だけ言っていたっけ。
『もうすぐ穂高さんに会えるわ……』
って。
お父さんがいないのが普通で、引っ越し準備でバタバタしていた時期でもあったからわたしは「ふーん」って返しただけだった。
でもそれがまさかこんな真実が隠されていたなんて……。
偶然名前が同じ、なんてことはないよね。
思い返してみてもヒントになりそうなことはたくさんあった。
煉先輩に霊力が多くて質が良いって言われたこと。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。
「コタちゃん、わたしを家まで運んでくれたのは誰?」
「ん? 風雅だよ?」
「風雅先輩が……またお世話になっちゃったな……」
申し訳ないと思う反面、嬉しいとも思ってしまう。
でも、続いたコタちゃんの言葉でそれが凍りついた。
「風雅は美沙都を守るために山の神が霊力を与えたんだ。だから風雅が美沙都を気にかけるのは当然だよ」
だから美沙都が気にすることじゃないよ、と言ってコタちゃんは部屋を出て行く。
「え……?」
今のは、どういうこと?
わたしを守るために風雅先輩は山の神に霊力を与えられたって言った?
ってことは、風雅先輩の使命ってわたしを守ること?
ドクンドクンと、嫌な感じに鼓動が早まる。
風雅先輩の使命はわたしより大事だと思っていた。
でもそれは違っていて、その大事な使命こそがわたしだった?
寂しいと思っていたことだから、それは嬉しいことのはずなのに……。
でも、大事だと言っていた使命がわたしってことは……。
わたしを守ってくれていたのは、風雅先輩の大事な使命だからってことになるんじゃ……。
「っ!」
胸が詰まった。
苦しい思いがじわじわと広がっていく。
優しく甘い笑顔は、わたしを少しは女の子として大事に思ってくれているからなんじゃないかって思ってた。
期待しないようにとは思っていても、やっぱり好きな人だからいつの間にか期待していたみたい。
でも、それは使命だったから――守るべき相手だったからってだけかも知れない……。
小学生のときは勘違いして、ただただ恥ずかしいと思った。
でも今は、ひたすら苦しい。
そっか、これが人を好きになるってことなんだね……。
恋の苦しさに、わたしは胸元をギュッと掴んだ。
***
コンコン
「美紗都? コタちゃんから起きたって聞いたわ。入ってもいい?」
ノックの後にお母さんの声が聞こえた。
「うん、いいよ」
お父さんのことを話してくれるんだよね、きっと。
その予想は当たっていて、部屋の中に入ってきたお母さんはすぐに本題に入った。
「お父さんのこと、黙っていてごめんなさいね。人間の街で生活するなら、大して人間と変わらないサトリだってことにしておいた方が馴染めると思ったの」
里に戻って来て、わたしがここの生活に慣れて来たら伝えようと思っていた、と話してくれる。
「……お父さんは、眠っていたから会えなかったの?」
山の神はこの十二年眠っていると聞いた。
十二年前といえば、丁度わたしが里を出たころでもある。
「そうね」
「会えないから、お母さんはわたしを連れて里を出たの?」
お父さんのことを聞くと寂しそうにしていたお母さん。
会えないのが辛いから、里を出たのかと思って聞いた。
でも。
「それはちょっと違うわ」
と、お母さんは少し真面目な顔になる。
「大事な話だから、ちゃんと聞いてね」
そう前置きをして語られたことは、いろんな意味でショックだった。
お母さんが里を出た理由は、お母さんとお父さんの結婚を認めない人たちが里にいたからだそうだ。
サトリという霊力の低いあやかしとの結婚なんて認められないって。
お父さんが起きているうちは良かったけれど、お父さんは神として穢れを鎮めるために十二年の眠りに入らなきゃならなかったらしい。
だからわたしが産まれたことは里の人にはヒミツにしておいて、お父さんが眠りに入ったと同時に里を出たんだって。
そして、目覚める今年戻って来た。
「穂高さんが目覚めるまではまだもう少しあるから、あなたの存在を認めないって主張する人たちには気をつけて」
「そんな人たち、本当にいるの?」
もし本当なら、何をされるのか分からなくて怖い。
わたしの不安を感じ取ったのか、もしくは読み取ってしまったのか。
お母さんは「大丈夫」と優しく微笑んでわたしの手を取ってくれた。
「あと一週間でお父さんは目覚めるわ。それまで一人になったりしなければ大丈夫よ」
「一人に? でも、いつも誰かがいてくれるわけじゃないし……コタちゃんはいるけれど」
「まあ、コタちゃんだけだとまだ心もとないわね。でもそのために風雅くんがいるんじゃない」
「っ!?」
突然出てきた風雅先輩の名前にドキッとする。
そして、さっき覚えたばかりの胸の苦しみも。
「風雅、先輩は……」
そうか、風雅先輩はわたしを守るのが使命だっけ。
でも、使命だけで守られるのは……今は逆に辛い。
「美沙都? どうし――!」
「お母さん?……あ」
直感的に心を読まれたと気づいた。
サトリが自分の力をコントロール出来るのは人それぞれ。
そしてお母さんはたまに自分の意志とは関係なく聞こえてしまうと言っていた。
どうしようもないことだと思ってるけれど、今はちょっと気まずい。
わたしが風雅先輩を好きなこと、そして使命だけで守られるのは苦しいって思ってることを知られてしまった。
「……ごめんなさい」
「……ううん、仕方ないよ」
謝罪は受け取るけど、やっぱり気まずくはなる。
でも、そう思ったのはわたしだけみたい。
「美沙都……女は度胸よ!」
「へ?」
突然拳を握って眉を吊り上げるお母さん。
一体どうしたっていうんだろう。
「お母さんもね、お父さんには何度もアタックしたものよ!」
「え? えっと、お母さん?」
何故かお母さんはお父さんとのなれそめをひたすら話し出した。
そして最後にわたしの肩を両手でガシッと掴む。
「勘違いしたっていいじゃない。期待だってたくさんしていいの! それがどんなに苦しくても、好きって気持ちは変えられないんだから」
「っ!」
そうだ、苦しくてもその気持ちだけは変わらない。
わたしは風雅先輩が好き!
改めて気持ちをハッキリさせたわたしに、お母さんは少しおどけて言った。
「自信を持ちなさい。あなたは山の神をオトした女の娘なのよ?」
「ふふっ……確かに」
お母さんの口にした冗談のような事実に笑う。
でも、本当にそうだね。
神様と両想いになれたお母さんの娘だもん。
もっと、自信持っちゃっていいのかも。
そんな風に思い始めたわたしに、お母さんはニッコリと笑みを浮かべてとんでもないことを言った。
「じゃあ、その度胸を見せてね?」
「え?」
「風雅くんに告白しなさい、明日」
「あ、明日ぁ!?」
わたしの驚きの声は、家じゅうに響いたのだった。
朝……じゃないよね?
確か、校庭でめまいがして……。
「……夢、じゃないよねぇ……」
つぶやいて目を覆うように両手を上げて、意識を失う前のことを思い出す。
コタちゃんが言っていた山の神の名前――穂高さま。
それは、お母さんに小さいころから聞いていた名前だった。
わたしの――お父さんの名前。
お父さんはわたしが物心つく頃にはもういなかった。
お母さんは離婚したわけじゃないって……ただ今は会えないだけだって言っていたはず。
会えないことはお母さんも辛いのか、聞くたびに悲しそうな顔をするからいつからか聞くのをやめていた。
……でも、そうだ。
この里に戻ってくる前に一度だけ言っていたっけ。
『もうすぐ穂高さんに会えるわ……』
って。
お父さんがいないのが普通で、引っ越し準備でバタバタしていた時期でもあったからわたしは「ふーん」って返しただけだった。
でもそれがまさかこんな真実が隠されていたなんて……。
偶然名前が同じ、なんてことはないよね。
思い返してみてもヒントになりそうなことはたくさんあった。
煉先輩に霊力が多くて質が良いって言われたこと。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。
「コタちゃん、わたしを家まで運んでくれたのは誰?」
「ん? 風雅だよ?」
「風雅先輩が……またお世話になっちゃったな……」
申し訳ないと思う反面、嬉しいとも思ってしまう。
でも、続いたコタちゃんの言葉でそれが凍りついた。
「風雅は美沙都を守るために山の神が霊力を与えたんだ。だから風雅が美沙都を気にかけるのは当然だよ」
だから美沙都が気にすることじゃないよ、と言ってコタちゃんは部屋を出て行く。
「え……?」
今のは、どういうこと?
わたしを守るために風雅先輩は山の神に霊力を与えられたって言った?
ってことは、風雅先輩の使命ってわたしを守ること?
ドクンドクンと、嫌な感じに鼓動が早まる。
風雅先輩の使命はわたしより大事だと思っていた。
でもそれは違っていて、その大事な使命こそがわたしだった?
寂しいと思っていたことだから、それは嬉しいことのはずなのに……。
でも、大事だと言っていた使命がわたしってことは……。
わたしを守ってくれていたのは、風雅先輩の大事な使命だからってことになるんじゃ……。
「っ!」
胸が詰まった。
苦しい思いがじわじわと広がっていく。
優しく甘い笑顔は、わたしを少しは女の子として大事に思ってくれているからなんじゃないかって思ってた。
期待しないようにとは思っていても、やっぱり好きな人だからいつの間にか期待していたみたい。
でも、それは使命だったから――守るべき相手だったからってだけかも知れない……。
小学生のときは勘違いして、ただただ恥ずかしいと思った。
でも今は、ひたすら苦しい。
そっか、これが人を好きになるってことなんだね……。
恋の苦しさに、わたしは胸元をギュッと掴んだ。
***
コンコン
「美紗都? コタちゃんから起きたって聞いたわ。入ってもいい?」
ノックの後にお母さんの声が聞こえた。
「うん、いいよ」
お父さんのことを話してくれるんだよね、きっと。
その予想は当たっていて、部屋の中に入ってきたお母さんはすぐに本題に入った。
「お父さんのこと、黙っていてごめんなさいね。人間の街で生活するなら、大して人間と変わらないサトリだってことにしておいた方が馴染めると思ったの」
里に戻って来て、わたしがここの生活に慣れて来たら伝えようと思っていた、と話してくれる。
「……お父さんは、眠っていたから会えなかったの?」
山の神はこの十二年眠っていると聞いた。
十二年前といえば、丁度わたしが里を出たころでもある。
「そうね」
「会えないから、お母さんはわたしを連れて里を出たの?」
お父さんのことを聞くと寂しそうにしていたお母さん。
会えないのが辛いから、里を出たのかと思って聞いた。
でも。
「それはちょっと違うわ」
と、お母さんは少し真面目な顔になる。
「大事な話だから、ちゃんと聞いてね」
そう前置きをして語られたことは、いろんな意味でショックだった。
お母さんが里を出た理由は、お母さんとお父さんの結婚を認めない人たちが里にいたからだそうだ。
サトリという霊力の低いあやかしとの結婚なんて認められないって。
お父さんが起きているうちは良かったけれど、お父さんは神として穢れを鎮めるために十二年の眠りに入らなきゃならなかったらしい。
だからわたしが産まれたことは里の人にはヒミツにしておいて、お父さんが眠りに入ったと同時に里を出たんだって。
そして、目覚める今年戻って来た。
「穂高さんが目覚めるまではまだもう少しあるから、あなたの存在を認めないって主張する人たちには気をつけて」
「そんな人たち、本当にいるの?」
もし本当なら、何をされるのか分からなくて怖い。
わたしの不安を感じ取ったのか、もしくは読み取ってしまったのか。
お母さんは「大丈夫」と優しく微笑んでわたしの手を取ってくれた。
「あと一週間でお父さんは目覚めるわ。それまで一人になったりしなければ大丈夫よ」
「一人に? でも、いつも誰かがいてくれるわけじゃないし……コタちゃんはいるけれど」
「まあ、コタちゃんだけだとまだ心もとないわね。でもそのために風雅くんがいるんじゃない」
「っ!?」
突然出てきた風雅先輩の名前にドキッとする。
そして、さっき覚えたばかりの胸の苦しみも。
「風雅、先輩は……」
そうか、風雅先輩はわたしを守るのが使命だっけ。
でも、使命だけで守られるのは……今は逆に辛い。
「美沙都? どうし――!」
「お母さん?……あ」
直感的に心を読まれたと気づいた。
サトリが自分の力をコントロール出来るのは人それぞれ。
そしてお母さんはたまに自分の意志とは関係なく聞こえてしまうと言っていた。
どうしようもないことだと思ってるけれど、今はちょっと気まずい。
わたしが風雅先輩を好きなこと、そして使命だけで守られるのは苦しいって思ってることを知られてしまった。
「……ごめんなさい」
「……ううん、仕方ないよ」
謝罪は受け取るけど、やっぱり気まずくはなる。
でも、そう思ったのはわたしだけみたい。
「美沙都……女は度胸よ!」
「へ?」
突然拳を握って眉を吊り上げるお母さん。
一体どうしたっていうんだろう。
「お母さんもね、お父さんには何度もアタックしたものよ!」
「え? えっと、お母さん?」
何故かお母さんはお父さんとのなれそめをひたすら話し出した。
そして最後にわたしの肩を両手でガシッと掴む。
「勘違いしたっていいじゃない。期待だってたくさんしていいの! それがどんなに苦しくても、好きって気持ちは変えられないんだから」
「っ!」
そうだ、苦しくてもその気持ちだけは変わらない。
わたしは風雅先輩が好き!
改めて気持ちをハッキリさせたわたしに、お母さんは少しおどけて言った。
「自信を持ちなさい。あなたは山の神をオトした女の娘なのよ?」
「ふふっ……確かに」
お母さんの口にした冗談のような事実に笑う。
でも、本当にそうだね。
神様と両想いになれたお母さんの娘だもん。
もっと、自信持っちゃっていいのかも。
そんな風に思い始めたわたしに、お母さんはニッコリと笑みを浮かべてとんでもないことを言った。
「じゃあ、その度胸を見せてね?」
「え?」
「風雅くんに告白しなさい、明日」
「あ、明日ぁ!?」
わたしの驚きの声は、家じゅうに響いたのだった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

こちら御神楽学園心霊部!
緒方あきら
児童書・童話
取りつかれ体質の主人公、月城灯里が霊に憑かれた事を切っ掛けに心霊部に入部する。そこに数々の心霊体験が舞い込んでくる。事件を解決するごとに部員との絆は深まっていく。けれど、彼らにやってくる心霊事件は身の毛がよだつ恐ろしいものばかりで――。
灯里は取りつかれ体質で、事あるごとに幽霊に取りつかれる。
それがきっかけで学校の心霊部に入部する事になったが、いくつもの事件がやってきて――。
。
部屋に異音がなり、主人公を怯えさせる【トッテさん】。
前世から続く呪いにより死に導かれる生徒を救うが、彼にあげたお札は一週間でボロボロになってしまう【前世の名前】。
通ってはいけない道を通り、自分の影を失い、荒れた祠を修復し祈りを捧げて解決を試みる【竹林の道】。
どこまでもついて来る影が、家まで辿り着いたと安心した主人公の耳元に突然囁きかけてさっていく【楽しかった?】。
封印されていたものを解き放つと、それは江戸時代に封じられた幽霊。彼は門吉と名乗り主人公たちは土地神にするべく扱う【首無し地蔵】。
決して話してはいけない怪談を話してしまい、クラスメイトの背中に危険な影が現れ、咄嗟にこの話は嘘だったと弁明し霊を払う【嘘つき先生】。
事故死してさ迷う亡霊と出くわしてしまう。気付かぬふりをしてやり過ごすがすれ違い様に「見えてるくせに」と囁かれ襲われる【交差点】。
ひたすら振返らせようとする霊、駅まで着いたがトンネルを走る窓が鏡のようになり憑りついた霊の禍々しい姿を見る事になる【うしろ】。
都市伝説の噂を元に、エレベーターで消えてしまった生徒。記憶からさえもその存在を消す神隠し。心霊部は総出で生徒の救出を行った【異世界エレベーター】。
延々と名前を問う不気味な声【名前】。
10の怪異譚からなる心霊ホラー。心霊部の活躍は続いていく。
宝石アモル
緋村燐
児童書・童話
明護要芽は石が好きな小学五年生。
可愛いけれど石オタクなせいで恋愛とは程遠い生活を送っている。
ある日、イケメン転校生が落とした虹色の石に触ってから石の声が聞こえるようになっちゃって!?
宝石に呪い!?
闇の組織!?
呪いを祓うために手伝えってどういうこと!?
スクナビコナの冒険―小さな神が高天原を追放されネズミとともに地上に落っこちてしまった件―
七柱雄一
児童書・童話
スクナビコナは人の手のひらに乗る程度の小さな体の神です。
またスクナビコナは日本神話に登場する神でもあるのですが、作者としては日本の神話などに関する予備知識があまりなくても、読み進められるように本作を書いていくことを心がけようと思っています。
まだまだ『アルファポリス』初心者の上に未熟者の作者ですが、一応プロを目指す方向でやっていくつもりでおります。
感想、ご指摘、批評、批判(もちろん誹謗、中傷のたぐいはご勘弁願いたいのですが)大歓迎でございます。
特に特定の読者層は想定しておらず、誰でも読めるものを目指した作品です。
また『小説家になろう』『カクヨム』でもこの小説を投稿しております。
ではぜひお楽しみください!
守護霊のお仕事なんて出来ません!
柚月しずく
児童書・童話
事故に遭ってしまった未蘭が目が覚めると……そこは死後の世界だった。
死後の世界には「死亡予定者リスト」が存在するらしい。未蘭はリストに名前がなく「不法侵入者」と責められてしまう。
そんな未蘭を救ってくれたのは、白いスーツを着た少年。柊だった。
助けてもらいホッとしていた未蘭だったが、ある選択を迫られる。
・守護霊代行の仕事を手伝うか。
・死亡手続きを進められるか。
究極の選択を迫られた未蘭。
守護霊代行の仕事を引き受けることに。
人には視えない存在「守護霊代行」の任務を、なんとかこなしていたが……。
「視えないはずなのに、どうして私のことがわかるの?」
話しかけてくる男の子が現れて――⁉︎
ちょっと不思議で、信じられないような。だけど心温まるお話。
【完結】お試しダンジョンの管理人~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
みなづきよつば
児童書・童話
異世界ファンタジーやモンスター、バトルが好きな人必見!
イケメンとのお仕事や、甘酸っぱい青春のやりとりが好きな方、集まれ〜!
十三歳の女の子が主人公です。
第1回きずな児童書大賞へのエントリー作品です。
投票よろしくお願いします!
《あらすじ》
とある事情により、寝泊まりできて、働ける場所を探していた十三歳の少女、エート。
エートは、路地裏の掲示板で「ダンジョン・マンション 住み込み管理人募集中 面接アリ」というあやしげなチラシを発見する。
建物の管理人の募集だと思い、面接へと向かうエート。
しかし、管理とは実は「お試しダンジョン」の管理のことで……!?
冒険者がホンモノのダンジョンへ行く前に、練習でおとずれる「お試しダンジョン」。
そこでの管理人としてのお仕事は、モンスターとのつきあいや、ダンジョン内のお掃除、はては、ゴーレムづくりまで!?
おれ様イケメン管理人、ヴァンと一緒に、エートがダンジョンを駆けまわる!
アナタも、ダンジョン・マンションの管理人になってみませんか?
***
ご意見・ご感想お待ちしてます!
2023/05/24
野いちごさんへも投稿し始めました。
2023/07/31
第2部を削除し、第1回きずな児童書大賞にエントリーしました。
詳しくは近況ボードをご覧ください。
わたしたちの恋、NGですっ! ~魔力ゼロの魔法少女~
立花鏡河
児童書・童話
【第1回きずな児童書大賞】奨励賞を受賞しました!
応援して下さった方々に、心より感謝申し上げます!
「ひさしぶりだね、魔法少女アイカ」
再会は突然だった。
わたし、愛葉一千花は、何の取り柄もない、フツーの中学二年生。
なじめないバスケ部をやめようかと悩みながら、掛けもちで園芸部の活動もしている。
そんなわたしには、とある秘密があって……。
新入生のイケメン、乙黒咲也くん。
わたし、この子を知ってる。
ていうか、因縁の相手なんですけどっ!?
★*゚*☆*゚*★*゚*☆*゚*★
わたしはかつて、魔法少女だったんだ。
町をねらう魔物と戦う日々――。
魔物のリーダーで、宿敵だった男の子が、今やイケメンに成長していて……。
「意外とドジですね、愛葉センパイは」
「愛葉センパイは、おれの大切な人だ」
「生まれ変わったおれを見てほしい」
★*゚*☆*゚*★*゚*☆*゚*★
改心した彼が、わたしを溺愛して、心をまどわせてくる!
光と闇がまじりあうのはキケンです!
わたしたちの恋愛、NGだよね!?
◆◆◆第1回きずな児童書大賞エントリー作品です◆◆◆
表紙絵は「イラストAC」様からお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる