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第四章 試練と成長【ダンジョン探索編】

第05話 歩み寄り

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 五階層の広間は、絶叫から一転、静寂に支配されていた。

 魔力切れ状態に陥ったミラにコウヘイのスキルで魔力補充を行ったあと、先の戦闘の疲れを癒すかのようにみな無言を通して魔力回復に努めているようであった――――

 僕は目を瞑り大気中の魔力を吸収することに意識を向けていた。

 他の四人は、マジックポーションを飲み補給を終えているはずなのに、立ち上がるどころか一向に口を開くことさえしない。

 僕はてっきりエヴァが、

「今のは何! さっきの魔法は何なのよ!」

 と、色々と質問を浴びせてくるという予測――
 つまり、心の準備をしていたけど、それはものの見事に外れた。

 エヴァは、双剣に着いたオーガの血を布で丁寧に拭き取り、黙々と剣の手入れをしていた。
 時折、刀身の輝きを確認するように空中にかざしたりとそれはそれは入念に行われ、僕たちのことが視界に入っていないかのようだった。

 それに、

「あとで覚えておるのじゃぞ」

 と、言っていたイルマでさえも特に何も言ってこない。

 むしろ、先程スキルで魔力を吸収した影響なのか、イルマは紅潮したまま目がトロントしており、その深い緑色の双眸の焦点が合っておらず、心配で僕が声を掛けそうになったくらいである。

 エルサは、気が付いたミラにマジックポーションを飲ませたあと、黒の腰鎧から露出した艶やかな褐色の太ももにミラの頭を乗せ、ミラの赤みがかった金髪を撫でていた。

 そのミラも魔力切れに陥った気だるさから完全に覚醒しておらず、目を瞑りエルサに身を任せていた。

 見た目は全然違うけど、それは姉が妹の世話をする風に見えてほっこりした。

 それとは別に、僕はミラを心配に思うのと同時に、先程のことが気になって仕方がなかった。

 さっきのあれは……

『死ね、雑魚がっ』

 先程ミラが言い放ったセリフが蘇り、僕は身震いした。
 思い出しただけで身が凍る思いをしたほど、あの声は冷たさ以上に殺意が込められていた。

 それにあの身のこなし……

 ミラは近接戦闘もそれなりにできると言っていたけど、さっきのアレは、「それなり」で、済ませていいレベルではなく、達人の域をはるかに凌駕していた。

 これも、世界樹の謁見の間で見た人格が成したことなのだろうか。

『き、貴様かあー、ボクをこんなにしたのはっ!』

 あのときのミラの形相に恐怖を覚える物があったけど、今回はその比ではなかった。

 今回は、結果的にオーガを倒すことに成功したから良かったけど、今後はどう転ぶかわからない。
 万が一、ミラの意志とは関係なくその人格が表面化したら、間違いなく今の僕たちでは手に負えない。

 そもそもアレの正体を掴み切れていない。

 ただ、ニンナもミラの素性を誤魔化していたことを考えると、無理に深堀しない方が良いのかもしれない、と僕は一先ずそう結論付ける。

 精霊の樹海の危機を救った僕たちに対し、危害を加えるような存在を精霊王であるニンナが押し付けるなんてことをするはずないと思い、あとでイルマに相談することにした。

 取り合えず今は、ダンジョン探索を続けるかどうかだろう。

 大気中の魔力吸収を止め、思考の世界から戻った僕は、目を開きミラの様子を窺う。
 未だ目を瞑っているようだけど、幾分かその顔には生気が戻っている気がした。

 僕は、確かめるように声を掛けてみることにした。

「ミラ、調子はどうかな?」

 それに反応したミラが身を起こそうとしたので、右手を上げて制止する。

「ああ、コウヘイさんごめんなさい。もう少しこのままでいいですか?」
「うん、良いよ。無理はしなくていいから」
「はい、ありがとうございます」

 良かった。
 元のミラに戻っているようで、僕は安心した。

 すると、エヴァがぽつりと呟いた。

「ねえ」

 きた!

 そう思った僕は、エヴァの方に顔を向ける。

 エヴァは、視線を手元の剣に向けたまま、まだ布で刀身を磨いていた。
 壁に設置された松明の光を反射するほど、綺麗に手入れされているにも拘らず、その作業を止めない。

「ナ、何カナア?」

 思わず緊張のあまり、声が上ずってしまった。

 そこで、剣を磨く手を止めたエヴァがこちらを向いた。

「何よ? 変な声をだして……やっぱり何か隠しているのかしら?」
「隠す? い、いやだなー。何も隠してるつもりはないんだけどな」

 そう言いつつも、エヴァの目から視線を逸らしてしまった。

「隠すというより、知られたくない、と言ったらいいかしら?」

 知られたくない?

 そもそも、目を逸らす必要が無いことに気が付いた。
 それは、探索初日に全てを打ち明けようとしていのだから、むしろ都合が良い。

「いや、元々話すつもりだったんだよ。ただ何というか……タイミング? 話すきっかけが無くて」
「何よっ、結局隠してたんじゃないの」

 あ、さっき変に誤魔化すんじゃなかった、と後悔した。

「あ、いや、そうじゃなくて――」
「それはつまり、聞かなかったら黙っておくつもりだった訳ね」

 僕の言い訳を遮ったエヴァの表情は、少し不貞腐れた様子だった。

 エヴァにそう思われるのも仕方がないだろう。
 でも、誤解されたくない僕は、弁明する。

「いやいや、そうじゃないよ。どうせ戦闘になったら明らかに気付くと思って、先延ばしにしちゃったんだ」

 あのときは、ワイバーンの群れをエルサが発見したことで、結局話せなかった。
 だから、わざと黙っていた訳ではないのだ。

「だから、それじゃあ、あたしが気付かなかったら結局話さないのと同じじゃないのよ」

 確かにそうかもしれないけど、何故そこまでムキになるのだろうかと、エヴァの考えが僕にはわからない。
 隠し事を嫌う性格だとしたら、どうだろうか?

 しかし、二つ名の話をエヴァは自ら語り出すことは無かった。

 あれは、僕たちが胡散臭げな態度をとったから言い出しただけで、進んで話した訳じゃなかった。

 まあ、知られたくない過去の話は誰だって持っているだろう。
 僕だって勇者パーティーを追放されたとは話していない。

 そう考えると、エヴァがどうのというより、先ずは僕から考えを改めないといけないのかもしれないと思い、エヴァの気が済むまで質問に答えることにした。

「ごめん、僕が間違ってたよ。それで、エヴァは何が知りたい?」
「全部よ全部! 特に戦闘に関することは隠すんじゃないわよ」
「む……」

 何から話したものかと考えていたから、質問に答える形式で進めたかったけど、全部と言われると説明が難しい。

 ただ、戦闘に関することのみなら、まだ、ましかもしれない。
 勇者パーティーから追放されたことは積極的に言いたくない。
 それに、ミラのことを聞かれても答えられない。

 むしろ、ミラのことに関しては、僕だって知りたいくらいだ。

 その点に於いては、僕はほっと胸を撫でおろした。

「それじゃあ、僕のスキルから話した方がいいかな? まあ、これは何度も見せているからわかっていると思うけど――」
「ええ、魔力を吸収できるんでしょ? それくらいあたしだってバカじゃないんだから見てればわかるわよ」
「そっか、やっぱりわかってたんだね」

 ミラが僕たちの足を引っ張っていると言ってきたとき、エヴァに身体強化魔法を付与したくだりのときに何も言ってこなかったのは、そういうことだったみたい。
 だから僕は、苦笑いをするしかなかった。

「そりゃあそうよ。マッジクアブソポーションなんて死霊系の魔獣が使う代表的な魔法じゃない。まあ、逆に魔力を与えることもできるのは驚きだけど、触れないといけないんじゃ、微妙よね」
「え?」

 意外な真実に僕は驚いた。

「な、何よ?」
「えっとー、そんな魔獣がいるの?」
「上級魔獣のリッチとか有名じゃないの! コウヘイ、まさか知らないの?」

 僕の質問が意外だったのか、エヴァは呆れたようにグレーの双眸を窄めていた。

「いやっ、名前は聞いたことあるけど……そっか、この世界にもいるんだ……」
「まあ、死霊系の魔獣は古い遺跡とかにしかいないから珍しいけど、確かにいるわよ。代表的なのは、アッテルガム地方にある、『神々の墓』とか仰々しい名前の迷宮かしらね」

 そこで僕は、イルマが以前に冒険者をやっていたときに、スケルトンの大軍に囲まれて逃げ帰ったことがあると、話してくれたのを思い出した。
 確かそれもアッテルガム地方の迷宮調査だったはず。

 でも、そんな能力の話はイルマは教えてくれなかった。
 もしかして、イルマもそのことは知らないのか?

 イルマの方に視線を向けたけど、未だうつろ気味で、こっちの話が耳に入っている様子ではなかった。

 どこにあるのか知らないけど、少し興味がわいてきた。
 いつかサーデン帝国を離れるときがきたら、そこを目的地にしても良さそうだなと、そのことを頭の片隅に入れておくことにした。

「確かに触れる必要があるのは確かだけど、攻撃魔法も上手くやれば吸収できるし、物理のエネルギーも吸収できるらしいんだよね」

 頭を切り替えた僕は、得意気にエヴァの認識を上書きすることにした

「な、何よそれ! 攻撃を吸収できるとか無敵じゃないのよ!」

 さっきまで僕を責めるような表情は何処へやら、顎が落ちそうなほど大きな口を開けて驚いていた。

 いいぞいいぞ、と僕は久しぶりに人が驚く顔が見られて嬉しくなり、口角が自然と上がるのがわかった。

「確かに無敵かもね。でも、全て吸収できないとダメージは受けるよ。まだ数回しかやってないし、この前なんかは火魔法の火の粉が残って鎧が少し焦げたし」

 まだ帝都にいたとき、サーベンの森からの帰り道の途中、下級魔族に襲われ、偶然にそのことに気付いたのであった。
 僕はそのときのことを思い起こしながらそう説明した。

「それでも十分よ。てか、そういえば魔法じゃなくてスキルって言ったわよね?」
「うん、スキルだから魔力の消費はないよ。正式名称は、エナジーアブソポーションドレインっていうらしくて、リッチの魔法と違って、エナジーっていうくらいだから全て吸収できるみたいなんだ」

 ただ、物理の方はからっきしで、成功したためしが全然無い。

 これには、スキルレベルが存在して経験を積む必要があるのかもしれない。
 正直この世界にレベルの概念があるのかは不明だけど、大気中の魔力に対する感度は確実に上がっている。

 あくまで僕の予測でしかないけど、あながち間違いではないと思っている。

「だから十分じゃないのよ。前衛職は攻撃を受けながら耐えるのが仕事なんだから!」

 それはもの凄い勢いで、唾が飛んできそうなほどエヴァは、興奮していた。

 確かにそう言われれば、攻撃を受ければ受けるほど回復するのは十分というか、もはやチートだった。
 
「通りでみんなが治癒魔法の存在を忘れる訳よねー。今の話で納得したわ。あんたたち全員、感覚が麻痺しているのよ」
「はは、確かにそうなのかもしれないね」

 エヴァの言い様に言い得て妙だと笑いながらも僕は、考え直さないといけないとも思った。

 エヴァが加入するまでは、本当に力押しで戦術といえるようなものはなく、頭を使うような戦い方をしてこなかった。
 多少は得意ロールごとに動きを決めたりしていたけど、結局は攻撃魔法で押しまくっただけだった。

 エヴァが加入しただけで戦闘の効率が上がり、財布には痛いけど回復系ポーションも併用することで、魔力消費も大分抑えられている。

 なし崩し的に僕がパーティーリーダーになったけど、エヴァの助言のおかげでパーティーとしてまとまりが出てきた。

 この中で一番付き合いが長いのはイルマだけど、出会って一か月も経っておらず、出会ったばかりと言ってもいいくらいなのだ。

 それなのに、一年以上の付き合いがあった先輩たち勇者パーティーより連帯感があるし、何よりも居心地がいい。

 気兼ねなく何でも話せるこの感じに僕は、物凄く幸せな気分だった。

 ――――コウヘイのチート級スキルの性能を知ったエヴァは、まさに興奮状態だった。

 その様子が楽しくなったコウヘイは、今まで秘密にしていたことを嬉々として語りだすのだった。
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