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おかしい☆エロあり
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今日から一日一回12時投稿になります。
♢♢♢♢
「ここ?」
「うん、そこの駐車場来客用だから、そこ停めてくれる?」
「ん」
安アパートに不釣り合いな高級車が入って来て、他の住人びっくりすんじゃねーかな。堀越が駐車場に車を停めると、俺はシートベルトを外しながら言った。
「一応、言っとく。送ってくれてありがと。そんじゃ、もう会うことないけど」
「ああ、またな」
堀越は何を考えてるのか、にやっと笑ってそう言った。
「または、ねー、っつってんの!じゃな!」
助手席のドアを開けて外に出ると、俺は走って二階の自分の部屋に入った。
部屋のドアを閉める時ちらっと振り返ると、車はまだ停まったままだった。暗くて車の中にいる堀越がどんな顔をしているかなんて、全然分からない。
ドアをきっちり閉めて鍵を掛けると、車のタイヤが駐車場のアスファルトに擦れる音がして、堀越が帰って行ったのが分かった。
「はー・・・」
つ、疲れた。
バーベキューから、色んなことがあり過ぎた。
とりあえず、風呂に入ろう。あいつんちでヤったあと早く帰りたくて、風呂入れば?って言われたの断ったからな。
面倒臭いからシャワーで済ませようと、俺は部屋で服を全部脱ぐと、堀越んちの風呂とは雲泥の差の、狭いユニットバスでシャワーを浴びた。
バスタブの底に座り込んで、頭から熱い湯を浴びながら、今日のことを思い出す。
俺、女の子みたいな声、出してたな・・・
冷静に考えると、すげぇ恥ずかしいんだけど。
でも、めちゃくちゃ気持ち良かった・・・
一回イケたから、今度はちゃんと先輩とのセックスでもイケるかな・・・
そんなことを考えていたからか、勃って来てしまった。
・・・あれ?そういえばさっき俺、射精してなくね?ケツだけでイって、前は出てなかった気がする。
マジか・・・俺、どうなってくんだろ。
でも、さっきのホント気持ち良かったんだよなあ。
また思い出して、俺は自分のものを握ると緩く扱き始めた。
「んっ、っう」
え、なんで?すごく気持ちいい。いつもしているのより、数倍は気持ちいい。
「はぁっはぁはぁ」
扱きながら脳裏に浮かんだのは、先輩じゃなくて、野獣みたいな目をして俺を見つめる堀越の顔だった。
俺をぎゅうっと抱き締めて、めちゃくちゃキスしながら腰振ってて・・・
「あっ、ああっ」
一気に快感が弾けて、熱いものが飛び散った。シャワーの湯ですぐに流されて行ったそれを俺は茫然として見つめていた。
な、なんであいつの顔が浮かぶんだよ・・・
何考えてんだ、俺。
強引にされたっていうのに、なんであんなやつのこと考えながら・・・
違うよな。きっと、あんなに気持ち良かったのが初めてで、それでだよな。つい、反射的に浮かんじゃっただけだ。きっと、そうだ・・・
********
翌日、構内で堀越に会わないかちょっとはらはらしたけど、学部も違うし会う事もなくその日の講義が終わって、ホッとした。
夕方からはまたバイトだ。
ロッカールームで店の制服を着ていると、ガチャッとドアが開いて陸人先輩が入って来た。
昨日の今日で、一瞬、気まずい思いがよぎってドキリとしてしまう。
「おはよ、璃央」
「先輩、おはようございます・・・」
夕方なのにおはようってヘンだよな。でもこの店では何時でも挨拶は『おはよう』なんだよな。もう慣れたけど。
陸人先輩は素早く俺に近付いて来ると、肩を抱いて耳元で言った。
「ねえ今日バイト終わったらさ、家行っていい?」
「え」
一週間ぶりくらいかな、先輩とこうやってバイト以外で会えるの。だから正直来て欲しかったけど、昨日あんなことがあった直後っていうのはな・・・
ためらったけど、やっぱりせっかくのチャンスをふいにするのは嫌で、俺は頷いた。
「・・・うん、いいよ」
「やった。じゃあまた後でね」
陸人先輩は俺の頬に軽くキスして離れると、自分のロッカーで着替えを始めた。
・・・大丈夫だよな。ちゃんと風呂にも入ったし、何にも痕跡なんか残ってないと思うし。
先輩と久しぶりに一緒にいられる嬉しさと、気まずさが混じった複雑な気持ちだったけど、いつものように忙しく動き回っていたら、あっという間にバイト終わりの時間になった。
「お先失礼しますー」
「はーい、気を付けて帰ってね」
店長や他のバイト仲間に見送られて、俺は先に店を出た。先輩はもう少しあとに終わる予定だから、先に家に帰って色々準備しようと思う。
そして、家に戻って1時間くらい経った頃、部屋のチャイムが鳴らされて先輩がやって来た。
「璃央~会いたかったよ」
「陸人先輩・・・俺も」
玄関先でぎゅっと抱き合う。
こうしてる時は幸せだ。愛されてるって感じがする。
そのあと部屋でつまみとか食べながら少し話していたけど、段々エロい雰囲気になって来た。
「璃央、いい?」
「うん、いいよ」
そう言ってキスされて、服を脱がされて、ローション使われて。いつもだと、『この後何も感じないんだよなぁ』と、ちょっと冷めそうになる気持ちを何とか奮い立たせるところだけど、今日は期待で中が疼くような気がしてドキドキしていた。
先輩の熱くて固いのが入口に当てられて、ぐぐっと中に入って来る。
「あっ・・・」
「璃央、動くね」
「う、うん」
先輩が動くたびに安物のパイプベッドが軋んで、ギッギッと音を立てる。
繋がったところからえっちな音もする。
俺の上で切ない顔で感じてる先輩の顔も、見てると興奮する。
けど。
ん、んんん~~??
お、おかしい・・・全然気持ち良くならないんだが??
いや、確かに前とは少し違って、昨日あいつに散々攻められただろう場所を、先輩のが掠るたびに、ムズムズとはする。
けど、微妙に、というか、全然、足りないというか・・・
「り、りくとせんぱいっ・・・今のとこ、もっと突いて・・・」
「え?ここ?どこ?」
「あ、そこ、じゃなくて、もっとこっち側っていうかっ・・・」
一応、この辺りかな?って場所を攻めて貰ったけど、よく分かんないまま
「あっ、ごめん、イクっ!」
って先輩がイってしまって終わった。
う、うん・・・まあ、でもきっと、続けていけばその内ちゃんとイケるようになるよな。
「良かったよ」なんて抱き締められながら、俺はまた不完全燃焼な自分を持て余して、死んだ目で陸人先輩のピロートークを聞くのだった。
♢♢♢♢
「ここ?」
「うん、そこの駐車場来客用だから、そこ停めてくれる?」
「ん」
安アパートに不釣り合いな高級車が入って来て、他の住人びっくりすんじゃねーかな。堀越が駐車場に車を停めると、俺はシートベルトを外しながら言った。
「一応、言っとく。送ってくれてありがと。そんじゃ、もう会うことないけど」
「ああ、またな」
堀越は何を考えてるのか、にやっと笑ってそう言った。
「または、ねー、っつってんの!じゃな!」
助手席のドアを開けて外に出ると、俺は走って二階の自分の部屋に入った。
部屋のドアを閉める時ちらっと振り返ると、車はまだ停まったままだった。暗くて車の中にいる堀越がどんな顔をしているかなんて、全然分からない。
ドアをきっちり閉めて鍵を掛けると、車のタイヤが駐車場のアスファルトに擦れる音がして、堀越が帰って行ったのが分かった。
「はー・・・」
つ、疲れた。
バーベキューから、色んなことがあり過ぎた。
とりあえず、風呂に入ろう。あいつんちでヤったあと早く帰りたくて、風呂入れば?って言われたの断ったからな。
面倒臭いからシャワーで済ませようと、俺は部屋で服を全部脱ぐと、堀越んちの風呂とは雲泥の差の、狭いユニットバスでシャワーを浴びた。
バスタブの底に座り込んで、頭から熱い湯を浴びながら、今日のことを思い出す。
俺、女の子みたいな声、出してたな・・・
冷静に考えると、すげぇ恥ずかしいんだけど。
でも、めちゃくちゃ気持ち良かった・・・
一回イケたから、今度はちゃんと先輩とのセックスでもイケるかな・・・
そんなことを考えていたからか、勃って来てしまった。
・・・あれ?そういえばさっき俺、射精してなくね?ケツだけでイって、前は出てなかった気がする。
マジか・・・俺、どうなってくんだろ。
でも、さっきのホント気持ち良かったんだよなあ。
また思い出して、俺は自分のものを握ると緩く扱き始めた。
「んっ、っう」
え、なんで?すごく気持ちいい。いつもしているのより、数倍は気持ちいい。
「はぁっはぁはぁ」
扱きながら脳裏に浮かんだのは、先輩じゃなくて、野獣みたいな目をして俺を見つめる堀越の顔だった。
俺をぎゅうっと抱き締めて、めちゃくちゃキスしながら腰振ってて・・・
「あっ、ああっ」
一気に快感が弾けて、熱いものが飛び散った。シャワーの湯ですぐに流されて行ったそれを俺は茫然として見つめていた。
な、なんであいつの顔が浮かぶんだよ・・・
何考えてんだ、俺。
強引にされたっていうのに、なんであんなやつのこと考えながら・・・
違うよな。きっと、あんなに気持ち良かったのが初めてで、それでだよな。つい、反射的に浮かんじゃっただけだ。きっと、そうだ・・・
********
翌日、構内で堀越に会わないかちょっとはらはらしたけど、学部も違うし会う事もなくその日の講義が終わって、ホッとした。
夕方からはまたバイトだ。
ロッカールームで店の制服を着ていると、ガチャッとドアが開いて陸人先輩が入って来た。
昨日の今日で、一瞬、気まずい思いがよぎってドキリとしてしまう。
「おはよ、璃央」
「先輩、おはようございます・・・」
夕方なのにおはようってヘンだよな。でもこの店では何時でも挨拶は『おはよう』なんだよな。もう慣れたけど。
陸人先輩は素早く俺に近付いて来ると、肩を抱いて耳元で言った。
「ねえ今日バイト終わったらさ、家行っていい?」
「え」
一週間ぶりくらいかな、先輩とこうやってバイト以外で会えるの。だから正直来て欲しかったけど、昨日あんなことがあった直後っていうのはな・・・
ためらったけど、やっぱりせっかくのチャンスをふいにするのは嫌で、俺は頷いた。
「・・・うん、いいよ」
「やった。じゃあまた後でね」
陸人先輩は俺の頬に軽くキスして離れると、自分のロッカーで着替えを始めた。
・・・大丈夫だよな。ちゃんと風呂にも入ったし、何にも痕跡なんか残ってないと思うし。
先輩と久しぶりに一緒にいられる嬉しさと、気まずさが混じった複雑な気持ちだったけど、いつものように忙しく動き回っていたら、あっという間にバイト終わりの時間になった。
「お先失礼しますー」
「はーい、気を付けて帰ってね」
店長や他のバイト仲間に見送られて、俺は先に店を出た。先輩はもう少しあとに終わる予定だから、先に家に帰って色々準備しようと思う。
そして、家に戻って1時間くらい経った頃、部屋のチャイムが鳴らされて先輩がやって来た。
「璃央~会いたかったよ」
「陸人先輩・・・俺も」
玄関先でぎゅっと抱き合う。
こうしてる時は幸せだ。愛されてるって感じがする。
そのあと部屋でつまみとか食べながら少し話していたけど、段々エロい雰囲気になって来た。
「璃央、いい?」
「うん、いいよ」
そう言ってキスされて、服を脱がされて、ローション使われて。いつもだと、『この後何も感じないんだよなぁ』と、ちょっと冷めそうになる気持ちを何とか奮い立たせるところだけど、今日は期待で中が疼くような気がしてドキドキしていた。
先輩の熱くて固いのが入口に当てられて、ぐぐっと中に入って来る。
「あっ・・・」
「璃央、動くね」
「う、うん」
先輩が動くたびに安物のパイプベッドが軋んで、ギッギッと音を立てる。
繋がったところからえっちな音もする。
俺の上で切ない顔で感じてる先輩の顔も、見てると興奮する。
けど。
ん、んんん~~??
お、おかしい・・・全然気持ち良くならないんだが??
いや、確かに前とは少し違って、昨日あいつに散々攻められただろう場所を、先輩のが掠るたびに、ムズムズとはする。
けど、微妙に、というか、全然、足りないというか・・・
「り、りくとせんぱいっ・・・今のとこ、もっと突いて・・・」
「え?ここ?どこ?」
「あ、そこ、じゃなくて、もっとこっち側っていうかっ・・・」
一応、この辺りかな?って場所を攻めて貰ったけど、よく分かんないまま
「あっ、ごめん、イクっ!」
って先輩がイってしまって終わった。
う、うん・・・まあ、でもきっと、続けていけばその内ちゃんとイケるようになるよな。
「良かったよ」なんて抱き締められながら、俺はまた不完全燃焼な自分を持て余して、死んだ目で陸人先輩のピロートークを聞くのだった。
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