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1章
僕の中の闇 sideキア
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ヤマ場なんで連続投稿します
******
イグニシアに来てから数日しか経ってないのに、リオンは知り合う冒険者たちとすぐに仲良くなって、皆から好意を向けられている。
それはそうだ。
リオンの明るさと天真爛漫さに触れたら、一緒にいる人も明るく楽しい気分になってしまうもの。
この僕だってその一人だ。
でも、僕はやっぱり、僕一人のものじゃなくなったリオンを見るのが辛い時がある。
リオンが僕から離れて行ってしまったら・・・
僕じゃない人を好きになってしまったら・・・
考えると、自分の中の闇が暴れ出して、制御できなくなりそうな恐れを感じる。
せめて体を繋げられたら、少しは安心していられるかもしれないのに、宿屋では一人部屋を二つ取られたあげく「じゃーな、夜中に俺のベッドに入って来るなよ?おやすみっ」と言われて、僕はしぶしぶ一人部屋に戻るしかなかった。
なかなか眠れずにベッドに転がっていたら、リオンの部屋で聖剣の波動が強まるのを感じた。
・・・っち、あの忌まわしい剣め。今まで大人しくてしていたから黙っていてやったのに。
僕が別の部屋になったからって、リオンにコンタクトを取るつもりか。余計な事でも言おうものなら容赦しない。
僕は起き上がるとリオンの部屋の扉に手を掛けた。鍵は簡単に『アンロック』で開き、音もなく部屋に足を進めると、ちょうど聖剣の精霊がまさに余計な事を言おうとしていた。
『そ、そうだ!一番大事な事言うの忘れてたじゃねーか!オレが悪魔の手先?そんなアホな話より、もっと大事な―――お前、お前がいつも一緒にいるアイツ!なんであんなヤツと一緒にいるんだよっ!?お前っ分かってねーのか!?』
「あ?キアの事か?お前こそ何言ってんだよ、キアをあんなヤツ呼ばわりすんな!」
ああ、リオンはちゃんと僕のことを庇おうとしてくれてる。嬉しいな。でもまずはこいつを黙らせないと。
『ちっ、ちがう!アイツは、勇者のて――――』
勇者の敵、とでも言おうとしたのか。
僕は素早く闇の魔力で創った触手で、聖剣の精霊を締め上げた。口の中にも触手を突っ込んで喋れなくする。精霊は呼吸で生きてるわけじゃないから、問題ない。
『んぎゅううっ!?』
精霊は変な声を上げて黙った。
こいつ、こんなに小さく縮んで。力を失っているな。
シオンの里で義父さんがこいつを出して来た時にはドキっとしたけど、恐れることなんてなかったかな。
まあ、でも口だけは達者だから黙らせてはおかないと。
「良かった、リオンの部屋で何か良くない気配がしたから、入って来ちゃったんだけど。これ、古いモノに憑く精霊だよね。リオンの事誑かそうとしてたんじゃない?」
僕は惚けてそう言った。本当は古い物に憑く精霊なんて下級もいいところだから、こんな風に人型になる事なんて出来ないし、喋る事すらできないけど、リオンはそんな事は知らない。だから、僕の言う事を信じてくれている。
剣は捨てたくないし、こいつどうしたらいい?っていうリオンに僕は言った。
「分かった。しばらく外に出て来れないように僕が封印しておくから、大丈夫だよ」
それを聞いた精霊は死に物狂いで抵抗した。でも力を失った聖剣なんて怖くない。ほら、僕の触手から逃げる事も出来ない。
まあ、こっちも聖剣を封印なんて出来る筈がないんだけどね。だけど、大人しくさせておくことは出来る。
僕は精霊の耳元でこう言った。
「リオンの前に姿を現したり余計な事を喋ったりしないと約束するなら、放っておいてあげる。けど出来ないなら今すぐ消滅させてあげるよ」
消滅、はさすがに厳しいかな。でも自分の圧倒的不利を悟った聖剣の精霊は、それを呑んだ。黙って消えると、物言わぬ剣に戻った。とりあえずこれで大丈夫だろう。
その後は、うまく誘導して、まんまとリオンと同じベッドに寝る事に成功した。そして最後までは無理だとは思っていたけど、またリオンを可愛がる事が出来て僕は満足だった。
まあ早く仲を深めたいって気持ちは強いけど・・・焦りは禁物だ。
だんだん、リオンの形だけの抵抗も薄れて行ってるし、この感じだとリオンが僕を受け入れてくれるのも時間の問題な気がする。
ふふ、楽しみだなあ。
♢♢♢
そんな風に浮かれていたある日、僕が恐れていた事態が起こった。
ああ、ナギがリオンにキスした事なんて、これに比べたら大したことじゃないと思えた。あの時はそれで堕ちかけた僕を宥めるためにリオンからキスしてくれるという、史上初の嬉しい出来事があったし。
けど、問題はそのあとだ。
ロザリアは僕から見ても、リオンが大好きで何度も何度も読んでいた『エルフィード・サーガ』のロザリアにそっくりだった。
リオンが、憧れか感動か、それとも好意か。キラキラした目でロザリアを見つめているのに気付いた僕は、自分の中の闇が大きく蠢いて僕を吞み込もうとして来たのを感じた。
闇と絶望した僕が共鳴して、暗黒が大きく広がっていくような感覚。
足元が揺らぐような、心許なさ。僕を抱き締めてくれていた光溢れる優しい世界が、一瞬にして崩壊して、僕一人、奈落の底へ突き落とされたような、恐ろしいぞっとする感覚。
比喩なんかじゃなく、僕はこの感覚を知っているし、覚えている。
ああ、また僕はたった一人で、凍えるように寒い、何もかもが凍り付いた地獄に突き落とされるのか。
「おいおい、ホントにどうしたんだって?お前がそんな風になってるとこ、見た事ないんだけど?腹でも壊した?それか熱出たとか?」
一人、自分の中の闇と闘っている僕に、リオンが狼狽えて、慌てて額に手を当てたり、僕のお腹を擦ったりして心配してくれた。
その様子に、ようやく僕は地獄に踏み入れていた足を引き戻すことが出来た。
ああもう、やっぱりリオンは僕の太陽だ。リオンがいてくれるから、僕は闇に沈まずに済んでいる。でも、もしリオンがロザリアを好きになってしまったら・・・
「リオンの心が僕から離れて行っちゃうんじゃないかって、ロザリアとリオンの事見てたら・・・怖くなったんだ」
僕は思わず素直にそう言っていた。その事が本当に怖くて、黙っていられず、口にしてしまった。
リオンはそんな事考えてもなかった、というような驚いた顔で僕の肩を掴んで来た。
「はーー??なんだそれ。俺の心が離れるって、お前のこと忘れたり、嫌いになったりするはずないだろ?」
「リオン、違うよ。いつも自分で言ってたじゃない。俺は運命の女の子と出会って結婚するんだ、って。その相手がロザリアなんじゃないかって・・・僕は怖くなった。もしそうだったら・・・リオンは僕よりロザリアを選ぶんだろ」
そんな事まで吐露してしまった。
でも、リオンは違う、と言ってくれた。ロザリアをそういう相手だと思ってはないと。友達が出来て嬉しかっただけだ、と。
本当だろうか。でもその言葉が本当だと信じたい。まだ不安に揺れている僕を、リオンは笑って抱き締めてくれた。
そして背中を優しく擦って宥めてくれる。
・・・懐かしいなあ。僕らがまだ小さい頃、リオンは色んなものを怖がってた。雷を怖がり、強い魔物を怖がり、腰を抜かして泣いてた。そのたびに僕がリオンを抱き締めて背中をさすって「怖くないよ、大丈夫だよ。僕がずっと守ってあげる」って言って、宥めてあげたんだ。
あの時のリオンは可愛かったな。
涙目で「ほんとに?ずっと守ってくれる?俺のこと見捨てない?」なんて言ってしがみ付いて来て。
そんな事を思い出して、僕は可笑しくなり、落ち着きを取り戻してきた。
『古の魔導士の塔』でワイバーンを倒したあと、僕はふと遠くに大きな闇の魔力を感じた。
この波動は、僕の中にある闇の魔力の波動に似ている。
まさか・・・『共鳴り』が起きてしまったんだろうか。
考えてみると、王都イグニシアに降りて来てから、僕が自分の闇を抑え切れずに外に漏らした場面はたくさんあった。
『前』の時、絶望して暴走した僕は大規模な『共鳴り』を起こして人の世界に居られなくなった。
背筋にぞっと冷たいものを感じる。
嫌だ。
どうしてこうなってしまうんだ。
僕は、普通に人として、リオンの傍で生きていたいだけなのに。
『探知』を使うと、ワイバーンロードの上位種が物凄い速さで飛んで来るのを確認した。
いや、まだ共鳴りと決まったわけじゃない。そうだよ、たまたま、はぐれのワイバーンロードがこっちに向かっているだけかもしれないじゃないか。それにあのくらいのレベルの奴なら、僕とリオンがいれば敵じゃない。
「ワイバーンロードの上位種がこっちに向かってる。僕とリオンで迎え撃つよ。身体強化して」
僕がそう言うと、リオンは分かった、と身体強化して備えた。そして、他のメンバーがワイバーンロードの威圧で動けない中、リオンは物ともせずワイバーンロードにダメージを与え、僕がとどめを刺してあっという間に終わった。
うん。やっぱり、僕とリオンがいれば大丈夫だ。
例え、ほんの少し漏れてしまった僕の闇の魔力が、こいつを生んだんだとしても。
また、倒せばいいだけだ。
「あれ、キアどうした?」
僕がそんな事を考えていたら、リオンが心配してくれたみたいだ。
「ん・・・いや、何でもないよ。ほら、行こうリオン」
「あ、ああ」
僕はリオンの腕を取って歩き出した。
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イグニシアに来てから数日しか経ってないのに、リオンは知り合う冒険者たちとすぐに仲良くなって、皆から好意を向けられている。
それはそうだ。
リオンの明るさと天真爛漫さに触れたら、一緒にいる人も明るく楽しい気分になってしまうもの。
この僕だってその一人だ。
でも、僕はやっぱり、僕一人のものじゃなくなったリオンを見るのが辛い時がある。
リオンが僕から離れて行ってしまったら・・・
僕じゃない人を好きになってしまったら・・・
考えると、自分の中の闇が暴れ出して、制御できなくなりそうな恐れを感じる。
せめて体を繋げられたら、少しは安心していられるかもしれないのに、宿屋では一人部屋を二つ取られたあげく「じゃーな、夜中に俺のベッドに入って来るなよ?おやすみっ」と言われて、僕はしぶしぶ一人部屋に戻るしかなかった。
なかなか眠れずにベッドに転がっていたら、リオンの部屋で聖剣の波動が強まるのを感じた。
・・・っち、あの忌まわしい剣め。今まで大人しくてしていたから黙っていてやったのに。
僕が別の部屋になったからって、リオンにコンタクトを取るつもりか。余計な事でも言おうものなら容赦しない。
僕は起き上がるとリオンの部屋の扉に手を掛けた。鍵は簡単に『アンロック』で開き、音もなく部屋に足を進めると、ちょうど聖剣の精霊がまさに余計な事を言おうとしていた。
『そ、そうだ!一番大事な事言うの忘れてたじゃねーか!オレが悪魔の手先?そんなアホな話より、もっと大事な―――お前、お前がいつも一緒にいるアイツ!なんであんなヤツと一緒にいるんだよっ!?お前っ分かってねーのか!?』
「あ?キアの事か?お前こそ何言ってんだよ、キアをあんなヤツ呼ばわりすんな!」
ああ、リオンはちゃんと僕のことを庇おうとしてくれてる。嬉しいな。でもまずはこいつを黙らせないと。
『ちっ、ちがう!アイツは、勇者のて――――』
勇者の敵、とでも言おうとしたのか。
僕は素早く闇の魔力で創った触手で、聖剣の精霊を締め上げた。口の中にも触手を突っ込んで喋れなくする。精霊は呼吸で生きてるわけじゃないから、問題ない。
『んぎゅううっ!?』
精霊は変な声を上げて黙った。
こいつ、こんなに小さく縮んで。力を失っているな。
シオンの里で義父さんがこいつを出して来た時にはドキっとしたけど、恐れることなんてなかったかな。
まあ、でも口だけは達者だから黙らせてはおかないと。
「良かった、リオンの部屋で何か良くない気配がしたから、入って来ちゃったんだけど。これ、古いモノに憑く精霊だよね。リオンの事誑かそうとしてたんじゃない?」
僕は惚けてそう言った。本当は古い物に憑く精霊なんて下級もいいところだから、こんな風に人型になる事なんて出来ないし、喋る事すらできないけど、リオンはそんな事は知らない。だから、僕の言う事を信じてくれている。
剣は捨てたくないし、こいつどうしたらいい?っていうリオンに僕は言った。
「分かった。しばらく外に出て来れないように僕が封印しておくから、大丈夫だよ」
それを聞いた精霊は死に物狂いで抵抗した。でも力を失った聖剣なんて怖くない。ほら、僕の触手から逃げる事も出来ない。
まあ、こっちも聖剣を封印なんて出来る筈がないんだけどね。だけど、大人しくさせておくことは出来る。
僕は精霊の耳元でこう言った。
「リオンの前に姿を現したり余計な事を喋ったりしないと約束するなら、放っておいてあげる。けど出来ないなら今すぐ消滅させてあげるよ」
消滅、はさすがに厳しいかな。でも自分の圧倒的不利を悟った聖剣の精霊は、それを呑んだ。黙って消えると、物言わぬ剣に戻った。とりあえずこれで大丈夫だろう。
その後は、うまく誘導して、まんまとリオンと同じベッドに寝る事に成功した。そして最後までは無理だとは思っていたけど、またリオンを可愛がる事が出来て僕は満足だった。
まあ早く仲を深めたいって気持ちは強いけど・・・焦りは禁物だ。
だんだん、リオンの形だけの抵抗も薄れて行ってるし、この感じだとリオンが僕を受け入れてくれるのも時間の問題な気がする。
ふふ、楽しみだなあ。
♢♢♢
そんな風に浮かれていたある日、僕が恐れていた事態が起こった。
ああ、ナギがリオンにキスした事なんて、これに比べたら大したことじゃないと思えた。あの時はそれで堕ちかけた僕を宥めるためにリオンからキスしてくれるという、史上初の嬉しい出来事があったし。
けど、問題はそのあとだ。
ロザリアは僕から見ても、リオンが大好きで何度も何度も読んでいた『エルフィード・サーガ』のロザリアにそっくりだった。
リオンが、憧れか感動か、それとも好意か。キラキラした目でロザリアを見つめているのに気付いた僕は、自分の中の闇が大きく蠢いて僕を吞み込もうとして来たのを感じた。
闇と絶望した僕が共鳴して、暗黒が大きく広がっていくような感覚。
足元が揺らぐような、心許なさ。僕を抱き締めてくれていた光溢れる優しい世界が、一瞬にして崩壊して、僕一人、奈落の底へ突き落とされたような、恐ろしいぞっとする感覚。
比喩なんかじゃなく、僕はこの感覚を知っているし、覚えている。
ああ、また僕はたった一人で、凍えるように寒い、何もかもが凍り付いた地獄に突き落とされるのか。
「おいおい、ホントにどうしたんだって?お前がそんな風になってるとこ、見た事ないんだけど?腹でも壊した?それか熱出たとか?」
一人、自分の中の闇と闘っている僕に、リオンが狼狽えて、慌てて額に手を当てたり、僕のお腹を擦ったりして心配してくれた。
その様子に、ようやく僕は地獄に踏み入れていた足を引き戻すことが出来た。
ああもう、やっぱりリオンは僕の太陽だ。リオンがいてくれるから、僕は闇に沈まずに済んでいる。でも、もしリオンがロザリアを好きになってしまったら・・・
「リオンの心が僕から離れて行っちゃうんじゃないかって、ロザリアとリオンの事見てたら・・・怖くなったんだ」
僕は思わず素直にそう言っていた。その事が本当に怖くて、黙っていられず、口にしてしまった。
リオンはそんな事考えてもなかった、というような驚いた顔で僕の肩を掴んで来た。
「はーー??なんだそれ。俺の心が離れるって、お前のこと忘れたり、嫌いになったりするはずないだろ?」
「リオン、違うよ。いつも自分で言ってたじゃない。俺は運命の女の子と出会って結婚するんだ、って。その相手がロザリアなんじゃないかって・・・僕は怖くなった。もしそうだったら・・・リオンは僕よりロザリアを選ぶんだろ」
そんな事まで吐露してしまった。
でも、リオンは違う、と言ってくれた。ロザリアをそういう相手だと思ってはないと。友達が出来て嬉しかっただけだ、と。
本当だろうか。でもその言葉が本当だと信じたい。まだ不安に揺れている僕を、リオンは笑って抱き締めてくれた。
そして背中を優しく擦って宥めてくれる。
・・・懐かしいなあ。僕らがまだ小さい頃、リオンは色んなものを怖がってた。雷を怖がり、強い魔物を怖がり、腰を抜かして泣いてた。そのたびに僕がリオンを抱き締めて背中をさすって「怖くないよ、大丈夫だよ。僕がずっと守ってあげる」って言って、宥めてあげたんだ。
あの時のリオンは可愛かったな。
涙目で「ほんとに?ずっと守ってくれる?俺のこと見捨てない?」なんて言ってしがみ付いて来て。
そんな事を思い出して、僕は可笑しくなり、落ち着きを取り戻してきた。
『古の魔導士の塔』でワイバーンを倒したあと、僕はふと遠くに大きな闇の魔力を感じた。
この波動は、僕の中にある闇の魔力の波動に似ている。
まさか・・・『共鳴り』が起きてしまったんだろうか。
考えてみると、王都イグニシアに降りて来てから、僕が自分の闇を抑え切れずに外に漏らした場面はたくさんあった。
『前』の時、絶望して暴走した僕は大規模な『共鳴り』を起こして人の世界に居られなくなった。
背筋にぞっと冷たいものを感じる。
嫌だ。
どうしてこうなってしまうんだ。
僕は、普通に人として、リオンの傍で生きていたいだけなのに。
『探知』を使うと、ワイバーンロードの上位種が物凄い速さで飛んで来るのを確認した。
いや、まだ共鳴りと決まったわけじゃない。そうだよ、たまたま、はぐれのワイバーンロードがこっちに向かっているだけかもしれないじゃないか。それにあのくらいのレベルの奴なら、僕とリオンがいれば敵じゃない。
「ワイバーンロードの上位種がこっちに向かってる。僕とリオンで迎え撃つよ。身体強化して」
僕がそう言うと、リオンは分かった、と身体強化して備えた。そして、他のメンバーがワイバーンロードの威圧で動けない中、リオンは物ともせずワイバーンロードにダメージを与え、僕がとどめを刺してあっという間に終わった。
うん。やっぱり、僕とリオンがいれば大丈夫だ。
例え、ほんの少し漏れてしまった僕の闇の魔力が、こいつを生んだんだとしても。
また、倒せばいいだけだ。
「あれ、キアどうした?」
僕がそんな事を考えていたら、リオンが心配してくれたみたいだ。
「ん・・・いや、何でもないよ。ほら、行こうリオン」
「あ、ああ」
僕はリオンの腕を取って歩き出した。
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