リリーと楽しいクッキー屋さん

グラタン

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リリーと楽しいクッキー屋さん

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とあるちいさなまちに、とってもおいしくてだいにんきなクッキーやさんがありました。
そこではたらいているのはネコのリリー。
「きょうもおきゃくさんたくさんくるといいな~!」
リリーはとってもはりきっています。
さて、きょうはどんなおきゃくさんがくるのでしょう?

 カランコロン♪
おっと、おみせのドアがひらくおとがしましたね。
「いらっしゃいませー!」
リリーはおおきなこえでいいました。
「こんにちは、リリー!きょうはどんなクッキーがあるの?」
おみせにきたのはこぐまのココでした。
「あら、いらっしゃい、ココ。きょうのおすすめは、"もりのきのみクッキー"よ!」
そういってリリーはクッキーをココにみせました。
「わー!おいしそう!それじゃあそれをひとつくださいな!」
ココはクッキーをもらうと、うれしそうにかえっていきました。

ココのえがおをみると、リリーもとってもうれしいきもちになりました。
「わたしのクッキーをたべて、えがおがたくさんふえるといいな!」

リリーにはちいさなゆめがあります。それは、このまちのひとだけでなく、せかいじゅうのひとたちがえがおになることです。
すると、

カランコロン♪

またまたおとがしましたね。
「いらっしゃいませー!」
「やぁ、こんにちは、リリー。今日もおいしそうなクッキーがたくさんあるね。」
「まぁこんにちは、ビケさん。きょうもきてくれてありがとう!」
おみせにきたのはかっこいいおおかみのビケでした。
「きょうはチョコレートクッキーのきぶんなんだ。チョコレートクッキーはあるかい?」
「もちろん!はい、どうぞ!」
ビケはクッキーをもらうと、リリーにむかってえがおをみせました。
それにつられてリリーもえがお!
「ありがとうございました!」
きょうはたくさんのえがおがうまれました。

つぎのひ。きょうもリリーはおおいそがし。
たくさんのおきゃくさんがおみせにおとずれました。
「きょうはもうおそいし、ここまでかしら。」
リリーがおみせをしめようとしたとき、なにかがこちらにむかってはしってきていました。
「あら?だれかしら…?」

てちてちてちてち………

「リリー!ちょっとまってー!」

そのこえでリリーはきづきました。
「まぁ!チョビ!」
そう、はしってきていたのはリスのチョビでした。

「はぁはぁ…まにあったよ~」
チョビはとてもつかれていました。
「つかれているのね。さぁ、このイスにすわって!」

チョビはちょこんといすのうえにすわりました。
「じつはね、そうだんがあるんだリリー。」
「そうだん?なにかしら?」
「ぼくにはたくさんのかぞくがいるんだ。そのかぞくのために、とーーってもおおきなクッキーをつくれないかな?」
「え!?とーーってもおおきなクッキー!?」
リリーはおどろきました。いままでにそんなにおおきなクッキーはつくったことがありませんでした。
でも、えがおがふえるなら…。
「わかったわ。やってみる!」

つぎのひからリリーはおおきなクッキーづくりをがんばりました。
たくさんのきじをこねてこねてこねて…。
ですが、リリーひとりのちからではとてもかんせいしそうにありません。
もうむりだとおもったとき、

カランコロン♪

ドアのひらくおとです。

「いらっしゃいませー!」
「こんにちは、リリー!」
そこにいたのは、ココ、ビケ、チョビ、そしてたくさんのどうぶつさんたちでした!
リリーはおおよろこび!
「みんな!どうしたの?」
「もちろん、きみのクッキーづくりをてつだいにきたのさ!」
とビケがいいました。
「まぁ!ほんとうにありがとう!」
リリーはいままでのなかでいちばんおおきなえがおをみせました。

そして、みんなでちからをあわせてとーーってもおおきなクッキーがかんせいしました!

「リリー!こんなにおおきなクッキーをつくってくれてありがとう!かぞくもきっとよろこぶよ!」

「えぇ!わたしもとてもうれしいわ!」

さいごはみんなでクッキーパーティーをしましたとさ。
                           
                            おしまい
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