327 / 329
番外編 みなりつ14(律side)R18
しおりを挟む「する、の?」
「ん。本気で嫌になったら言えよ」
タラリとローションを垂らされた後孔にゆっくりと指を入れられて、中が歓喜したようにうねる。
「んぅっ……あ、や、とっつーの指っ、入ってきただけで気持ちぃっ」
「あんま煽んなって……っ」
「はぁっ、あぁ、やっ、いっちゃ……すぐ、いっちゃいそっ」
グチュ、グチュと、決して激しくはないのに、的確に良いところを擦ってくるし、何より大好きなとっつーの指だから、今すぐにでも達してしまいそうだった。
「あぁっ、あ、はぁっ、んっ、んんぅう」
「……もう一本挿れるからな」
「んっ……」
「痛くないか?」
「んぃっ、いたくなっ、きもち……っ」
穴をほぐすよう指が動くたび、きゅうっと中が締まる。
気持ちいい。すごく気持ちいいけど。
(気持ち良いけどっ、やだっ)
イキそうなのを堪えながら、片足でとっつーのアソコを刺激する。まだジーンズに隠れてるけど、大きくなってるアソコを。
「……っ、おいっ」
後ろに入れてない方の手で足を押さえられてしまったので、今度は反対の足で刺激を続けた。スリ、スリ、と誘うように動かせば、とっつーは抗うように眉を寄せた。
「こら、律……っ。そこはまだ、だって」
そんなとっつーの顔が可愛くて、胸も下もキュンキュンして、俺はなおさらソレが欲しくて堪らなくなる。
「なんでっ?ね、もう、ちょうだいっ……?」
「……っ」
「両想いの初めては、とっつーのでいきたい……っ」
「っ、くそ、お前マジで可愛すぎて腹立つ……っ」
とっつーはガチャガチャとベルトを外す。
(早く欲しい……)
あらわになったソレを見つめてるうちに、素早くコンドームがつけられて、ピトッと後孔にあてがわれた。
「挿れんぞ……」
色っぽい声と共に、グッと先っぽが入り込んでくる。
「はぁうっ」
「……っは」
「とっつ、のっ、とっつーのだぁ……っ」
ずっとこれが恋しかった。
大きくて硬くて、大好きなとっつーのこれが、欲しくてたまらなかった。
「ど、しよっ……」
きゅんきゅんと収縮が止まらない。まるで、もっと奥まで欲しいっておねだりしてるみたいに、俺の中はとっつーのを誘い込もうとしている。
「おれのなかっ、とっつーの覚えてるっ……きもちぃのっ、覚えてるぅっ」
「……っ、だからっ、煽んなって……」
「っアッ……!」
望み通りググッと奥まで押し進められて、俺はあっさり達してしまい、先から出た白濁が自分のお腹を汚した。
「ん……」
手が汚れるのもお構いなしに、お腹のとっつーのがいる辺りを撫でる。
「これで、もっと、いかせて……っ?」
「……っ」
潤んだ瞳でジッと見つめながらそう言うと、中のモノがグンッと大きくなった。
「んっ……おっきくなった……っ」
「はぁ……ほんと勘弁してくれ。こっちも余裕ねえんだって」
そう言いながら前髪をかき上げるとっつー。その仕草が艶かしくて、性懲りも無くきゅうっと中を締めてしまう。
「……っ、おいこら。言ったそばから……」
「ううぅ……とっつー、早くぅ……」
「……分かったから、そんな焦んな」
「あっ……んっ」
焦れた声を出すと、ゆるく律動が開始され、快感が優しく与えられる。俺が好きなのはもっと激しいセックスのはずなのに、今日はこの緩さが心地よく感じた。
「んっ、とっつー……っ」
「ん?」
「好き……っ、とっつー好き」
「……っ」
ピタ、と抽挿が止まる。
また、煽んなって言われるかもと思ったけれど、その予想に反して、とっつーは愛おしそうに俺の頬を撫でて、小さく微笑んだ。
「俺もお前が好きだよ、律」
「っ!」
その表情と言葉に胸が高鳴った瞬間、唇を塞がれ、抽挿が再開された。
さっきよりも激しい律動に、押し寄せる快感も強いものとなる。
「んっ、んぅっ、ん、んっ」
「は……律……」
「んぅっ、ふ、あ、とっつ、ぅんっ、ん」
「律……」
口の中を舐め回され、時にはジュッと吸いつかれて、合間に名前を呼ばれる。セフレのときだってキスしなかった訳じゃないけど、こうやって長い間唇を重ねながら抱かれることはなかった。
愛されてる。愛されながら抱かれてる。それが実感できて、自然と涙が溢れる。それに気づいたとっつーが、目に溜まった雫を吸い取るように目尻にキスをしてくれた。
「んあっ、あっ、ん、も、いきそッ……」
「ん……俺も、そろそろ……」
「ッあ、いくっ……?とっつーも、いくっ?」
「……あぁ」
掠れた声から感じているのが伝わってきて、嬉しさが込み上げる。
もっともっと気持ち良くなって欲しくて、俺はとっつーの首に腕を回し、力いっぱい抱きついた。
「とっつ、いっぱい出してっ、俺のなかでっ、いっぱいッ」
「……っ」
「んッ、あっ、あんっ、イ、くッ……イッちゃッ」
「律……っ」
「あ゛あッ、や゛ッイッ…ッッ」
グッと最奥を突かれたところで、弾けるような快感が走り、ビクンッと大きく体が跳ねた。
「……ッ、くっ」
射精を促すかのようにうねる俺のお腹の中で、とっつーが震えているのが分かる。ゴムしてるから直接ではないけど、それでも俺でいってくれたのが嬉しい。
(てか、俺、まだイってる……っ)
体が浮いてるかのような長い快感にガクガクと体を震わせている間も、とっつーはずっと抱きしめてくれていた。それどころか、耳元で「ずっとイってんの?クソかわい……」なんて呟かれたものだから、もう心臓がどうにかなってしまいそうだった。
(恋人ver.とっつー、えっぐ……)
そんなことを思ってるうちに、とっつーが体の上から退いて、今度は横並びで体を抱きしめられる。されるがままとっつーの胸に頭を預けていると、めちゃくちゃ優しい手つきで、ゆっくりと髪を撫でられた。
(撫でられるのきもちー……)
正直、心地良すぎて、このまま寝てしまいたい気持ちもあったけど、こんな数々の激甘とっつーを浴びせられて、このまま終わらせられる俺ではなく。
もぞもぞと動いてとっつーの上に跨った俺は、とっつーを見下ろしながら、熱い視線を送る。
「もっかいしよ?」
最初、緊張がどうとかうだうだ言っていた俺は、もはや存在しない。
(だって、三年も我慢してたんだもん)
俺たちの夜はまだまだ始まったばかりだ。
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。


そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる