先生、おねがい。

あん

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番外編 みなりつ14(律side)R18

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 「する、の?」
 「ん。本気で嫌になったら言えよ」


 タラリとローションを垂らされた後孔にゆっくりと指を入れられて、中が歓喜したようにうねる。


 「んぅっ……あ、や、とっつーの指っ、入ってきただけで気持ちぃっ」
 「あんま煽んなって……っ」
 「はぁっ、あぁ、やっ、いっちゃ……すぐ、いっちゃいそっ」


 グチュ、グチュと、決して激しくはないのに、的確に良いところを擦ってくるし、何より大好きなとっつーの指だから、今すぐにでも達してしまいそうだった。


 「あぁっ、あ、はぁっ、んっ、んんぅう」
 「……もう一本挿れるからな」
 「んっ……」
 「痛くないか?」
 「んぃっ、いたくなっ、きもち……っ」


 穴をほぐすよう指が動くたび、きゅうっと中が締まる。
 気持ちいい。すごく気持ちいいけど。


 (気持ち良いけどっ、やだっ)


 イキそうなのを堪えながら、片足でとっつーのアソコを刺激する。まだジーンズに隠れてるけど、大きくなってるアソコを。


 「……っ、おいっ」


 後ろに入れてない方の手で足を押さえられてしまったので、今度は反対の足で刺激を続けた。スリ、スリ、と誘うように動かせば、とっつーは抗うように眉を寄せた。


 「こら、律……っ。そこはまだ、だって」


 そんなとっつーの顔が可愛くて、胸も下もキュンキュンして、俺はなおさらソレが欲しくて堪らなくなる。


 「なんでっ?ね、もう、ちょうだいっ……?」
 「……っ」
 「両想いの初めては、とっつーのでいきたい……っ」
 「っ、くそ、お前マジで可愛すぎて腹立つ……っ」


 とっつーはガチャガチャとベルトを外す。


 (早く欲しい……)


 あらわになったソレを見つめてるうちに、素早くコンドームがつけられて、ピトッと後孔にあてがわれた。


 「挿れんぞ……」


 色っぽい声と共に、グッと先っぽが入り込んでくる。


 「はぁうっ」
 「……っは」
 「とっつ、のっ、とっつーのだぁ……っ」


 ずっとこれが恋しかった。
 大きくて硬くて、大好きなとっつーのこれが、欲しくてたまらなかった。


 「ど、しよっ……」


 きゅんきゅんと収縮が止まらない。まるで、もっと奥まで欲しいっておねだりしてるみたいに、俺の中はとっつーのを誘い込もうとしている。


 「おれのなかっ、とっつーの覚えてるっ……きもちぃのっ、覚えてるぅっ」
 「……っ、だからっ、煽んなって……」
 「っアッ……!」


 望み通りググッと奥まで押し進められて、俺はあっさり達してしまい、先から出た白濁が自分のお腹を汚した。


 「ん……」


 手が汚れるのもお構いなしに、お腹のとっつーのがいる辺りを撫でる。


 「これで、もっと、いかせて……っ?」
 「……っ」


 潤んだ瞳でジッと見つめながらそう言うと、中のモノがグンッと大きくなった。


 「んっ……おっきくなった……っ」
 「はぁ……ほんと勘弁してくれ。こっちも余裕ねえんだって」


 そう言いながら前髪をかき上げるとっつー。その仕草が艶かしくて、性懲りも無くきゅうっと中を締めてしまう。

 
 「……っ、おいこら。言ったそばから……」
 「ううぅ……とっつー、早くぅ……」
 「……分かったから、そんな焦んな」
 「あっ……んっ」


 焦れた声を出すと、ゆるく律動が開始され、快感が優しく与えられる。俺が好きなのはもっと激しいセックスのはずなのに、今日はこの緩さが心地よく感じた。


 「んっ、とっつー……っ」
 「ん?」
 「好き……っ、とっつー好き」
 「……っ」


 ピタ、と抽挿が止まる。
 また、煽んなって言われるかもと思ったけれど、その予想に反して、とっつーは愛おしそうに俺の頬を撫でて、小さく微笑んだ。


 「俺もお前が好きだよ、律」
 「っ!」

 
 その表情と言葉に胸が高鳴った瞬間、唇を塞がれ、抽挿が再開された。
 さっきよりも激しい律動に、押し寄せる快感も強いものとなる。


 「んっ、んぅっ、ん、んっ」
 「は……律……」
 「んぅっ、ふ、あ、とっつ、ぅんっ、ん」
 「律……」


 口の中を舐め回され、時にはジュッと吸いつかれて、合間に名前を呼ばれる。セフレのときだってキスしなかった訳じゃないけど、こうやって長い間唇を重ねながら抱かれることはなかった。
 愛されてる。愛されながら抱かれてる。それが実感できて、自然と涙が溢れる。それに気づいたとっつーが、目に溜まった雫を吸い取るように目尻にキスをしてくれた。


 「んあっ、あっ、ん、も、いきそッ……」
 「ん……俺も、そろそろ……」
 「ッあ、いくっ……?とっつーも、いくっ?」
 「……あぁ」


 掠れた声から感じているのが伝わってきて、嬉しさが込み上げる。
 もっともっと気持ち良くなって欲しくて、俺はとっつーの首に腕を回し、力いっぱい抱きついた。


 「とっつ、いっぱい出してっ、俺のなかでっ、いっぱいッ」
 「……っ」
 「んッ、あっ、あんっ、イ、くッ……イッちゃッ」
 「律……っ」
 「あ゛あッ、や゛ッイッ…ッッ」


 グッと最奥を突かれたところで、弾けるような快感が走り、ビクンッと大きく体が跳ねた。


 「……ッ、くっ」


 射精を促すかのようにうねる俺のお腹の中で、とっつーが震えているのが分かる。ゴムしてるから直接ではないけど、それでも俺でいってくれたのが嬉しい。


 (てか、俺、まだイってる……っ)


 体が浮いてるかのような長い快感にガクガクと体を震わせている間も、とっつーはずっと抱きしめてくれていた。それどころか、耳元で「ずっとイってんの?クソかわい……」なんて呟かれたものだから、もう心臓がどうにかなってしまいそうだった。


 (恋人ver.とっつー、えっぐ……)


 そんなことを思ってるうちに、とっつーが体の上から退いて、今度は横並びで体を抱きしめられる。されるがままとっつーの胸に頭を預けていると、めちゃくちゃ優しい手つきで、ゆっくりと髪を撫でられた。


 (撫でられるのきもちー……)


 正直、心地良すぎて、このまま寝てしまいたい気持ちもあったけど、こんな数々の激甘とっつーを浴びせられて、このまま終わらせられる俺ではなく。
 もぞもぞと動いてとっつーの上に跨った俺は、とっつーを見下ろしながら、熱い視線を送る。


 「もっかいしよ?」

 
 最初、緊張がどうとかうだうだ言っていた俺は、もはや存在しない。


 (だって、三年も我慢してたんだもん)


 俺たちの夜はまだまだ始まったばかりだ。


 


 






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