先生、おねがい。

あん

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 「前に集中してて」

 「はぅっ……うっ、ん」


 ツプ、と再び侵入してくる違和感。けれど、前を弄っているせいか、さっきほど辛くはなかった。


 「んあ……あぅ……」


 前だけに意識を持っていくように、先生の首筋に頭を預ける。癖っ毛のせいで先生はくすぐったいかもしれないけれど、そんなことを気にしてられないくらい、俺は行為に夢中になった。


 「……っ」


 (また、おっきくなった……)


 両手を使ってやっと満足に包める長さ。俺のと見比べると、大きさも色も硬さも、何もかもが違う。何もかも俺より大人で、カッコよくて、胸がギュウッと締め付けられて堪らなくなる。


 「んっ……あぁ、ん……っ」

 「は……」


 先生がたまに吐く息が嬉しくて、徐々に身体の強張りが解けていく。先っぽからは我慢できなかった白い欲が流れ、俺の手を汚し、それは次第に混ざり合って、もうどちらのものか分からなった。


 (まえ、きもちい……)


 俺が懸命に手を動かす間にも、ツプ、クチュ、と身体の中を暴かれ、いつのまにか違和感は和らいでいた。それどころか……。


 「ん。だいぶ柔らかくなってきた……良い子だね、心」

 「んっ……」


 色っぽく囁かれ、身体がゾクリと震えた。それと同時に、お尻がキュッと先生の指を締め付け、それはもちろん先生にも伝わった。


 「いま締まった……褒められるの、嬉しい?」

 「んぁ……うれ、しぃ」


 つい出してしまった甘い声。


 (だって、本当に嬉しい……)


 先生に『良い子』って言われるの、大好き。先生に認めてもらえたみたいで凄く嬉しいの。そして、もっともっと頑張りたいって思える。

 ふにゅうと顔が緩み、とろーんとした頭でボーッとしていると、先生がどこかを探すように指を曲げ始めた。


 「ここら辺だと思うんだけど……」

 「ふぇ……?ああっ!」


 先生がコリっとしたところを刺激した瞬間、ビクっと腰がしなった。


 (な、なに、今の……?)


 「……やっと見つけた」

 「ひゃっ……あっ、あうっ、んんっ」


 同じところとトントンと突かれ、頭がおかしくなっちゃいそうになる。刺激から逃れたいがために手に力が入り、そしてそれがまた別の刺激になって俺のモノを襲う。


 「らめっ!そこっ、らめぇっ!」

 「気持ち良い……?」

 「ンアッ!わかんなっ、ああんっ」


 (ダメッ……もうっ……)


 「あっ、あっ、あああっ!」


 グリッとソコを押された瞬間、思わずギュウッと手を握る。すると、身体がビクビクと震え、俺は先生と一緒にドクっと欲を吐き出した。


 「はぁっ……はーっ、あぅっ」


 グッタリと脱力し、先生の胸にもたれかかった。肩を上下させる俺の背中を、先生が優しくさする。


 「お疲れ様」

 「はっ、はぁっ……」


 後ろで気持ち良くなれた。その事実に安心して、とろーんとした瞳で先生を見る。


 「俺、ちゃんと準備、出来た……?」

 「うん。頑張ったな」

 「よかっ……た……」


 穏やかに微笑んだ先生から、優しく労うようなキスを受ける。


 (良かった……)


 明日何が起こるかなんて知らずに、俺はただ先生との関係が進展したことに浮かれるだけだった。
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