先生、おねがい。

あん

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 何分経ったのだろうか。

 深く甘いキスをしながら胸を触られ続け、いつしかくっすぐったいのは全くなくなり、快感だけを受け取るようになってしまった。


 「気持ち良い?」

 「……う、ん……」


 トロトロに蕩けた俺は、コクリと素直に頷く。


 (胸……好き、かも……)


 特に先っぽが好き。クニクニされるとじわーっとした快感が、クリってされると弾けるような快感が広がるの。

 大好きな先生の指。いつもチョークを掴んでる指が、今は俺のを……。そう思うと、イケナイことなのに、ゾクリと身体が震えた。


 「ぁ……んっ……」


 (ちんちん……むずむずする……)


 下半身の違和感に腰をくねらせると、それに気づいた先生が、胸から手を下ろし、ツツとお腹をなぞる。


 「やぁっ……」

 
 (まだ、触ってほしいの……)

 
 胸、もっと撫で撫でしてて欲しい。

 駄々をこねる子どものような瞳で先生を見つめると、先生は困ったように笑って、スルリと俺のモノを撫でた。


 「あっ……せんせ……」

 「勃っちゃってる」


 耳元でそう囁やかれた瞬間、ブワッと熱が増した。それと同時に、少しだけ意識がはっきりとする。


 (俺……胸に夢中で……恥ずかし……)


 すぐに理性を飛ばしてしまう自分に嫌悪感を抱き、無意識に腰を引く。けれど、ソファに寝そべったままでは逃れることができず、先生はスルスルとソコを撫で続けた。


 「や、やだ……っ。恥ずかしぃ……」


 (キスと胸を触られただけで硬くなっちゃうなんて……えっちな子だと思われちゃうっ)


 先生にはしたないと軽蔑されるのが怖くて、俺は先生の胸を押しながら首をフルフルと振り続けた。


 「恥ずかしくないよ」

 「でも……」

 「むしろ、気持ち良くなってくれて嬉しい」

 「ほんと……?やじゃない……?」

 「なんで嫌がるの。好きな子のこんな姿、可愛いに決まってるだろ」


 そう言って微笑んだ先生に、おでこにキスをされた。


 (可愛い……嬉しい……)


 たったそれだけの言葉で、単純な俺はふにゃふにゃになって、また羞恥心なんてどうでも良くなった。

 蕩けたり羞恥心にかられたり。何度もその繰り返しで忙しない自分に呆れもするけど、先生相手ならそうなっちゃうのも仕方ないなって。


 (だって、それくらい好きなんだもん……)


 先生になら何されても良いけど、やっぱり好きな人に色々暴かれちゃうのは不安で恥ずかしくて。そんな矛盾だらけの感情が渦巻いて、ますます夢中になっちゃうの。

 抵抗をやめて身体の力を抜いた俺の耳元に、先生が囁く。


 「自分で抜けるようになった……?」


 甘く色っぽい声で問いかけられ、ますますアソコが疼いた。スラックスで押し付けられているのが、苦しくて仕方ない。

 自分で出来るって頷いたら、先生は離れてしまうのだろうか。

 
 (でも、もし……出来ないって、言ったら……?)


 そうすれば、先生はもっと触ってくれる?あの日のように、この熱を先生の手で冷ましてくれる?

 俺はコクっと喉を上下させて、潤んだ瞳を先生に向け、自分でも信じられないほどの甘えた声を出した。


 「でき……な、い……」


 (──ああ、俺、イケナイ子だ)

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