先生、おねがい。

あん

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63-R18

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 「んっ……」


 輪っこを上下させるも、すぐに違和感に気づく。


 (なんで……)


 あの時とは程遠い。身体の奥から湧き上がるような熱がない。自分が自分じゃない感覚は全くなくて、今ここにあるのは正真正銘、俺の身体だ。
 

 (先生は、どうやって触ってた……?)


 顔を思い浮かべるだけでは飽き足らず、先生の指の感覚まで記憶から呼び起こす。

 先生の指は優しく俺のココに触れてた。でも、だんだん速くなっていって、そして先生の吐息が後ろから──


 ──心


 瞬間、ズクンと胸が疼いた。

 先生の声を思い出して、本当に先生が近くにいるみたいな感覚に陥って、俺の身体はもう俺のじゃなくなった。


 「あ……っ」


 先生が俺のを触ってくれてる。そう思うだけで、どんどん俺の熱は高まっていく。


 「っん……ん」


 (先生……先生……もっと呼んで、俺の名前……)


 ──心


 (もっと……)


 ──心、好きだよ


 「……っ、んんっ!」


 あまりにも自分勝手な妄想で、俺のモノは求めた快感を得て、熱を吐き出した。肩で息をしながら、手の甲で目に溜まった涙を拭う。


 「はぁっ……はっ……俺も……」


 (──俺も、好き)


 言えない想いは、先生を汚してしまった罪悪感とともに、俺の胸の中にポツリと残った。
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