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Phase 2 なぜか世界の命運を担うことになった迷宮探索者の憂鬱
第62話 賢者の石
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ロキたち五人はギルドの応接室にいた。
珍しく女性職員が飲み物を出してきた。以前この部屋に呼ばれた時には何も出てこなかった覚えがある。つまり今回はそれだけもてなされているのだ。それも当然だろう。なぜなら迷宮踏破という偉業を成し遂げたのだから。
ココロが茶菓子をモグモグと食べだしたところで、ギルド長が待たせたなと言いながら部屋に入ってきた。
「先ほど王都へ報告してきた。まもなく返答があるだろう。この度は迷宮踏破、本当によくやってくれた」
ギルド長からの直接の労りの言葉をもらうのは珍しいことだ。
そして話は、目の前のテーブルに置かれた赤い石のことについてとなる。
「それで……、後程正式に連絡が来るだろうが、おそらく国王陛下はこの聖鍵の献上をお望みになるはずだ。それについては問題ないか?」
「もちろんだ」
「リラックスしてるようだが、お前たちは本当にこの聖鍵の価値を分かっているか?賢者の石とも呼ばれているこの石は、半永久的にエネルギーを発生し続ける神の世界の鍵だ。史上初めて迷宮を踏破したという建国王が手に入れた最初の賢者の石。それによってこの王都のインフラは世界で最高峰のものとなった。この辺りでは見かけないが、王都には馬のいらない馬車、つまり魔力で動く魔動車が走り、夜でも明るい街灯が街全体を照らしている。王都にあるすべての建物には魔導力線が引かれており、生活魔導具を購入さえすれば魔法を使えない全ての国民にも生活魔法の恩恵を受けることができる。この石一つでそんな世界を生まれ変わらせてしまうほどの力を持っているしろものなんだぞ」
「そんなもん個人で持っていても扱いに困るだけだろ」
「確かにそうだな。まあ、代わりにお前たちには国王陛下から望みの物を下賜いただけるはずだ。今のうちに何が欲しいか考えておくといい。ふう……、それにしても、恐ろしいスピードでの迷宮踏破だったな。ロキ、お前なんてちょっと前まで探索者ランクD級で止まっていたというのに」
「そんなもの、あてにならないってことさ」
「その通りかもしれん。それはギルドがもう少し考えた方がいいかもしれんな」
ロキはうまく煙に巻くように答えたが、実はロキたちは半ば反則な攻略法によって迷宮の踏破を達成したのだった。
レオンが勇者に巻き込まれてタイムリープした話を聞いたロキは、すぐにその話を関係者以外誰にも話すなと前置きした上でレギオン内で共有した。
そして勇者が時間巻き戻しを行った時に一緒にいたレオンが巻き込まれたのなら、勇者パーティーにいた聖女もタイムリープした可能性があるとロキは考えた。そしてそのせいでこの時代に同時に二人の聖女が生まれてしまったのではないかと推測した。二人の聖女とはつまり、勇者パーティの聖女レオーネと、アルマだ。
アルマの能力は回復術士のそれではなく、まず間違いなく聖女の持つ特殊な力、神威代行魔法だろう。
神威代行魔法の代表的な力であるその驚異的な治癒力はどんな怪我でもたちどころに治してしまう。
そのためこの国のどこで聖女が誕生しても、その力の噂はすぐに広まり、身柄を神殿に確保される。
だがアルマの場合、アルマの父がその力を簡単に使わせなかったため重症者の治療をしたこともなくその力の噂が広まらなかったことと、たまたまアルマが迷宮探索者への道を選んだことによって、これまでアルマの存在を神殿及び国に知られることなく済んだ。
これはロキたちにとって僥倖である。
なぜなら勇者が敵となる可能性が高い現状では、アルマが勇者パーティーに対抗する切り札となりうるのだ。
そのため、レオンのタイムリープと共に、アルマが聖女であることもレギオンの秘匿事項とした。
そして改めてアルマの能力の確認を行った。
聖女の神威代行魔法は、
1、完全治癒……どんな怪我も体力も魔力も完全に回復させる
2、結界……魔物が入って来れない結界を張れる。結界内では魔法も使えない。
の二つがある。どちらもやはり聖女のそれと同じ力を使えるのだが、使用回数が限られていると言われている聖女レオーネと違い、アルマはその力の行使に制限がなかった。
ロキの推測では、おそらく聖女レオーネは神殿の聖女としての立場のせいで溜め込んでいるストレスがその力に制限をかけている。アルマも以前悩みを抱えている時にその力の行使が不安定な時があったからだ。
ともかくそのアルマの力を使えば、結界によって魔物と戦わずに先に進めると考えた。
そしてそんなアルマの力に頼った迷宮下層の探索が始まった。
ロキの狙い通り、下層のどんな魔物だろうがアルマの結界の中までは入ってくることができなかったため、ロキたちは結界を張ったままどんどんと進んだ。
階層主の部屋までの道は、ココロの案内に従った。
ココロには特殊な第六感があるらしく、離れたところにいる魔物を察知することができた。
初めて探索する道のため、効率よく進めるようにロキがマッピングしていたが、ココロの案内に従っていたら毎回ロキの書き留めた地図が全く必要ないほど迷わず階層主の部屋まで辿り着くことができた。
階層主を倒さないことには下層への階段が出現しないため、そこだけはレオンとロキの二人が結界の外に出て戦ってそれを倒した。
レオンとロキの火力は迷宮探索者の中でも桁外れだったため、全ての階層主を初見で倒し切ることができた。
前衛のレオンをロキが魔法で援護する、そんなロキを結界の中からアポロが弓矢で援護する。そうすることでアルマの治癒はほとんど出番がないほど容易に階層を更新していった。
戦闘員三人の戦闘力もあるが、他のパーティとの大きな違いがあるとしたら、非戦闘員である二人の能力だろう。
つまりアルマの結界とココロの勘が、これほどまでに迷宮踏破を早めた大きな理由だ。
だがこの先、勇者との戦う可能性のあるロキたちは、この奥の手を隠しておくことにした。
「それでだな……」
ロキがこれまでの迷宮探索を振り返っていると、ギルド長が話を続けた。
「これからのことだが、国王陛下より返事が帰ってきたら、おそらくお前たち全員で王都へ行ってもらって、直接国王陛下へと聖鍵を献上してもらうことになると思う。もちろんその際の礼儀作法などは王城で指示してくれるはずだから心配するな。私も迷宮探索者ギルド本部へ報告をしなければならないし、お前たちと一緒に王都へ行くことになるだろう」
「分かった。正式な日取りが決まったら教えてくれ。それまでに準備しておく」
★★★★★★★★
迷宮踏破した翌日、街はお祭り騒ぎだった。
聖鍵を国へ献上することで、国からこのギルドへ莫大な賞金が出るらしい。
その賞金はギルドだけでなく街へも振舞われるため、その金でこの迷宮探索者ギルドに所属する全てのレギオンの探索者たちが、今夜は街のどこの店でもタダで好きなだけ飲み食いができるのだ。
これまで探索していた迷宮も休眠してしまったためいつものように探索に行けない探索者たちは、昼間から酒を飲み騒ぎまくっていた。
ロキたちもいつもなら迷宮に潜っている時間だったが、金牛亭で酒を飲んでいた。
ついに念願の迷宮踏破を終えたレオンが口を開く。
「正直ここまでこれると思わなかった。ロキ、そしてアルマ、ココロ、アポロもありがとう」
ロキは笑顔を見せ、アルマは大したことしていないと謙遜し、ココロはまあなと誇り、アポロはそれほどでもないとまんざらでもない顔をした。
「まだ何も終わってないぜ。これが始まりだ。気を引き締めていくぞ」
「その通りだ」
その後、ロキたちの元へ迷宮踏破を祝う探索者たちが何人も挨拶に訪れた。
中には、ロキたちが絶好のタイミングで迷宮踏破をしたおかげで命を助けられたと感謝する探索者もいたし、ある探索者は交際するきっかけになったとよく分からない感謝の言葉を述べた。
ロキは迷宮踏破して迷宮が休眠してしまい、他の探索者の仕事を奪ってしまって恨まれていないか心配していたが、ほとんどの者がお前たちのおかげで今夜はタダ酒が飲めると感謝していた。
それにここは迷宮都市、ここの迷宮以外にもいくつかある別の迷宮へと行けばいいだけだ。日が明けたら、それぞれの新しい日が始まるだけなのだ。
珍しく女性職員が飲み物を出してきた。以前この部屋に呼ばれた時には何も出てこなかった覚えがある。つまり今回はそれだけもてなされているのだ。それも当然だろう。なぜなら迷宮踏破という偉業を成し遂げたのだから。
ココロが茶菓子をモグモグと食べだしたところで、ギルド長が待たせたなと言いながら部屋に入ってきた。
「先ほど王都へ報告してきた。まもなく返答があるだろう。この度は迷宮踏破、本当によくやってくれた」
ギルド長からの直接の労りの言葉をもらうのは珍しいことだ。
そして話は、目の前のテーブルに置かれた赤い石のことについてとなる。
「それで……、後程正式に連絡が来るだろうが、おそらく国王陛下はこの聖鍵の献上をお望みになるはずだ。それについては問題ないか?」
「もちろんだ」
「リラックスしてるようだが、お前たちは本当にこの聖鍵の価値を分かっているか?賢者の石とも呼ばれているこの石は、半永久的にエネルギーを発生し続ける神の世界の鍵だ。史上初めて迷宮を踏破したという建国王が手に入れた最初の賢者の石。それによってこの王都のインフラは世界で最高峰のものとなった。この辺りでは見かけないが、王都には馬のいらない馬車、つまり魔力で動く魔動車が走り、夜でも明るい街灯が街全体を照らしている。王都にあるすべての建物には魔導力線が引かれており、生活魔導具を購入さえすれば魔法を使えない全ての国民にも生活魔法の恩恵を受けることができる。この石一つでそんな世界を生まれ変わらせてしまうほどの力を持っているしろものなんだぞ」
「そんなもん個人で持っていても扱いに困るだけだろ」
「確かにそうだな。まあ、代わりにお前たちには国王陛下から望みの物を下賜いただけるはずだ。今のうちに何が欲しいか考えておくといい。ふう……、それにしても、恐ろしいスピードでの迷宮踏破だったな。ロキ、お前なんてちょっと前まで探索者ランクD級で止まっていたというのに」
「そんなもの、あてにならないってことさ」
「その通りかもしれん。それはギルドがもう少し考えた方がいいかもしれんな」
ロキはうまく煙に巻くように答えたが、実はロキたちは半ば反則な攻略法によって迷宮の踏破を達成したのだった。
レオンが勇者に巻き込まれてタイムリープした話を聞いたロキは、すぐにその話を関係者以外誰にも話すなと前置きした上でレギオン内で共有した。
そして勇者が時間巻き戻しを行った時に一緒にいたレオンが巻き込まれたのなら、勇者パーティーにいた聖女もタイムリープした可能性があるとロキは考えた。そしてそのせいでこの時代に同時に二人の聖女が生まれてしまったのではないかと推測した。二人の聖女とはつまり、勇者パーティの聖女レオーネと、アルマだ。
アルマの能力は回復術士のそれではなく、まず間違いなく聖女の持つ特殊な力、神威代行魔法だろう。
神威代行魔法の代表的な力であるその驚異的な治癒力はどんな怪我でもたちどころに治してしまう。
そのためこの国のどこで聖女が誕生しても、その力の噂はすぐに広まり、身柄を神殿に確保される。
だがアルマの場合、アルマの父がその力を簡単に使わせなかったため重症者の治療をしたこともなくその力の噂が広まらなかったことと、たまたまアルマが迷宮探索者への道を選んだことによって、これまでアルマの存在を神殿及び国に知られることなく済んだ。
これはロキたちにとって僥倖である。
なぜなら勇者が敵となる可能性が高い現状では、アルマが勇者パーティーに対抗する切り札となりうるのだ。
そのため、レオンのタイムリープと共に、アルマが聖女であることもレギオンの秘匿事項とした。
そして改めてアルマの能力の確認を行った。
聖女の神威代行魔法は、
1、完全治癒……どんな怪我も体力も魔力も完全に回復させる
2、結界……魔物が入って来れない結界を張れる。結界内では魔法も使えない。
の二つがある。どちらもやはり聖女のそれと同じ力を使えるのだが、使用回数が限られていると言われている聖女レオーネと違い、アルマはその力の行使に制限がなかった。
ロキの推測では、おそらく聖女レオーネは神殿の聖女としての立場のせいで溜め込んでいるストレスがその力に制限をかけている。アルマも以前悩みを抱えている時にその力の行使が不安定な時があったからだ。
ともかくそのアルマの力を使えば、結界によって魔物と戦わずに先に進めると考えた。
そしてそんなアルマの力に頼った迷宮下層の探索が始まった。
ロキの狙い通り、下層のどんな魔物だろうがアルマの結界の中までは入ってくることができなかったため、ロキたちは結界を張ったままどんどんと進んだ。
階層主の部屋までの道は、ココロの案内に従った。
ココロには特殊な第六感があるらしく、離れたところにいる魔物を察知することができた。
初めて探索する道のため、効率よく進めるようにロキがマッピングしていたが、ココロの案内に従っていたら毎回ロキの書き留めた地図が全く必要ないほど迷わず階層主の部屋まで辿り着くことができた。
階層主を倒さないことには下層への階段が出現しないため、そこだけはレオンとロキの二人が結界の外に出て戦ってそれを倒した。
レオンとロキの火力は迷宮探索者の中でも桁外れだったため、全ての階層主を初見で倒し切ることができた。
前衛のレオンをロキが魔法で援護する、そんなロキを結界の中からアポロが弓矢で援護する。そうすることでアルマの治癒はほとんど出番がないほど容易に階層を更新していった。
戦闘員三人の戦闘力もあるが、他のパーティとの大きな違いがあるとしたら、非戦闘員である二人の能力だろう。
つまりアルマの結界とココロの勘が、これほどまでに迷宮踏破を早めた大きな理由だ。
だがこの先、勇者との戦う可能性のあるロキたちは、この奥の手を隠しておくことにした。
「それでだな……」
ロキがこれまでの迷宮探索を振り返っていると、ギルド長が話を続けた。
「これからのことだが、国王陛下より返事が帰ってきたら、おそらくお前たち全員で王都へ行ってもらって、直接国王陛下へと聖鍵を献上してもらうことになると思う。もちろんその際の礼儀作法などは王城で指示してくれるはずだから心配するな。私も迷宮探索者ギルド本部へ報告をしなければならないし、お前たちと一緒に王都へ行くことになるだろう」
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ロキたちもいつもなら迷宮に潜っている時間だったが、金牛亭で酒を飲んでいた。
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ロキは笑顔を見せ、アルマは大したことしていないと謙遜し、ココロはまあなと誇り、アポロはそれほどでもないとまんざらでもない顔をした。
「まだ何も終わってないぜ。これが始まりだ。気を引き締めていくぞ」
「その通りだ」
その後、ロキたちの元へ迷宮踏破を祝う探索者たちが何人も挨拶に訪れた。
中には、ロキたちが絶好のタイミングで迷宮踏破をしたおかげで命を助けられたと感謝する探索者もいたし、ある探索者は交際するきっかけになったとよく分からない感謝の言葉を述べた。
ロキは迷宮踏破して迷宮が休眠してしまい、他の探索者の仕事を奪ってしまって恨まれていないか心配していたが、ほとんどの者がお前たちのおかげで今夜はタダ酒が飲めると感謝していた。
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