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第二話・悪夢再び
絶対に誰にも言えない秘密(ショタ×ショタの性描写有り)
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小学生の頃。姫野はなぜ女のフリをして僕に近づいて来たのか? その理由は、僕が姫野に一目ぼれした日にさかのぼる。
「なんか白石のヤツ、お前を女だと勘違いしているみたいだぜ。女子にクソほどモテているくせに、よりにもよって男のお前に興味を持つとか笑えるよな」
姫野について僕に質問された男子が、わざわざアイツに報告したらしく
「白石って誰?」
「2組の白石。家が超金持ちで勉強も運動もできるうえに見てくれもいいからって、女子に王子様だって騒がれているんだ」
「へ~? そんな少女漫画のヒーローみたいなやつが、俺を女だと思って気にしているんだ? そりゃ笑えるな」
転校して来たばかりだが、僕と違ってコミュ力の高い姫野は、すでに男子の輪に溶け込んでいて
「ソイツがいつ俺が男だと気づくか賭けようぜ。男だとバレる前にソイツを落とせたら俺の勝ちな」
など自分から提案したらしい。
姫野の提案に男子たちは驚きつつも
「馬鹿。白石はめちゃくちゃモテるんだぜ。お前なんかに引っかかるかよ」
「だからこそ面白いんじゃん。いけいけ、姫野。白石を落とせー!」
そんな小学生男子の悪ノリによって、僕の初恋は思いきり穢されたのだった。
これだけでも死にたくなるような黒歴史だが、この悪夢にはまだ続きがある。
トイレでヤツに下半身を見せられた僕は、
「お前、なんで人のチンチン見て勃起してんの?」
姫野の指摘どおり、僕はなぜかアイツの下半身を見て勃起してしまった。それがはじめての勃起だったので、当時の僕は自分の身に何が起きたのか分からず、
「わ、分からない。なんだ、これ? なんで僕のここ、いきなり、こんな……」
分からないなりに姫野の前で奇妙な形状を取ってしまったのが恥ずかしくて、半泣きでズボンの前を押さえた。情けなく狼狽える僕を見て
「へ~? お前こうなるの、はじめてなの?」
姫野はいっそう面白がると、
「これは勃起って言うんだよ、優等生の白石クン。男はやらしー気持ちになると、ここが硬くなっちゃうの」
硬くなった僕の先端を細い指で突きながら、
「つまりお前は俺のチンチン見て、やらしー気持ちになったってこと。せっかく女子にモテモテなのに、男が好きだなんて笑えないなぁ?」
牙のような犬歯を見せながら、悪魔のように笑うアイツに、
「ち、違っ。僕は男が好きなわけじゃ」
「じゃあ、どうして俺に、ここを硬くしちゃったの?」
今度は指先ではなく手のひらで、下から上に撫でられる。慣れない快感に、僕はビクビクと身を震わせながら、
「わ、分からない。もう、そこイジメないでくれ。変になる……」
声を上ずらせて懇願するも
「変になるって?」
「わ、分からない。なんかムズムズして、おしっこ出そうになる……」
姫野は明らかに僕の状態に気づいていたが、
「じゃー、ここトイレだし、ついでに出しちゃえよ。ほら、俺が手伝ってやるから」
「わーっ!? ちょっ、姫野!」
あっという間にズボンとパンツを脱がされて僕は動揺した。姫野のほうは自分で脱がせたくせに、露出した僕の下半身を見て
「オナニーも知らんお子様のくせに、俺よりデカいの、ちょっとムカつくな」
ピンと指で弾かれて「あぅっ」と変な声が出る。姫野はその反応に気を良くしたのか、再び僕のそれに手を伸ばすと、
「ほーら。もっとおチンチン気持ち良くしましょうね~?」
「~~~っ!」
数分前まで好きだった子に耳元で囁かれながら、直接性器を擦られる。その混乱と未知の快感でわけが分からないまま、僕はたまらず射精した。
「な、なんだ、今の?」
白く粘つく液体を発射して、僕はその場にへたり込んだ。姫野は僕の横に腰を下ろすと、わざわざ耳に囁くように
「今のは射精って言うんだよ。普通は女に出すもん、お前は男の俺に出しちゃったの。これで確定だなぁ? ドМで男好きの白石クン」
それから僕は、この件を人に言われたくなかったら自分の言うことを聞けと、1年後に再び姫野が転校するまで脅された。ヤツの代わりに宿題をやり、雑用を代わり、時に用心棒をし、毎日のように菓子やオモチャをたかられた。
「なんか白石のヤツ、お前を女だと勘違いしているみたいだぜ。女子にクソほどモテているくせに、よりにもよって男のお前に興味を持つとか笑えるよな」
姫野について僕に質問された男子が、わざわざアイツに報告したらしく
「白石って誰?」
「2組の白石。家が超金持ちで勉強も運動もできるうえに見てくれもいいからって、女子に王子様だって騒がれているんだ」
「へ~? そんな少女漫画のヒーローみたいなやつが、俺を女だと思って気にしているんだ? そりゃ笑えるな」
転校して来たばかりだが、僕と違ってコミュ力の高い姫野は、すでに男子の輪に溶け込んでいて
「ソイツがいつ俺が男だと気づくか賭けようぜ。男だとバレる前にソイツを落とせたら俺の勝ちな」
など自分から提案したらしい。
姫野の提案に男子たちは驚きつつも
「馬鹿。白石はめちゃくちゃモテるんだぜ。お前なんかに引っかかるかよ」
「だからこそ面白いんじゃん。いけいけ、姫野。白石を落とせー!」
そんな小学生男子の悪ノリによって、僕の初恋は思いきり穢されたのだった。
これだけでも死にたくなるような黒歴史だが、この悪夢にはまだ続きがある。
トイレでヤツに下半身を見せられた僕は、
「お前、なんで人のチンチン見て勃起してんの?」
姫野の指摘どおり、僕はなぜかアイツの下半身を見て勃起してしまった。それがはじめての勃起だったので、当時の僕は自分の身に何が起きたのか分からず、
「わ、分からない。なんだ、これ? なんで僕のここ、いきなり、こんな……」
分からないなりに姫野の前で奇妙な形状を取ってしまったのが恥ずかしくて、半泣きでズボンの前を押さえた。情けなく狼狽える僕を見て
「へ~? お前こうなるの、はじめてなの?」
姫野はいっそう面白がると、
「これは勃起って言うんだよ、優等生の白石クン。男はやらしー気持ちになると、ここが硬くなっちゃうの」
硬くなった僕の先端を細い指で突きながら、
「つまりお前は俺のチンチン見て、やらしー気持ちになったってこと。せっかく女子にモテモテなのに、男が好きだなんて笑えないなぁ?」
牙のような犬歯を見せながら、悪魔のように笑うアイツに、
「ち、違っ。僕は男が好きなわけじゃ」
「じゃあ、どうして俺に、ここを硬くしちゃったの?」
今度は指先ではなく手のひらで、下から上に撫でられる。慣れない快感に、僕はビクビクと身を震わせながら、
「わ、分からない。もう、そこイジメないでくれ。変になる……」
声を上ずらせて懇願するも
「変になるって?」
「わ、分からない。なんかムズムズして、おしっこ出そうになる……」
姫野は明らかに僕の状態に気づいていたが、
「じゃー、ここトイレだし、ついでに出しちゃえよ。ほら、俺が手伝ってやるから」
「わーっ!? ちょっ、姫野!」
あっという間にズボンとパンツを脱がされて僕は動揺した。姫野のほうは自分で脱がせたくせに、露出した僕の下半身を見て
「オナニーも知らんお子様のくせに、俺よりデカいの、ちょっとムカつくな」
ピンと指で弾かれて「あぅっ」と変な声が出る。姫野はその反応に気を良くしたのか、再び僕のそれに手を伸ばすと、
「ほーら。もっとおチンチン気持ち良くしましょうね~?」
「~~~っ!」
数分前まで好きだった子に耳元で囁かれながら、直接性器を擦られる。その混乱と未知の快感でわけが分からないまま、僕はたまらず射精した。
「な、なんだ、今の?」
白く粘つく液体を発射して、僕はその場にへたり込んだ。姫野は僕の横に腰を下ろすと、わざわざ耳に囁くように
「今のは射精って言うんだよ。普通は女に出すもん、お前は男の俺に出しちゃったの。これで確定だなぁ? ドМで男好きの白石クン」
それから僕は、この件を人に言われたくなかったら自分の言うことを聞けと、1年後に再び姫野が転校するまで脅された。ヤツの代わりに宿題をやり、雑用を代わり、時に用心棒をし、毎日のように菓子やオモチャをたかられた。
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