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第6話・〇〇しないと出られない部屋レベル2
潔癖だと思っていた騎士に
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射精すると、ユエルは脱力したように私の背中に覆いかぶさって
「……すみません、マスター。僕はもうダメみたいです。我慢するって決めたのに」
深刻な声音を聞いて、後悔しているのかと心臓が凍った。しかし想像とは裏腹に、ユエルは背後からギュッと私を抱きしめると
「あなたを想う気持ちを、もう抑えられません」
「えっ? ど、どういう意味?」
予想外の台詞に戸惑いながら、私はベッドの上で身を起こした。私と向かい合ったユエルは切なげな眼差しで
「好きなんです、マスターが。主としてだけでなく女性として」
「えっ? ……ええっ!?」
否定的な反応に見えたのか、ユエルはやや顔を曇らせながらも
「マスターにとって僕が対象外なのは分かっています。何より平和な世界から来たあなたを、この先どうなるか分からない自国に引き留めるわけにはいかないと諦めようとしていました。でも、こんなに深く触れてしまったら、もう無理です。諦められません」
覚悟を決めた表情で私の手を取ると
「好きです、マスター。どうか僕と結婚して、ずっと一緒に居てください」
告白を通り越して、いきなりプロポーズされた私は
「いや、ちょっと待って? 多分ショックで混乱しているだけだと思うから」
しかしそれこそ混乱している私と違って、ユエルは意外と冷静に
「いえ、確かに少し感情が高ぶっていますけど、混乱はしていません。疑うなら『鎮静』をかけてください。冷静になっても同じことを言いますから」
さっきの発言が発情の名残による精神の乱れなら、ユエルの言うとおり『鎮静』をかければ治まるはずだ。言われたとおりに『鎮静』をかけて
「あの、さっき言ったことって」
「精神に異常を来たしていたわけじゃなくて、純然たる僕の本心です。好きです、マスター。本当はずっと前から、こうしたいと思っていました」
ユエルは流れるように、再び私を押し倒して来た。容易くベッドに転がされた私は、未だ全裸の教え子を見上げながら
「ちょーっ!? 一旦離れて服を着よっかー!?」
「ダメです」
「なんで!? 裸じゃ話しにくくない!?」
取り乱す私を、ユエルは真剣な眼差しで見下ろして
「こうして裸で向かい合う時は、マスターも僕が子どもだとは思わないようですから。主でも師でもなく女性としてのあなたで、男としての僕と話して欲しいんです」
「あの……でも裸は本当に恥ずかしくて……話に集中できない……」
自分が心許なくて恥ずかしいのもあるが、ユエルの裸を直視できない。子どもの裸を見るのに罪悪感があるからと言うだけじゃない。彼の肌を見て熱くなる体を自覚したくなかった。
私の内心はユエルにも筒抜けだったのか
「むしろこの状態のほうが、今からする質問の答えを出しやすいと思います」
ユエルは私をジッと見下ろしながら
「マスターは性的な触れ合いをしたから、僕がこんなことを言い出したと思っているかもしれませんが、この部屋に来る前から僕はあなたを慕っていました」
アクアマリンのような美しい瞳。普通なら冷たさを感じる色なのに、今は焦がれるように熱く私を見つめて
「子どもだから相手にされないだろうとか、騎士が主に欲を抱くべきじゃないとか、平和な世界から来たあなたを争いのある世界に留めるわけにはいかないとか、色々な理由から気持ちを抑えていましたけど、そんなの全部いい訳で、本当は拒絶されるのが怖かったんです」
こちらを見下ろす切実な表情も、少し硬い声音も怖いくらい真剣で
「でも今はその恐怖を乗り越えてでも、あなたが欲しい。絶対に諦めたくない」
ユエルは再び顔を近づけると、耳に注ぎ込むように告げた。耳を直に打つ声音に、私はビクッとしながら
「あっ、ちょっ。ユエル、ダメっ」
制止するも、ユエルは指を絡めるように私の手を取って
「……すみません、マスター。僕はもうダメみたいです。我慢するって決めたのに」
深刻な声音を聞いて、後悔しているのかと心臓が凍った。しかし想像とは裏腹に、ユエルは背後からギュッと私を抱きしめると
「あなたを想う気持ちを、もう抑えられません」
「えっ? ど、どういう意味?」
予想外の台詞に戸惑いながら、私はベッドの上で身を起こした。私と向かい合ったユエルは切なげな眼差しで
「好きなんです、マスターが。主としてだけでなく女性として」
「えっ? ……ええっ!?」
否定的な反応に見えたのか、ユエルはやや顔を曇らせながらも
「マスターにとって僕が対象外なのは分かっています。何より平和な世界から来たあなたを、この先どうなるか分からない自国に引き留めるわけにはいかないと諦めようとしていました。でも、こんなに深く触れてしまったら、もう無理です。諦められません」
覚悟を決めた表情で私の手を取ると
「好きです、マスター。どうか僕と結婚して、ずっと一緒に居てください」
告白を通り越して、いきなりプロポーズされた私は
「いや、ちょっと待って? 多分ショックで混乱しているだけだと思うから」
しかしそれこそ混乱している私と違って、ユエルは意外と冷静に
「いえ、確かに少し感情が高ぶっていますけど、混乱はしていません。疑うなら『鎮静』をかけてください。冷静になっても同じことを言いますから」
さっきの発言が発情の名残による精神の乱れなら、ユエルの言うとおり『鎮静』をかければ治まるはずだ。言われたとおりに『鎮静』をかけて
「あの、さっき言ったことって」
「精神に異常を来たしていたわけじゃなくて、純然たる僕の本心です。好きです、マスター。本当はずっと前から、こうしたいと思っていました」
ユエルは流れるように、再び私を押し倒して来た。容易くベッドに転がされた私は、未だ全裸の教え子を見上げながら
「ちょーっ!? 一旦離れて服を着よっかー!?」
「ダメです」
「なんで!? 裸じゃ話しにくくない!?」
取り乱す私を、ユエルは真剣な眼差しで見下ろして
「こうして裸で向かい合う時は、マスターも僕が子どもだとは思わないようですから。主でも師でもなく女性としてのあなたで、男としての僕と話して欲しいんです」
「あの……でも裸は本当に恥ずかしくて……話に集中できない……」
自分が心許なくて恥ずかしいのもあるが、ユエルの裸を直視できない。子どもの裸を見るのに罪悪感があるからと言うだけじゃない。彼の肌を見て熱くなる体を自覚したくなかった。
私の内心はユエルにも筒抜けだったのか
「むしろこの状態のほうが、今からする質問の答えを出しやすいと思います」
ユエルは私をジッと見下ろしながら
「マスターは性的な触れ合いをしたから、僕がこんなことを言い出したと思っているかもしれませんが、この部屋に来る前から僕はあなたを慕っていました」
アクアマリンのような美しい瞳。普通なら冷たさを感じる色なのに、今は焦がれるように熱く私を見つめて
「子どもだから相手にされないだろうとか、騎士が主に欲を抱くべきじゃないとか、平和な世界から来たあなたを争いのある世界に留めるわけにはいかないとか、色々な理由から気持ちを抑えていましたけど、そんなの全部いい訳で、本当は拒絶されるのが怖かったんです」
こちらを見下ろす切実な表情も、少し硬い声音も怖いくらい真剣で
「でも今はその恐怖を乗り越えてでも、あなたが欲しい。絶対に諦めたくない」
ユエルは再び顔を近づけると、耳に注ぎ込むように告げた。耳を直に打つ声音に、私はビクッとしながら
「あっ、ちょっ。ユエル、ダメっ」
制止するも、ユエルは指を絡めるように私の手を取って
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