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十一月のこと
サンクスギビングデーのお誘い
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アメリカにはサンクスギビングデーという祝日がある。サンクスギビングデーは周りの人に感謝する日であり、主に家族でご馳走を食べる。またサンクスギビングデーのある週は丸ごとお休みなので、家族、友人、恋人と遠出する人も多い。
カザネのクラスでも友だち同士、または気になる人と遊びの約束を取り付けようと、少しソワソワした空気が漂っていた。マクガン家に居候中のカザネは、自動的にサンクスギビングデーをマクガン家の人たちと過ごす。しかし1週間もお休みなのに、予定がそれだけじゃ寂しいから、どこかでハンナとも遊べないか聞いてみようかなと考えていた。
ところがハンナと約束する前に
「サンクスギビングデーで学校休みだし、どこか遠出でもするか?」
いつもの映画上映会。ジムがトイレに立った隙に、ブライアンから誘われた。しかし学園のスターからの誘いに、カザネはドキッとするよりも
(なんでブライアンが私を誘うんだろ?)
とキョトン顔だ。相手の疑問を正確に読んだブライアンは
「いちおう異文化交流で来たんだろ。せっかくの長期休暇だし、いつもの生活圏を抜け出して冒険してみたら?」
「冒険……! いい響きだね!」
冒険というフレーズに、カザネは今度こそ食いついた。ここまではブライアンの思惑どおりだが、
「せっかくだし、ジムとハンナも誘う?」
「なんでアイツらまで?」
カザネの提案にブライアンは思わず顔をしかめた。ジムとハンナが嫌いなわけじゃないが、自分にとってはわざわざ会いたい相手でもない。しかしカザネとしては恐らく
「もしかしてアイツらをくっつける作戦の続き?」
ブライアンの推測に、カザネは笑顔で頷いて
「お節介かもしれないけど、ハンナは自分じゃ誘えないだろうから、皆で出かけるって口実ならジムに会いやすいかなって」
カザネはデートに誘われたとは欠片も思っていない様子だ。実際ブライアンも、そのうち日本に帰るカザネと、どうにかなろうとは思っていないが
「……お前の気持ちは分かるけど、お前が手取り足取りやってやるほど、ハンナの成長の機会を奪うんだぜ。友だちならハンナには無理だろうからなんて言わないで、アイツが自分から動くのを待ってやったら?」
ブライアンの指摘に、カザネは「うっ」と反省して
「確かにそういう考え方もあるか。ハンナをみくびっているわけじゃないんだけど、ブライアンの言うとおり、私は人の恋愛に気を回しすぎかもね……」
さり気なく邪魔者の排除に成功したブライアンはニッコリと
「そうそう。たまにはお前も人のことは忘れて羽を伸ばせよ。いくらマクガン家の人たちが親切でも、他人の家で暮らすのは窮屈だろうし、この機会にリフレッシュしろよ」
そんな流れから2人で出かけることになった。行き先はカザネの希望でセントラルパークになった。名前だけは知っているが、まだ行ったことが無かったので、とても楽しみだ。
約束の日。セントラルパークまでは、ブライアンの車で行くことになった。彼が運転できることは知っていたが、車に乗せてもらうのははじめてだ。ブライアンの車はゴツイジープなので、冒険感があるなとカザネはワクワクした。
いそいそと助手席に乗り込んだカザネは
「同級生が運転する車に乗せてもらうってはじめて。なんだか新鮮だな」
デートというより、やはり冒険に出発する少年のような笑顔だ。ブライアンはそんなカザネの頭にポンと手を置くと、
「俺も近所の子を乗せるのは、はじめてだから新鮮だな」
「その『子』って絶対に、お子様って意味だよね!?」
いつもの調子でカザネはツッコんだが、
「流石に早とちりじゃないか? ハッキリお子様って言ったわけじゃないのに」
「あっ、私の勘違いだった? ゴメンね」
素直に謝罪するカザネに、ブライアンは親切そうな笑顔で
「いいよ。道中退屈だろうし、アニソンでも流してやろうか? 確か日本の子どもは、ドラえもんとアンパンマンが好きなんだろ? お嬢ちゃんはどっちがいいんだ?」
「やっぱり思いきり子ども扱いだ!」
いいように弄ばれたカザネは、せめてもの仕返しとして
「ブライアンがそのつもりなら、本当にアニソンを流してやる! 「カッコいい車に乗っているのに、この人オタクなのね」って思われればいいんだ!」
荒ぶるカザネに、ブライアンはくっくと笑いながら
「いいよ。流して。お嬢ちゃんの好きな歌」
それから2人は本当にアニソンを流した。ブライアンを辱めたいがために、変な歌を流すんじゃカザネがつまらないので自分が本当に好きな歌を。『デビルマン』や『妖怪人間ベム』の主題歌が流れて来ると、カザネは自然と一緒に歌った。最近のアニメの曲もオシャレで好きなのだが、昭和アニメの主題歌のほうが思わず一緒に歌いたくなる。
ノリノリで熱唱するカザネに、ブライアンは運転しながら
「お嬢ちゃんの歌声、はじめて聞いたな」
「貶しても無駄だよ! 技術は無くても心はあるつもりだからね!」
また意地悪を言う気だなと、先手を打って開き直るカザネに
「うん……。すごくソウルフルで、素晴らしい歌唱だったよ……」
言葉は褒めているが、ブライアンの声は笑いの衝動で震えていた。ブライアンは笑いすぎて潤んだ目でカザネを見ると、
「お嬢ちゃんの歌、もっと聞きたいな。運転代だと思って、いろいろ聞かせてよ」
カザネは「どうせ馬鹿にしているんだ」と思いつつ、車の中で歌うのは意外と楽しかったので、その後も色んな懐かしアニメのテーマソングを歌った。ブライアンが気に入った曲の歌詞の意味を教えてあげたりしていたら、退屈を感じる間もなくセントラルパークに到着した。
カザネのクラスでも友だち同士、または気になる人と遊びの約束を取り付けようと、少しソワソワした空気が漂っていた。マクガン家に居候中のカザネは、自動的にサンクスギビングデーをマクガン家の人たちと過ごす。しかし1週間もお休みなのに、予定がそれだけじゃ寂しいから、どこかでハンナとも遊べないか聞いてみようかなと考えていた。
ところがハンナと約束する前に
「サンクスギビングデーで学校休みだし、どこか遠出でもするか?」
いつもの映画上映会。ジムがトイレに立った隙に、ブライアンから誘われた。しかし学園のスターからの誘いに、カザネはドキッとするよりも
(なんでブライアンが私を誘うんだろ?)
とキョトン顔だ。相手の疑問を正確に読んだブライアンは
「いちおう異文化交流で来たんだろ。せっかくの長期休暇だし、いつもの生活圏を抜け出して冒険してみたら?」
「冒険……! いい響きだね!」
冒険というフレーズに、カザネは今度こそ食いついた。ここまではブライアンの思惑どおりだが、
「せっかくだし、ジムとハンナも誘う?」
「なんでアイツらまで?」
カザネの提案にブライアンは思わず顔をしかめた。ジムとハンナが嫌いなわけじゃないが、自分にとってはわざわざ会いたい相手でもない。しかしカザネとしては恐らく
「もしかしてアイツらをくっつける作戦の続き?」
ブライアンの推測に、カザネは笑顔で頷いて
「お節介かもしれないけど、ハンナは自分じゃ誘えないだろうから、皆で出かけるって口実ならジムに会いやすいかなって」
カザネはデートに誘われたとは欠片も思っていない様子だ。実際ブライアンも、そのうち日本に帰るカザネと、どうにかなろうとは思っていないが
「……お前の気持ちは分かるけど、お前が手取り足取りやってやるほど、ハンナの成長の機会を奪うんだぜ。友だちならハンナには無理だろうからなんて言わないで、アイツが自分から動くのを待ってやったら?」
ブライアンの指摘に、カザネは「うっ」と反省して
「確かにそういう考え方もあるか。ハンナをみくびっているわけじゃないんだけど、ブライアンの言うとおり、私は人の恋愛に気を回しすぎかもね……」
さり気なく邪魔者の排除に成功したブライアンはニッコリと
「そうそう。たまにはお前も人のことは忘れて羽を伸ばせよ。いくらマクガン家の人たちが親切でも、他人の家で暮らすのは窮屈だろうし、この機会にリフレッシュしろよ」
そんな流れから2人で出かけることになった。行き先はカザネの希望でセントラルパークになった。名前だけは知っているが、まだ行ったことが無かったので、とても楽しみだ。
約束の日。セントラルパークまでは、ブライアンの車で行くことになった。彼が運転できることは知っていたが、車に乗せてもらうのははじめてだ。ブライアンの車はゴツイジープなので、冒険感があるなとカザネはワクワクした。
いそいそと助手席に乗り込んだカザネは
「同級生が運転する車に乗せてもらうってはじめて。なんだか新鮮だな」
デートというより、やはり冒険に出発する少年のような笑顔だ。ブライアンはそんなカザネの頭にポンと手を置くと、
「俺も近所の子を乗せるのは、はじめてだから新鮮だな」
「その『子』って絶対に、お子様って意味だよね!?」
いつもの調子でカザネはツッコんだが、
「流石に早とちりじゃないか? ハッキリお子様って言ったわけじゃないのに」
「あっ、私の勘違いだった? ゴメンね」
素直に謝罪するカザネに、ブライアンは親切そうな笑顔で
「いいよ。道中退屈だろうし、アニソンでも流してやろうか? 確か日本の子どもは、ドラえもんとアンパンマンが好きなんだろ? お嬢ちゃんはどっちがいいんだ?」
「やっぱり思いきり子ども扱いだ!」
いいように弄ばれたカザネは、せめてもの仕返しとして
「ブライアンがそのつもりなら、本当にアニソンを流してやる! 「カッコいい車に乗っているのに、この人オタクなのね」って思われればいいんだ!」
荒ぶるカザネに、ブライアンはくっくと笑いながら
「いいよ。流して。お嬢ちゃんの好きな歌」
それから2人は本当にアニソンを流した。ブライアンを辱めたいがために、変な歌を流すんじゃカザネがつまらないので自分が本当に好きな歌を。『デビルマン』や『妖怪人間ベム』の主題歌が流れて来ると、カザネは自然と一緒に歌った。最近のアニメの曲もオシャレで好きなのだが、昭和アニメの主題歌のほうが思わず一緒に歌いたくなる。
ノリノリで熱唱するカザネに、ブライアンは運転しながら
「お嬢ちゃんの歌声、はじめて聞いたな」
「貶しても無駄だよ! 技術は無くても心はあるつもりだからね!」
また意地悪を言う気だなと、先手を打って開き直るカザネに
「うん……。すごくソウルフルで、素晴らしい歌唱だったよ……」
言葉は褒めているが、ブライアンの声は笑いの衝動で震えていた。ブライアンは笑いすぎて潤んだ目でカザネを見ると、
「お嬢ちゃんの歌、もっと聞きたいな。運転代だと思って、いろいろ聞かせてよ」
カザネは「どうせ馬鹿にしているんだ」と思いつつ、車の中で歌うのは意外と楽しかったので、その後も色んな懐かしアニメのテーマソングを歌った。ブライアンが気に入った曲の歌詞の意味を教えてあげたりしていたら、退屈を感じる間もなくセントラルパークに到着した。
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