寅さんと「少年寅次郎」

２１作 寅次郎わが道をゆく

異色作ですね。SKDの記念映画っぽい感じ。寅さんは優しいお兄ちゃん係。どちらかと言うと武田鉄矢さんが主役っぽい喜劇。金八先生とは全然違う面白い青年。スズキジムニーの2stが出てきます。車好きがいますね。山田組。サンバー、レオーネ、R2。11７クーペ。

「悪童」読後だと、寅さんの気持ちが解りますね（亡母のような、ひたむきな人が、年齢、婚姻等で想いを遂げられない）所に、連想する。助けたいと思う（=夫にはなれない。お母様の幻影だからです）。どこに行っても逢う事の出来ないファンタジー、ですね。高尚な。恋愛は、まあ大体そうなんですけど。

マドンナは、そう言うパフォーマーで。一度スターにはなった。で、盛を過ぎ（西洋的な見世物なので）若い娘が魅力的に彼女には映ってしまう。（観客はそうは思ってはいないのですが）そこで、婚姻の誘いに迷い、寅さんに甘える。（1作から良くあるタイプ）まあ、ダンサーは若く無いと筋力もね。


西洋的な見世物（音楽も、物語もそうですが）は、階級、みたいな変なものが根底ですから（美術、と称して裸婦像を作ったり）下品な訳で。その逸脱が刺激だった（刺激を求めて行くと、行く末は変なものになるの）。それで当時も東洋を志向する西洋人も多かった。刺激☓安堵○
ですね。社会もそうで。