ふたりのMeg

深町珠

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biological love

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年頃の男の子だから
Naomiお姉さんが抱きついて来たりすれば
生物的に受け入れたくなる(笑)。


それは、仕方ない。


生き物としては、好ましい異性なら
受け入れて、生き残るようにできているから
人間は、ここまで数が増えてきた訳なので



それは、ミシェルの意識とは関係なく
自動的に起こる生物的プログラム。



それを[不純]と思うミシェルの
感覚は、文学的なものであったりする。


それとは別に、人間には生物的な基本があるから


別に不純な訳でもない。



でも、そういう体験を初めてすると
戸惑うのもまた少年である。



廊下を歩いてひとり用個室に向かうミシェルは

やや、Naomiお姉さんから離れられて
安堵しているところもあったりして(笑)。


「リサ姉ちゃんが抱き着いても、ああは
思わないんだけど」と


Naomiの接触にときめいてしまう自分に
戸惑うミシェルでもあったが



それは、単に慣れの問題で


生物的な生殖は、開拓だから
慣れている異性には、開拓しようと
プログラムが動かないだけの事で


なので、リサにはプログラムが動かない。

そういうシステムで、劣性遺伝子の重合を
避けている、見事な発生生物学的プログラムの
動作を、ミシェル自身が確認しているだけの事、である。





それを未だ知らぬ少年ミシェルの悩みも
若さ故。



列車は、北に向かって尚も進む。


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