ふたりのMeg

深町珠

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make believe it firsttime

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公平にしよう。

それは、めぐにも理解できる。

客観的なので、例えるなら神様の視点。

でも。


「特待生が無駄だと思わない。これからの
国鉄を支えるんじゃない。」と、めぐは思う。


それも、もうひとつの見解だ。
国の為の鉄道だから、国が人を教育するのは
国の為。


「そうよね、わたしもそう思う」と、れーみぃは言った。


それは、ひとりの視点。


いろんなひとの視点を持ってきて、折り合うのが
政治。




「鉄道だけじゃなくて、郵便局もね
民営化しようって言うの」と、れーみぃは

まだ決まってないけど、といいながら
でも、不条理な事、と心で思っているようだ。


「どうしていきなり?」と、めぐは
れーみぃに聞く。
すると、

「国のサービスだから、これまでは
あまり、利益の事は考えなくて。


でも、外国のお金持ちがね、他の国は
みんな、民営化して儲けているから

真似して儲けよう、って考えて。


この国の政治に、働き掛けているらしいの」と
れーみぃは言った。





「関係ないじゃない!よその国で儲けようなんて」と、めぐは怒る。




もちろん、商売の事ではなくて
それで、友人リサの前途が怪しくなるから
怒っている。


人間らしい視点である。



そこで、めぐは思い出す。
魔法使いルーフィ」と、神様が
以前、この国の人々の過剰な欲望を

神経内分泌的な手法で、粛正した事を。





よその国までは、手が回らないらしい。





しかし、この国が主体的に国鉄や郵便局を
国営で維持すると決めればいいのだ。




特待生は無駄じゃない事を
証明すれば、民営化がどうであれ



リサは、大学へ行ける。






「そのリサは、どこにいるの?」と、めぐは
大切な事に気づいた。





社会に出る事で、リサの運命が
そんな、大人の都合で左右されてしまって。



かわいそう。




どこにいるの?


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