ふたりのMeg

深町珠

文字の大きさ
上 下
371 / 502

おじいちゃんの気持ち

しおりを挟む
「スーパーエクスプレスって
特急券高いの?」


なんて、れーみぃは言う。



「もう、着いちゃうよ」って
リサは言う(笑)

でも、100kmくらいだと
普通切符と同じくらいの値段。だと。


リサはさすがに詳しい(笑)。



「バイト一日分くらいかな、往復すると」って
めぐは思う。


けっこう、儲かるんだな(笑)なんて
思ったりもするけど。





そのあたりは主婦っぽい感覚かな(笑)なんて

誰も言わないけど、めぐは
それを気にして、頬が
赤くなった(笑)。






終点。




「大きな駅だねー」と
めぐは驚く。



「ほんと」と
リサも笑顔になった。



首都だもの、それはそうかもしれない。



電車のホームが二階建て、
地下も3階建て。



「人がこんなにいっぱい!」と
のどかな山里に住んでいる、naomiは

見た目都会的だけど、言う事は素朴(笑)。




そういうとこ、かわいいって
なんとなくめぐも思う(笑)。

女子高でなかったら、きっと、
憧れのマドンナ、とかになるんだろうけど(笑)。


男の子たちの。





列車は、終点。

だけど、レールはずっと続いてる。




「どこまで行くんだろ、このレール」と
めぐは、ひとりごとで言うと



「北の国境までよ」と
リサ。





2000kmあるの、と

さすがに、機関車乗りの孫だ(笑)。




時刻表なども、家にたぶん
普通にあるのだろうから

知識も、自然に覚えるんだろうな、なんて

めぐは思った。





「国鉄本社ってどこなの?」と

れーみぃは、電車を降りながら

そんな事を言う。





さっき、「ディズニーランドいくー」と

言ってたかわいい子の


お耳つき帽子が、ひょこひょこ歩いて行くのが見える。




おばあちゃんのお家に行くのかな?


どこだろ?


なんて、思いながら。






「となりの駅よ。鉄道発祥の地、なんだって」と
リサは、観光バスガイドも兼ねてか(笑)。







「じゃ、乗り換えなんだ。乗り越したの?」と

めぐは言う。



リサは首を振って、「線路が違うの。」と。



なんだか難しいなぁ、と

れーみぃは、ふくよかな頬を綻ばせる。


白い頬に、紅い唇で


笑顔になると、生きているお花みたいだと
めぐは思う。


あんなふうに、かわいい子に
なれたらステキ、
なんて(笑)。











国鉄本社は、厳めしい花崗岩の入口で
歴史を感じさせる。


けれども、入口には
新しい会社みたいに

受付の、明るい笑顔の
お姉さんが居て

場違いな雰囲気の
カラフルな女子高生4人を
優しく迎える。






リサが、名前を言うと



「はい、それは、2階の右手に
総務部がございますので、そちらで願書を
お受け取り下さい。



と。

にこやかで丁重だけれども
願書、とか
聞くと
緊張しちゃうリサ、だったり。





4人でどやどや行く訳にも行かないから(笑)
めぐたち3人は、しばらく待ってる事にした。





とはいえ、古いビルなので


ロビーがある訳でもなくて。


どうしようか、と迷ってると

受付の
お姉さん「6階の社員食堂で、お茶はいかがですか」と。


「入っていいんですか?」と
れーみぃはにこにこ。



はい、もちろん。
と、お姉さんはにこにこと
エレベーターの位置を教えてくれる。


楽しそうなめぐたちと、エレベーターで別れる時
ちょっと、心細そうなリサ。


Naomiは、エレベーターを一緒に下りる。

「外で、待っててやるよ」と
乱暴だけど、暖かい気遣い。


じゃ、あたしも、って
めぐ、と、れーみぃ。


「騒がしくしないでね」と


Naomi(笑)。



やっぱり、一緒がいいよね。






さらに、厳めしい感じの
木造の扉。
閉じられているので、余計怖い(笑)。


ノックして、扉を開くリサ。


試験じゃないけど、なんとなく緊張(笑)。




3人、背後で
小声で、がんばれー、って口々に(笑)。








扉を後ろ手で閉じると

試験じゃないから、普通の事務室で


賑やかなので
リサの緊張は解ける。



声を掛けるまでもなく、事務のお姉さんが
朗らかに「ああ、願書の人ね」と





そこで名前を言うと、聞かされた言葉は意外な事だった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

異世界風聞録

焼魚圭
ファンタジー
 目の前に広がる見覚えのない景色は見たこともない村。  幹人(みきひと)は村に住む男に見つかってしまいいきなり襲いかかられる。  逃げた先に立っていた魔女のリリに助けを求めることでどうにか助かったものの、そこは森の中に近所の街は寂れた場所で――  これから幕を開けるは街に蔓延る噂話や幹人とリリの恋愛と冒険にて綴られし物語! ※本作品は「ノベルアップ+」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しております。

ハイパー営業マン恩田、異世界へ。

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ
ファンタジー
フリーランスの営業マンが何故か事故って異世界に来てしまうが、トランクと営業の能力を武器に、案外なんとか生きていけそうな話。 (不定期更新)

女子切腹同好会

しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。 はたして、彼女の行き着く先は・・・。 この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。 また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。 マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。 世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。

レベルってなんですか?

Nombre
ファンタジー
大学の入学式にバイクで向かう途中、主人公は事故によって命を落とす。 目が覚めるとそこは異世界だった!? そして指には謎の指輪が…… この世界で一人だけレベルがない主人公は指輪の力を使ってなんとか生き抜いていく! しかし、主人公に降りかかる数々の理不尽な現実。 その裏に隠された大きな陰謀。 謎の指輪の正体とは!そして主人公は旅の果てに何を求めるのか! 完全一人称で送る、超リアル志向の異世界ファンタジーをどうぞお楽しみください。 ㊟この小説は三人称ではなく、一人称視点で想像しながら是非お楽しみください。 毎週日曜投稿予定 「小説家になろう」「ノベルアップ+」「カクヨム」でも投稿中!

微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する

こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」 そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。 だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。 「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」 窮地に追い込まれたフォーレスト。 だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。 こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。 これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

処理中です...