ふたりのMeg

深町珠

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おじいちゃんの気持ち

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「スーパーエクスプレスって
特急券高いの?」


なんて、れーみぃは言う。



「もう、着いちゃうよ」って
リサは言う(笑)

でも、100kmくらいだと
普通切符と同じくらいの値段。だと。


リサはさすがに詳しい(笑)。



「バイト一日分くらいかな、往復すると」って
めぐは思う。


けっこう、儲かるんだな(笑)なんて
思ったりもするけど。





そのあたりは主婦っぽい感覚かな(笑)なんて

誰も言わないけど、めぐは
それを気にして、頬が
赤くなった(笑)。






終点。




「大きな駅だねー」と
めぐは驚く。



「ほんと」と
リサも笑顔になった。



首都だもの、それはそうかもしれない。



電車のホームが二階建て、
地下も3階建て。



「人がこんなにいっぱい!」と
のどかな山里に住んでいる、naomiは

見た目都会的だけど、言う事は素朴(笑)。




そういうとこ、かわいいって
なんとなくめぐも思う(笑)。

女子高でなかったら、きっと、
憧れのマドンナ、とかになるんだろうけど(笑)。


男の子たちの。





列車は、終点。

だけど、レールはずっと続いてる。




「どこまで行くんだろ、このレール」と
めぐは、ひとりごとで言うと



「北の国境までよ」と
リサ。





2000kmあるの、と

さすがに、機関車乗りの孫だ(笑)。




時刻表なども、家にたぶん
普通にあるのだろうから

知識も、自然に覚えるんだろうな、なんて

めぐは思った。





「国鉄本社ってどこなの?」と

れーみぃは、電車を降りながら

そんな事を言う。





さっき、「ディズニーランドいくー」と

言ってたかわいい子の


お耳つき帽子が、ひょこひょこ歩いて行くのが見える。




おばあちゃんのお家に行くのかな?


どこだろ?


なんて、思いながら。






「となりの駅よ。鉄道発祥の地、なんだって」と
リサは、観光バスガイドも兼ねてか(笑)。







「じゃ、乗り換えなんだ。乗り越したの?」と

めぐは言う。



リサは首を振って、「線路が違うの。」と。



なんだか難しいなぁ、と

れーみぃは、ふくよかな頬を綻ばせる。


白い頬に、紅い唇で


笑顔になると、生きているお花みたいだと
めぐは思う。


あんなふうに、かわいい子に
なれたらステキ、
なんて(笑)。











国鉄本社は、厳めしい花崗岩の入口で
歴史を感じさせる。


けれども、入口には
新しい会社みたいに

受付の、明るい笑顔の
お姉さんが居て

場違いな雰囲気の
カラフルな女子高生4人を
優しく迎える。






リサが、名前を言うと



「はい、それは、2階の右手に
総務部がございますので、そちらで願書を
お受け取り下さい。



と。

にこやかで丁重だけれども
願書、とか
聞くと
緊張しちゃうリサ、だったり。





4人でどやどや行く訳にも行かないから(笑)
めぐたち3人は、しばらく待ってる事にした。





とはいえ、古いビルなので


ロビーがある訳でもなくて。


どうしようか、と迷ってると

受付の
お姉さん「6階の社員食堂で、お茶はいかがですか」と。


「入っていいんですか?」と
れーみぃはにこにこ。



はい、もちろん。
と、お姉さんはにこにこと
エレベーターの位置を教えてくれる。


楽しそうなめぐたちと、エレベーターで別れる時
ちょっと、心細そうなリサ。


Naomiは、エレベーターを一緒に下りる。

「外で、待っててやるよ」と
乱暴だけど、暖かい気遣い。


じゃ、あたしも、って
めぐ、と、れーみぃ。


「騒がしくしないでね」と


Naomi(笑)。



やっぱり、一緒がいいよね。






さらに、厳めしい感じの
木造の扉。
閉じられているので、余計怖い(笑)。


ノックして、扉を開くリサ。


試験じゃないけど、なんとなく緊張(笑)。




3人、背後で
小声で、がんばれー、って口々に(笑)。








扉を後ろ手で閉じると

試験じゃないから、普通の事務室で


賑やかなので
リサの緊張は解ける。



声を掛けるまでもなく、事務のお姉さんが
朗らかに「ああ、願書の人ね」と





そこで名前を言うと、聞かされた言葉は意外な事だった。

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