273 / 502
point it up
しおりを挟む
好きな、めぐお姉さん(笑)に
触れてもらったのに、
彼は、少し不本意な感情が湧いてくる。
甚だ不条理だけれでも、感情はそういうもので
論理的に出来てはいない。
元々、愛でてもらう事に慣れていて
それが好きな訳でもないのに、愛でてくれる人の
気持を考えて、合わせていた彼。
でも。
めぐお姉さんを、恋の気持で見つめている彼は
対等に。
そう思ったりもして。
それまでの演技の殻を、拭い去りたいと無意識し
それが、不本意な表情になって表れた。
どこまで行っても、お姉さんはお姉さん。
だけど、この日のめぐは、18才のめぐが
タイムスリップして現れたので
お姉さん・っぽくなくて。
それが、彼の抑制を壊した。
彼のクラスメートと同じくらいの年齢に、好きなお姉さんが
降りてきてくれる、なんて事は
魔法使いの知り合いでもないかぎり、あり得ない事(笑)。
それが、起きた。
おとなしい少年、リサの弟は
それでも、そこまでで思いとどまった。
心の中では、本当は
めぐお姉さんを抱きしめてしまいたい、その場でと
そんな風に恋しく思っていたのだろうけれど。
もちろん、めぐお姉さんが
そんなことに気づく年齢ではない。(この日は、18歳の彼女なのだから)。
そういう事は、年齢を経て学習する事である。
「さ、いこっか。」と、その場を離れていたリサが
出かける支度をして戻ってきて。
一緒に、MiniCooperSに乗って、出かけていく
ふたりの後ろ姿を見送る、彼は
どうしたらいいのだろう?と
内心、忸怩たる思いで、それを見つめていた。
つまり、めぐにとって
この場を離れて、3年前に帰る事は
正しい事、である。
その前に、すこし
リサに付き合ってから。
と.....。
めぐは、市交通局の
路面電車車庫へ。
ミニ・クーパーSに乗って。
「じゃ、わたし行くね。お家へ帰るなら
電車乗ってって。無料でいいわよ。」と
リサは、楽しく家族的なこの勤め先らしい言葉で
別れを飾った。
めぐは、頷く。
今度、(3年前の)夏休みの登校日でリサに会ったら
悩みが癒されるように、言葉を掛けてあげたい。
「おじいちゃんは、リサを誇りに思ってるよ」って。
でも、未来を見てきたとは言えないけれど(笑)。
触れてもらったのに、
彼は、少し不本意な感情が湧いてくる。
甚だ不条理だけれでも、感情はそういうもので
論理的に出来てはいない。
元々、愛でてもらう事に慣れていて
それが好きな訳でもないのに、愛でてくれる人の
気持を考えて、合わせていた彼。
でも。
めぐお姉さんを、恋の気持で見つめている彼は
対等に。
そう思ったりもして。
それまでの演技の殻を、拭い去りたいと無意識し
それが、不本意な表情になって表れた。
どこまで行っても、お姉さんはお姉さん。
だけど、この日のめぐは、18才のめぐが
タイムスリップして現れたので
お姉さん・っぽくなくて。
それが、彼の抑制を壊した。
彼のクラスメートと同じくらいの年齢に、好きなお姉さんが
降りてきてくれる、なんて事は
魔法使いの知り合いでもないかぎり、あり得ない事(笑)。
それが、起きた。
おとなしい少年、リサの弟は
それでも、そこまでで思いとどまった。
心の中では、本当は
めぐお姉さんを抱きしめてしまいたい、その場でと
そんな風に恋しく思っていたのだろうけれど。
もちろん、めぐお姉さんが
そんなことに気づく年齢ではない。(この日は、18歳の彼女なのだから)。
そういう事は、年齢を経て学習する事である。
「さ、いこっか。」と、その場を離れていたリサが
出かける支度をして戻ってきて。
一緒に、MiniCooperSに乗って、出かけていく
ふたりの後ろ姿を見送る、彼は
どうしたらいいのだろう?と
内心、忸怩たる思いで、それを見つめていた。
つまり、めぐにとって
この場を離れて、3年前に帰る事は
正しい事、である。
その前に、すこし
リサに付き合ってから。
と.....。
めぐは、市交通局の
路面電車車庫へ。
ミニ・クーパーSに乗って。
「じゃ、わたし行くね。お家へ帰るなら
電車乗ってって。無料でいいわよ。」と
リサは、楽しく家族的なこの勤め先らしい言葉で
別れを飾った。
めぐは、頷く。
今度、(3年前の)夏休みの登校日でリサに会ったら
悩みが癒されるように、言葉を掛けてあげたい。
「おじいちゃんは、リサを誇りに思ってるよ」って。
でも、未来を見てきたとは言えないけれど(笑)。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。



美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

騎士団長のお抱え薬師
衣更月
ファンタジー
辺境の町ハノンで暮らすイヴは、四大元素の火、風、水、土の属性から弾かれたハズレ属性、聖属性持ちだ。
聖属性持ちは意外と多く、ハズレ属性と言われるだけあって飽和状態。聖属性持ちの女性は結婚に逃げがちだが、イヴの年齢では結婚はできない。家業があれば良かったのだが、平民で天涯孤独となった身の上である。
後ろ盾は一切なく、自分の身は自分で守らなければならない。
なのに、求人依頼に聖属性は殆ど出ない。
そんな折、獣人の国が聖属性を募集していると話を聞き、出国を決意する。
場所は隣国。
しかもハノンの隣。
迎えに来たのは見上げるほど背の高い美丈夫で、なぜかイヴに威圧的な騎士団長だった。
大きな事件は起きないし、意外と獣人は優しい。なのに、団長だけは怖い。
イヴの団長克服の日々が始まる―ー―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる