ふたりのMeg

深町珠

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ともだち

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ふたりは、ガラス扉を開いて
緑地になっているテラスに出た。


木陰になっている、白いテーブルへ。


朝だけど、そろそろ夏休みっぽい暑さを感じる
お日様の光が、さんさん。



「眠れるようになったら、リサは
元気になるかなぁ。」と

めぐは言う。


ナオミは「きっとそうよ。健康だったら
悩んだりしないわ。


たくさん食べて、寝て。

そうすれば、悩みなんてないよ。」と


ナオミは、ファッションモデルのようなルックスとは

違って、おおらかな気持ち。





ちなみに、そうした思考の傾向は
星占いだと水星の位置で決まるのだけれども



めぐが
それを思っている訳ではない(笑)。





めぐは、思う。
それなら、あたしにも、なんとかなるかな?



友達の、力になってあげたい。


めぐは、一生懸命だ。


それも、友達への愛、友愛だ。






めぐは、クロワッサンとミルクティーで

、でも、いっぱい食べて。




そうしていると、テラスのそばを

日焼けした郵便配達の青年たちが、陽気に
「お嬢さん、配達する?」なんて

わらいながら。



ナオミは、にこにこしながら手を振る。



そういう、軽快な感じるは
めぐも悪い気はしない。


どことなく、ルーフィの話し方を思い出す。




ひょんなことから、ルーフィを思い出して

めぐは、ちょっと夢から戻ってきたような気持ちになって。




ナオミは「どうかした?あいつら、軽いからね」と、めぐを気遣う。




めぐは、空想から現実に戻って「なんてもない。ナオミ、知り合い?」と

さっきの彼の事を聞く。



ナオミは、かぶりをふり


「ううん、前、研修で配達したから。郵便局ってみんな、あんななの。

いい奴よ、あいつら。

元気だし。」と

ナオミは、意外な事を言った。



ナオミたち、学校を卒業して
試験を受けて入社した人も

最初は、配達とか、区分け、とかから

体験するのだそう。



それで、現場の苦労を知ってから
管理職へと進んで行くようになっているから

郵便局には、変な大人はいない。


そういう事なんだそうだ。


「へぇ。大学出ててもそうなの?」と

めぐが言う。




ナオミはうなづく。



「だからいいのよ、郵便局は。

高学歴でも、自転車で郵便配達を
2年かな。


郵便を配って、給料を貰ってるって

判るし、

郵便を、みんなが待っていて

「ありがとう」って言われると
嬉しい。


そういう気持ちを覚えれば、辛い事なんかないわ」と

ナオミは言った。



めぐは想像する。

白いヘルメットをかぶって、バイクで
配達するナオミ。

想像すると不釣り合いだけれども(笑)。


でも、郵便を待っている人がいて、「ありがとう」と言われると嬉しい。


その気持ちは、判る気がする。




「あたしも郵便配達しようかなー」と

めぐは言う。




無理よ、とナオミは笑う。



そんなことないって、とめぐは
言い返す(笑)。



ナオミも笑った「うそうそ。誰でもなれるわよ」




めぐは、アルバイトしてみようかなぁ、なんて(笑)。
思ったり。


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