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おばあちゃんflight
しおりを挟む「おばあちゃん
淋しいだろな」と、めぐが言うと
「じゃあ、おばあちゃんにも一緒に
飛んでもらえば」とルーフィは
事もなげにそんな事を言う(笑)。
「おばあちゃんに?
」
って、めぐはその突飛な発想に驚く。でも
魔法使いの血統、それでもし
過去に旅してた、それが時間旅行なら....
めぐは思う。「おばあちゃんって魔法使い?」
それには気づかなかったけど。
でも、それなら
全部
、筋が通る。
めぐがいなくなっても、混乱しなかったこと。
時間旅行者のルーフィとMegを
厭わずにホームステイさせた事。
ぜんぶ。
魔法使いのシンプル・ラブ
その夜はもう遅いから、と
めぐは、ルーフィの部屋から出て(笑)
でも、ルーフィは
そういえば、青年なのに
危険な感じがしなくて。
それで、お父さんみたいに
安心できて、いいのかな?
なんて、めぐは考えながら
屋根裏部屋から、下りて
2階の自分の部屋へ。
なにか、冷たいものを飲みたくなって
階下へ下りた。
ダイニングに、おばあちゃん。
ナイトキャップをかぶって、パジャマ。
薄い桃色に、かばのイラスト、ユーモラスなそれが描かれていて
かわいらしい。
「あ、おばあちゃん。」と
めぐは言う。
おばあちゃんはにっこ「坊や、すやすやね。
でも、淋しいのかしら、やっぱり。わたしのパジャマを掴んで眠っちゃった」
おばあちゃんは、にこにこ。
しっかりしてるけど、やっぱ坊やね。
そんなふうに言われると、めぐは
自分の恋の事が大切で、坊やの事を思いやれなくて
ちょっと、恥ずかしい。
「それでね、ルーフィさんは、おばあちゃんに
一緒に飛んで貰ったら?なんt言うの。」
そう、めぐが言うと
おばあちゃんは「まあ。なんて素敵な思いつきかしら。今でも飛べるかしら。」
と、平然としてるので
めぐはちょっと拍子抜け(笑)。
それで、魔法使いさんとの恋のお話を思い出して
「おじいちゃんは魔法だったの?」と
尋ねると
おばあちゃんは、にこにこ笑って
「そんな事ないわよ」と。
めぐは、穏やかで大きな山みたいな
おじいちゃんを思い出して
「あのおじいちゃんだったら、信頼できるのかしら」と。
おばあちゃんは、少し考えて「それは、男の人ってそうだもの。魔法使いの女の子の
魔法を取った素顔を知りたい、なんて
考えないでしょう。別の顔を持ってるかもしれない、とか。
それは、魔法が無くても同じ。
知らないところで違う顔持ってたら、解るのよ。
愛してれば。
そういう顔になるの。人間って。
ルーフィさんは、そういう人じゃないわよ。」
と、おばあちゃんは
めぐの不安に気づき、そう言った。
「ありがとう、おばあちゃん。」これで
よく眠れる。
めぐはそう思った。
別の顔を持ってたら、そういう顔になる。
それはそうかも。
めぐは、シンプルに恋すればいいのかな。
そんなふうに思った。
You 're Sorry
その、おばあちゃんの言葉で
ゆっくり眠れためぐは。
次の朝、すっきり!。
爽やかな目覚め。
気持ちって不思議だけど、そんなもの。
そんな、クリアーな夏休みの朝。
おばあちゃんは、いつものように
畑のお世話。
めぐは「おはよう、おばあちゃん」
にこにこ。元気なめぐに戻って。
おばあちゃんも、にこにこ。
「おはよ」
坊やは、まだ寝てるらしい(にこにこ)。
ルーフィも元気に。でも、屋根裏から
ふたりの様子を微笑みながら見ていた。
夕べ、それから
めぐ専用の魔法陣を書くのに
間違いがないように、と。
計算に疲れてしまった。
でも、魔法の大先輩、おばあちゃんが
連れて行ってくれるなら
魔法陣は無くても良かったかな、なんて(笑)思ったりもする。
その、おばあちゃんの農作業をしている
雰囲気は、まるで魔法使い、なんて
感じには見えないけれど。
でも、おばあちゃんがもし、ルーフィと
同じ魔法を使うなら
「遠い親戚かもしれないな」と
ルーフィは思う。
年代からすると、ルーフィの
おばあちゃんくらいだけど(笑)。
爽やかな朝は、クリアーな青空に
お日様が元気になるあたりまでで。
その後は、夏休み、という言葉に
相応しいエネルギーのある空模様に
なったり。
その、夏の感じを
めぐは好きだった。
元気いっぱいで。
試験飛行みたいな感じで、ちょっと
坊やを元の世界に戻してあげて。
気楽になるのも、おばあちゃんが一緒。
そんな安心感からだった。
そうなると、早く飛び立ちたくなって(笑)。
わくわくのめぐ、だったりもする。
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