ふたりのMeg

深町珠

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お約束(笑)

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お父さん、お母さんも
なぜか、クリスタさんの存在を
不思議に思わない、めぐの家(笑)。

そういえば、わたしの家と似てるけど

やっぱりちょっと違うのは、そんなとこ。



「じゃ、お部屋はゲストルームを使って頂いて」と、お父さん。


いえいえ、恐縮です、と
クリスタさんは言うけれど
ルーフィみたいに、屋根裏って訳にもいかない(笑)。

レディ・エンジェルだもん。



ゲストルームふたつ。
ひとつは、もともとお父さんが書斎にしようと思ってたらしいけど
本は、図書館で読んじゃうので
要らない、って(笑)。


その、広いほうのお部屋に
クリスタさんに入ってもらった。



「どーしよう、出発」と、わたしはルーフィに聞く。



「そうだね、図書館の事もあるから今夜は止めよっか。明日、クリスタさんと、めぐちゃんと
図書館に行って。


そのあとにしようよ」と、ルーフィ。

「そうそう」って、めぐは楽しそう。


思いがけないVacation、それが
時間旅行なんて、ステキだわ・・・。



「じゃあ、きょうはのんびりしましょ。いつかみたいに、一緒にお風呂でも!」って、めぐは楽しそう。


クリスタさんは、「お風呂?」。


そういえば、天使さんが温泉、なんて
聞いた事ないわ(笑)。


西洋のキャラクター、だからかな。

沐浴の王女、なんて絵は
知っているけど。



「ああ、クリスタさん、スパね。パスタじゃないの」と、おばあちゃんも
楽しそう。


和やかに、みんな笑った。



裏山の温泉に行こうと思ったけど
時間が遅かったから、おうちの温泉、あの、ルーフィがノゾイた小屋(笑)。




「こんどはノゾカナイでね」と、わたし。


「あれは事故だったんだ。」と、ルーフィ。



「天使さんのヌードを見たら、雷に撃たれるわよ」と、わたし。


ははは、怖い怖い、と
ルーフィは楽しそうに手を振って。
ロフトに引っ込んだ。



「さ、いこっか」って。
わたしは、クリスタさんとめぐ、に。

「おばあちゃんも、一緒にいこー」って
めぐは子供みたいに(笑)。



おばあちゃんは「楽しそうね。でも4人じゃ狭いもの」って。

そっか(笑)。



お庭に出ると、お星様がとってもきれい。



飛び石は、確か
おじいちゃんが作ったんだっけ。



「めぐは、おじいちゃん好き?」って

わたしが言うと、めぐは

「うん、天国に行った時、泣いちゃったもん」って。

時間旅行して、おじいちゃんに会いに行きたくなっちゃった、なんて
めぐは、かわいい事を言った。



「天国に、おじいちゃんは居ましたか?」と、めぐは
クリスタさんに聞く。


クリスタさんは「はい・・・たぶん。私がこちらに来てから、あまり天界には行っていませんので、詳しくは存じませんけれど」と。


「そっか。ずっと、生まれてからあたしと一緒だったんだもん、そうよね。」


と、めぐは、にこにこ。




温泉小屋の扉を、よいしょ、と
わたしは開けようとしたら
案外、かるく開いたので、びっくりした。


「雨の季節が終わったのですね」と
クリスタさん。




そう、季節は
そんなふうに、巡っていって。

いつか、年月が過ぎる。

わたしたちの星が、太陽の周りを
ひとまわり。


そんなふうに、わたしたちも
生きていく。


そして・・・・いつか、転生する。





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