ふたりのMeg

深町珠

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プログラマー、めぐ

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早速、スクリプトを作ってみて。
グラフまでは表計算で作って

近似式を、ソフトで作った。

ほんの二月ぶんくらいを
表計算のセルに入力すれば
あとは、グラフを勝手に書いてくれて。

そのグラフから、近似式を出すのも
簡単だった。


12星座の座標は、カレンダーと
似ている。


そこを基点にして、半年なら180度、その半分が90度。

日付順に、これもグラフから
式にして
未知数に数値代入して、
連立方程式にすればいいのだった。


「でも、ちょっと味気ない」

って、アプリケーションに
かわいいイラストを入れたり。
ボタンをグラフィックにしたり。


占いの結果を文章にしたり。



「できたっと」めぐは、楽しそうだ。


生まれた日時と、場所をコンピュータに入れると
ホロスコープが表示される。


図書館のコンピュータだから


「あとは、占いの本みてね」
って書いたりして(笑)

簡単な占いを書いた。





「すごいねー」ルーフィは驚く。


これって、魔法みたいだ。


「学校で習うのね」と、わたしは
ちょっと驚く。


そんな授業あったかしら?(笑)。


簡単に作れちゃうんだ。



「さっそく、図書館のコンピュータに入れてみたいですー」って
めぐは、にこにこ。

いつだったか、ルーフィが言っていたみたいに

科学と魔法って、似てるんだ。
そんなふうに思ったり。





マニック・マンデー


作ったものは、早く使ってみたい。
その、わくわく感は
もの作りをする人には、誰にも
わかる、とても楽しい時間。

ルーフィの魔法?で
簡単に作れてしまった
星占いプログラムを

早く、使ってみたかったけど
きょうは月曜日、学校の後、だから
少し、おあずけ感(笑)。


こういう時の、心の中の
わくわく感って、時間を先走りしてる、ルーフィの言葉なら

4次元が、こころにある。

そんな感じかも。

はやく、学校に行って
帰ってきて、途中で図書館に行って。

その空間、時間を
想像していて。


それまでの時間は、省略されちゃったり。


忘れ物とかしそうで、危ない(笑)かも。



それなので、いつもより確実に
確認をしながら、学校に行く
支度をした、めぐだった。

パジャマの上にスカート、そのまま
出掛けたりしないように(笑)。

かばんの中身も確かめて。


お部屋から、階段を下りて
ダイニングへ。

まだ学生だから、コスメチックとか
気にしなくて良かったので
気楽で良かった。

それは、聞くところによると
結構、めんどくさいらしい(笑)。

毎日するのは、確かにそうかも(笑)。


でもまあ、オシャレでたまにするなら
遊んでみたい、とか
思ったりもした。



「にゃご」


階段のとこで、にゃごが
おはよう、をした。

首を伸ばして、背中反らして。

あくびをひとつ



「おはよ、」

めぐは、にこにこして

にゃごの頭を指先で撫でた。





にゃご


「にゃご、ちょっとおおきくなった?」と、めぐが言うと

「にゃご」

いつも、それだけだけど
にゃごは、めぐと
おばあちゃんのお気に入り。
もちろん、おかあさんも、おとうさんも
にゃごを、可愛がっている。

にゃごの前にも、にゃんこやわんこを
飼っていた。

いつも、どこかで拾ってきたり、
もらってきたり。


可愛がっていると、和めるからかな?


この、にゃごも

迷い込んで来た猫だ、と
めぐは信じているけど

ほんとは、天使さんを追って
悪魔くんが、魔力を捨ててまで
動物界に転生したのだけど
まあ、それはどうでもいい。

今は、楽しく暮らしているのだから。



「にゃごー、ごはんよ」と
おばあちゃんは、いつもみたいに
お魚を焼いて、ごはんに載せて。


「おばあちゃん、にゃんこの缶詰、なかたっけ?」めぐは気にして。

最近は、猫用の缶詰のほうが
猫の健康にいい、って(笑)。


おとうさんの好きな、鯖缶より
よっぽど高い(笑)のを、めぐは
買ってきたり。


おばあちゃんは、にこにこ。

「そうねぇ、にゃごが、食べたがるのよ。ふつうのお魚。変な猫ねぇ」


と、おばあちゃんの言葉からすると
にゃごの味覚は、すこーしだけ
人間に近いみたい(笑)。


悪魔くんは、人間に近づいたのかな?




おいしそうにお魚をたべている
にゃご、を眺めていると

お魚も、いいかな?


なんて、思うめぐは
どっちかと言うと、お魚って
そんなに好みでもなかったりして。


なので、朝はだいたいパンとか、クロワッサンとか。

マカロニとか。

軽いものが好きだった。


この日も、ミルクティーとサラダ、とか

そんな感じで。

おかあさんが「もういいの?」ってくらいに


少しだったりして。


きょうは、やっぱり特別に
軽い感じだったのは


放課後の図書館の事が、気になって。



「いってきまーす!」って、元気に
学校へおでかけ。

きょうも、お空がきれい。



学校の授業も、なんとなくそわそわ(笑)。


「こんな時、時間旅行が出来たらいいなぁ」


なんて、思ったりもする
めぐだった。



そんな訳で、学校が終わるまでの
出来事は、あんまり覚えてない
めぐだったりする(笑)。


そういうもので、何か気になる事があると

こころのイメージが、それで
一杯だったりするので

他の事が、目に入らなかったりする。



ちょっと、危ないから
そういう時は、気掛かりを
早く無くせばよくって。

めぐの場合、学校のコンピュータで
テストしてみれば良かったのだけど。




めぐの希望に沿うように

午後2時。


きょうは、短縮授業だった!(笑)



忘れてたけど、ちょっとでも早く
図書館に行ける、そう思うと

わくわくして。


赤いお屋根のスクールバスが待てなくて

ポプラ並木を駆け降りていっちゃうめぐ、だったけど

途中でバスが追いついて、
乗っけてもらったりした(笑)。



「よくできでるねぇ」


図書館の検索コンピューターに
ソフトウェアを入れたら、司書主任さんや

みんな、司書さんが
喜んでくれた。



「貸出コンピューターも作ってみて」
なんて、主任さんが言うので


それは、さすがに無理、って

笑って、ご辞退した。でも、

主任さんは「司書資格の他に、こういうことができると、就職に有利だね。」と、希望のある事を言ってくれて。

ずっと先だと思ってた、司書の仕事の事、とかを

めぐはイメージして、楽しくなった。


・・・・いつかは、ハイスクールも
卒業するんだな・・・

なんて、思ったりもした。



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