タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
上 下
356 / 361

スッチー、まゆまゆ(^^)

しおりを挟む
その、少し後・・・・・。
金曜日の由布院。

KKRの友里絵は、なんとなく・・・目が覚めた。


「う”~、便所便所」(^^;

浴衣で寝ると、どうも冷える。
寝相がダイナミック(^^)なので
前が開いてしまう。

小柄なんだけど、意外とふくよかで

おっぱい、ぷらんぷらん(^^)。


「なんでこんなもんついてんだろ」とか言いながら

部屋のトイレに。


玄関を入って右側に、トイレとお風呂がついている。

ごくふつうのユニットバスで、そこは高級リゾートふうではなかったりする。


「由香、起きちゃうかな・・・・。」なんて思って。


友里絵は、ソトのトイレに行こうかな、なんて思って。
羽織りを、さっとはおって。


サンダルで。ふかふかの絨毯を、そーっと。

ドアのチェーンを外して、ロックをまわして。


重厚なドアを、そーっと開いて。



閉じた。

かちゃり。



友里絵は「あ、カギ!」(^^;

オートロックなのを忘れていた。


あーあ。




「ま、いっか、便所便所」と・・・・。
回廊を歩いて、エレベータの側に・・・あると思っていたトイレが
4階にはなかった(笑)。


お部屋についてるから、ないらしい。


「う”~・・・。」

緊急自動車(笑)


サイレン鳴らしてーーと言う訳でもないけど。

3階に下りた。


階段を降りて。


回廊を歩いてみると・・・川沿いのところに、あった。



「あー、助かったぁ」と、トイレに駆け込んで。


懐かしいタイル床に、木のゲタである。

カランコロン。音がするのでちょっと恥ずかしいから
静かに静かに。


個室へ。


和式があって。


「なーんとなく、触らないのっていいね」と、そっちへ入って。


ぱたん。


じょーーーーーーー(^^)。




ぽちょん。



ざーーーー。



「はー・・・・間に合ったぁ」と、立ち上がって
浴衣を元に戻して。


友里絵は思う「カギ、どーしよ」(^^;;;;





1階に行って、フロントさんに言おうかなー?
でも、寝てると可哀相だな・・・・・なんて思う。


まだ5時半くらいだよね・・・と。


「とりあえず・・・・降りてってみよ」と。

フロント脇のエレベータの▼ボタンを押して。


金ぴかの壁の、エレベータに乗った。




1階。

だーれもいないと思っていたけれど・・・プラネタリー・ラウンジには
テーブルクロスが敷かれていて。
既に、朝ご飯の準備をしていた。


「早起きだー」と、友里絵、びっくり。


「夕べ、10時に寝たとしても・・・・。5時に働いてるんだ」


バスガイドだけが、タイヘンだ、なんて思ってちゃいけないな・・・・。
なんて思った。



忙しそうに、お皿を運んでいる
昨日のフロントのお兄さん、友里絵に気が付いて。

「いかがなさいました?」と。

友里絵は「あのー・・・カギを」


お兄さんは、仰け反って笑った「アッハッハ・・いや、ごめんなさい。またですか?」


友里絵は股、といいそうになって、恥ずかしくて止めた。

「ごめんなさーい」



お兄さんは「いいよ。まってて」と、口調が砕けて
フロントに戻って、マスターキーを持ってきた。









同じ頃。熊本の荻恵は
きっちり。凛々しく。

既に駅に出ていて。制服に着替えていた。
髪もきっちり纏めて。しゃっきり。

「よし!いつもの恵だ」と、鏡を見て思った。

黒いスーツ。赤いライン。
つばめの意匠のアクセント。

黒いスラックスである。

左胸に

熊本車掌区
   荻

との、パール・ホワイトの名札。


赤い腕章。

    車掌
CONDUCTOR

と、白く刺繍されていて。


「これ付けると、なんか決まるね」


白い手袋をつけて、指差し呼称の振りを
姿見に映してみて。


「決まったなぁ」と、ひとり、にっこりする
かわいい恵であった。












人吉駅・車掌区のまゆまゆちゃんは・・・

出発点呼。



「11仕業、日光、出発します!」と。


区長さんは真面目に「ご苦労様です」と、敬礼。


まゆまゆちゃんも敬礼。

自分のダイヤの先端に、印鑑。


丸い帽子。
金色と赤のライン。


黒いスーツ。
つばめの意匠のワンポイント。


緑の腕章は

乗客案内
STEWARDESS

になっている。



車掌補だから(^^)。



「試験、受けようかな・・・」なんて思ったり。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

【ショートショート】雨のおはなし

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
青春
◆こちらは声劇、朗読用台本になりますが普通に読んで頂ける作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

100000累計pt突破!アルファポリスの収益 確定スコア 見込みスコアについて

ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
皆様が気になる(ちゃぼ茶も)収益や確定スコア、見込みスコアについてわかる範囲、推測や経験談も含めて記してみました。参考になれればと思います。

不器用に着飾って

雨宮 苺香
青春
シーンごと、視点ごとに1話分を構成した読みやすさに特化した短編作品。 すれ違う感情は熱で溶かして、言えない感情も混ぜて、固めれば、ほら。 やっと形になる2人の恋愛。それはまるでチョコレート🤎 バレンタインに合わせて制作する甘い恋愛作品をぜひお楽しみください! この作品は雨宮苺香から読んでくれるあなたへの本命チョコです🥰

私の隣は、心が見えない男の子

舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。 隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。 二人はこの春から、同じクラスの高校生。 一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。 きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。

晩夏光、忘却の日々

佐々森りろ
青春
【青春×ボカロPカップ】エントリー作品  夕空が、夜を連れて来るのが早くなった。  耳を塞ぎたくなるほどにうるさかった蝉の鳴く聲が、今はもう、しない。  夏休み直前、彼氏に別れを告げられた杉崎涼風は交通事故に遭う。  目が覚めると、学校の図書室に閉じ込められていた。  自分が生きているのか死んでいるのかも分からずにいると、クラスメイトの西澤大空が涼風の存在に気がついてくれた。  話をするうちにどうせ死んでいるならと、涼風は今まで誰にも見せてこなかった本音を吐き出す。  大空が涼風の事故のことを知ると、涼風は消えてしまった。  次に病院で目が覚めた涼風は、大空との図書室でのことを全く覚えていなかった……  孤独な涼風と諦めない大空の不思議で優しい、晩夏光に忘れた夏を取り戻す青春ラブストーリー☆*:.。.

坊主頭の絆:学校を変えた一歩【シリーズ】

S.H.L
青春
高校生のあかりとユイは、学校を襲う謎の病に立ち向かうため、伝説に基づく古い儀式に従い、坊主頭になる決断をします。この一見小さな行動は、学校全体に大きな影響を与え、生徒や教職員の間で新しい絆と理解を生み出します。 物語は、あかりとユイが学校の秘密を解き明かし、新しい伝統を築く過程を追いながら、彼女たちの内面の成長と変革の旅を描きます。彼女たちの行動は、生徒たちにインスピレーションを与え、更には教師にも影響を及ぼし、伝統的な教育コミュニティに新たな風を吹き込みます。

処理中です...