タビスルムスメ

深町珠

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かわいい割れ目ちゃん

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友里絵は、スパゲティを絡めずにそのまますくって食べている。

ずーるずる・・・(^^;

由香は「キタネーくいかたするなよ」(^^;
と、隣の椅子で。

愛紗は「でも、それが普通だって、イタリアだと」
マジメ。


由香「へー。イタリアってなんか・・友里絵がいっぱいいるのか」
と、冗談っぽく


ーーー友里絵の顔が一杯。そのへんに(^^;
想像。


菜由「なんか怖いかも」
笑顔。



友里絵「怖いんかい!」と、楊枝を投げた。しゅっ。


菜由、避ける。「ふっふっふ・・・。」

不敵に笑う。

友里絵「忍者服部君かいな」

由香「いやいや、あの感じは・・・。」

友里絵「魔太郎が来る」


菜由「股老?いやー、そんなに古くないぞ、使い込んでるけど」ハハハと笑う。




愛紗「・・・・なんか、菜由さ・・。」

菜由「なに?」


愛紗「友里絵に似てきた」

菜由「・・・・・友里絵ウィルスに感染したかー。」
がーん。


由香「アホは伝染るからなぁ」と、笑う。


友里絵「アホの方がいいよー。楽しくて」


愛紗「ほんとね」と、にこにこ。


菜由「そういうと、なんかさ・・・。」


由香「オマエはアホって言ってるような・・・。」


愛紗「いえいえ、そんなことは・・・あるのか」 ハハハ、と笑う。


菜由も、笑う「おもしろいね」


窓の外は、お月様に照らされた鋸岳が見える。
シルエットで綺麗。


友里絵「綺麗なお月様」と、にっこり。

由香「お月様って顔かいな」

友里絵「顔で見るのかよ」

由香「ケツで見れるかよ」


友里絵「なるほど」

ハハハ、と、みんな笑う。


水曜日の夜。オフシーズンとあって・・・。
暇なKKR南阿蘇。


田楽豆腐を、愛紗。

竹を割って作ったような串の、前が割れてて。
お豆腐を水切りしたものを、挿して。

焼いてある。


友里絵も持ってきて「こーいう食べ方って、あんまり知らなーい」と。

くるみとお味噌、甘いタレが付いている田楽豆腐を食べて。

「んー、おいしー」。にこにこ。



全部食べて・・・。

串が割れてるんで 「あー、割れ目が見えるー。」


由香「・・・あ、いいのか」回りを見回す。

菜由「なんか、ドッキリするなあ」

愛紗「・・・・・。」


友里絵は、竹串の割れ目ちゃんを、なでなで・・・。「ひっひっひ・・・かわいい割れ目ちゃん

。」

と、危ない顔真似。

由香「いーかげんにしろ!」と、張り扇・・・の代わりに。
お鍋用のオタマで。

こーん。


菜由「いい音したなぁ」(^^;


由香「カラだからなぁ」

友里絵は「いてーなーぁ、バカんなっちゃいそう」


由香「それ以上なるか」


友里絵「・・・確かに」


菜由「ナットクする?」


ハハハ、と。楽しく笑う。




ひとしきり食べて。

思い思いの飲み物で。

カフェのひととき。




「あー、食った食った」と、友里絵。
おなか、ぽんぽこりん(^^)。

由香「太るなぁこりゃ」と、お腹をさすって。

愛紗は「エルサイズのハラ、ね」と、自分のお腹をなでなで。
もともとふっくらしているタイプだ。


菜由は「ジュテーム、オスカル!・・・の写真、あった?」


愛紗は「家にあるもん。」と、真由美ちゃんの「見せてくださーい」の
リクエストのお話。



友里絵「ホントに
「エルサイズのハラ」
って題名なの?」


愛紗は「まさか」と、笑った。

菜由は「ベルサイユのばら」と、真面目に。


友里絵「知ってるよ」

由香「マンガはな」

ハハハ、と、楽しそうに笑って。

「さ、メシ食ったし。風呂入って寝よ」と、友里絵。

由香「どー見てもおっさんだよ、そのセリフ」

友里絵「セリフを見るのか?」

由香「これ読んでる人はな」


友里絵「・・・なるほど」


菜由も笑う。「おもしろいね」


由香「あたしらが帰んないと、帰れないじゃん。みんな」と言って。

食器のお盆を持って。

「すみませんねー。こいつ、バカだから」と。


ウエイトレスさん「いえいえ・・・」と。にこにこ。


由香は「ここで働きたいそうですから、こき使ってやってください。
メシに味噌汁掛けてやれば、三日は生きてますから」


友里絵「犬かい!」

由香「猫派だろ」


友里絵「そうだけど」


ウェイトレスさんたちも、ははは、と。笑う。



友里絵「あー、受けちゃった。」


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