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高森線
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立野駅では、高森線ホームが山のほうにあって
ディーゼルカーが待機している。
特急「あそ」は、スイッチバックで
ここからバックして出発するので
前方に見える線路は、高森線だ。
ばたり、と
バスのような折り戸が開いた。
車掌さんが「高森線は先方です」と、手をさしのべて
方向を示す。
「ああ良かった。乗り継ぎがあって」と、菜由。
愛紗は「ほんと。」
由香は「まあ、特急だからあるとは思ったけど」
友里絵は、とっとことっとこ。先に行って「はーやーくーぅ」と、にこにこ。
ホームの先端まで歩いて行くと、スロープになっていて
構内踏み切りがある。と言っても、スイッチバックなので
列車が来る事はないから、安全だ。
そこに改札があり、改札の右に高森線ホームがある。
一応、特急からの乗り継ぎなので
駅員が改札口に居て、特急券を回収している。
愛紗たちは周遊券なので・・・愛紗が4人の周遊券を見せると
駅員が「遠くから、ご苦労様」と、なぜか敬礼。
愛紗も、なんとなく敬礼(^^)。
友里絵も。敬礼。
由香も。菜由も。
「なんか、面白いね。なんだろねこれ」と、友里絵。
由香は「知らない」
友里絵は「あんたが知ってるとは思ってなーい」(^^)。と、高森線ディーゼルカーに向かっ
て駆け出した。
由香は「このー。マテ、これ!」と、追いかけて・・・。
ふるーいディーゼルカーが、がらがらがら・・・・こぽこぽこぽ・・・・。と
停まっている。
・
・
・
熊本駅に到着した回75M「有明」は
ここから75M「有明」になる。
ドアを開ける。
駅のベンチに座っていた旅客が、ぱらぱらと乗り込む。
乗務員室扉を開いて、恵が降りた。
携行品の入っている黒いハードケース、それと
カンテラ、ソフトバッグ。
真由美ちゃんは、後から降りて。
本務車掌が、既に待機。
年配の男性、長閑な雰囲気、笑顔、にこにこ。
四角い顔。日焼けしていて。
敬礼して、ご苦労様。
恵も、同じく、敬礼して、ご苦労様です。
「やあ、真由美ちゃん」と、本務車掌。
時折、乗務で会う人。
列車によっては、車掌が居り
真由美ちゃんたちは、ワゴンだけ。そういう列車もある。
新幹線などがよい例。
真由美ちゃんは、にっこり、ぺこり。「ご苦労様です」
「随行?あ、お休みか」と、本務車掌は、にこにこ。
恵が「新水前寺で偶然会って。連れて来ちゃった」と、にっこり。
本務車掌は「ははは。心配だもんね。可愛い子がひとりだと」
と、笑いながらも車掌室に入り、スイッチ、計器確認。
指差確認。方向幕よし!
ホームに下りて「後部よし!」
じゃ、と
恵は挨拶して、携行品を持って。
「行きましょ」と、真由美ちゃんに。
本務車掌は左手を上げて。
真由美ちゃんも、挨拶して。
「じゃ、行こう?わたし、帰着点呼してくるから
車掌区に一緒に」
真由美ちゃんは「はい」
恵は「あ、でもイヤか、休みの日に仕事場」と、いたずらっぽく笑う。
なんか、高校生みたいにかわいらしい(^^)。
真由美ちゃんは「いえいえ」と。にこにこ。
そんな気持は無かったり。
だいたい、列車そのものが「仕事場」なのだった(^^)。
「お兄ちゃん、きてるかな」と、恵。
「さあ・・・・」と、真由美ちゃん。
・
・
・
その「お兄ちゃん」は・・・。
そろそろ、熊本駅に着く頃だ。
ゆるーい右、大カーブを
減速しながら。
場内、進行!
信号現示確認。
旅客線ではなく、貨物ホームへと進行する。
番線、進行!
番線信号機が、青である事を確認。
先ほどから、MCは0ノッチである。
電力抑速ブレーキが作動中。
旧式の計器板に「電気ブレーキ」と、書かれた白いパネルに
白熱電球の、黄色い明かりが。ぽっ、と点灯。
電力計の下である。
速度、30!
貨物列車なので、なかなか停まらない。
ゆっくり、ゆっくり進行する。
停止位置が見えてきた。
門型の架線吊りから、信号灯が示されている。
先ほど、編成ブレーキを掛けてから、停止前に緩めて。
そうすると、機関車の慣性に引っ張られて
連結器ばねが伸びていく。
編成後ろまで伸び切ったあたりで、電磁直通ブレーキを掛ける。
連結器間隙が、伸びた状態で固定される。
客車列車、特に夜行は
この技術がないと、発進時に揺れが大きく
寝ている乗客が床に落ちたりする。
貨物なら、荷崩れ、荷物の損傷などの原因になるのだ。
静かに停止したところで・・・・。機関車単弁、と言われる
機関車ブレーキを掛ける。
すでに、停止しているので最大位置。
停止位置、よし!
上手く停まった。
そんな、小さな事でも技術を要する機関士の仕事は
誇りを持って望めると、彼は思う。
室内灯をつけ、最終確認。
空気圧、よし!
電力、よし!
電圧、よし!
ディーゼルカーが待機している。
特急「あそ」は、スイッチバックで
ここからバックして出発するので
前方に見える線路は、高森線だ。
ばたり、と
バスのような折り戸が開いた。
車掌さんが「高森線は先方です」と、手をさしのべて
方向を示す。
「ああ良かった。乗り継ぎがあって」と、菜由。
愛紗は「ほんと。」
由香は「まあ、特急だからあるとは思ったけど」
友里絵は、とっとことっとこ。先に行って「はーやーくーぅ」と、にこにこ。
ホームの先端まで歩いて行くと、スロープになっていて
構内踏み切りがある。と言っても、スイッチバックなので
列車が来る事はないから、安全だ。
そこに改札があり、改札の右に高森線ホームがある。
一応、特急からの乗り継ぎなので
駅員が改札口に居て、特急券を回収している。
愛紗たちは周遊券なので・・・愛紗が4人の周遊券を見せると
駅員が「遠くから、ご苦労様」と、なぜか敬礼。
愛紗も、なんとなく敬礼(^^)。
友里絵も。敬礼。
由香も。菜由も。
「なんか、面白いね。なんだろねこれ」と、友里絵。
由香は「知らない」
友里絵は「あんたが知ってるとは思ってなーい」(^^)。と、高森線ディーゼルカーに向かっ
て駆け出した。
由香は「このー。マテ、これ!」と、追いかけて・・・。
ふるーいディーゼルカーが、がらがらがら・・・・こぽこぽこぽ・・・・。と
停まっている。
・
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・
熊本駅に到着した回75M「有明」は
ここから75M「有明」になる。
ドアを開ける。
駅のベンチに座っていた旅客が、ぱらぱらと乗り込む。
乗務員室扉を開いて、恵が降りた。
携行品の入っている黒いハードケース、それと
カンテラ、ソフトバッグ。
真由美ちゃんは、後から降りて。
本務車掌が、既に待機。
年配の男性、長閑な雰囲気、笑顔、にこにこ。
四角い顔。日焼けしていて。
敬礼して、ご苦労様。
恵も、同じく、敬礼して、ご苦労様です。
「やあ、真由美ちゃん」と、本務車掌。
時折、乗務で会う人。
列車によっては、車掌が居り
真由美ちゃんたちは、ワゴンだけ。そういう列車もある。
新幹線などがよい例。
真由美ちゃんは、にっこり、ぺこり。「ご苦労様です」
「随行?あ、お休みか」と、本務車掌は、にこにこ。
恵が「新水前寺で偶然会って。連れて来ちゃった」と、にっこり。
本務車掌は「ははは。心配だもんね。可愛い子がひとりだと」
と、笑いながらも車掌室に入り、スイッチ、計器確認。
指差確認。方向幕よし!
ホームに下りて「後部よし!」
じゃ、と
恵は挨拶して、携行品を持って。
「行きましょ」と、真由美ちゃんに。
本務車掌は左手を上げて。
真由美ちゃんも、挨拶して。
「じゃ、行こう?わたし、帰着点呼してくるから
車掌区に一緒に」
真由美ちゃんは「はい」
恵は「あ、でもイヤか、休みの日に仕事場」と、いたずらっぽく笑う。
なんか、高校生みたいにかわいらしい(^^)。
真由美ちゃんは「いえいえ」と。にこにこ。
そんな気持は無かったり。
だいたい、列車そのものが「仕事場」なのだった(^^)。
「お兄ちゃん、きてるかな」と、恵。
「さあ・・・・」と、真由美ちゃん。
・
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・
その「お兄ちゃん」は・・・。
そろそろ、熊本駅に着く頃だ。
ゆるーい右、大カーブを
減速しながら。
場内、進行!
信号現示確認。
旅客線ではなく、貨物ホームへと進行する。
番線、進行!
番線信号機が、青である事を確認。
先ほどから、MCは0ノッチである。
電力抑速ブレーキが作動中。
旧式の計器板に「電気ブレーキ」と、書かれた白いパネルに
白熱電球の、黄色い明かりが。ぽっ、と点灯。
電力計の下である。
速度、30!
貨物列車なので、なかなか停まらない。
ゆっくり、ゆっくり進行する。
停止位置が見えてきた。
門型の架線吊りから、信号灯が示されている。
先ほど、編成ブレーキを掛けてから、停止前に緩めて。
そうすると、機関車の慣性に引っ張られて
連結器ばねが伸びていく。
編成後ろまで伸び切ったあたりで、電磁直通ブレーキを掛ける。
連結器間隙が、伸びた状態で固定される。
客車列車、特に夜行は
この技術がないと、発進時に揺れが大きく
寝ている乗客が床に落ちたりする。
貨物なら、荷崩れ、荷物の損傷などの原因になるのだ。
静かに停止したところで・・・・。機関車単弁、と言われる
機関車ブレーキを掛ける。
すでに、停止しているので最大位置。
停止位置、よし!
上手く停まった。
そんな、小さな事でも技術を要する機関士の仕事は
誇りを持って望めると、彼は思う。
室内灯をつけ、最終確認。
空気圧、よし!
電力、よし!
電圧、よし!
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