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人生、イカに生きるべきか
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「火曜日だから、人があんまりいないね」と、愛紗。
「なんか、悪いみたい」と、菜由。
「その、背徳感がいいのだ」と、友里絵。
由香は「そういう漢字は知ってるのか」
「ああ、そのスリルがわたしを燃えさせる・・・の。ああ、ああ」と、友里絵。
「なんか怪しくなってきたな」と、由香。
「他人の振り、他人の振り」と、菜由。
由香「もともと他人だが」(笑)。
愛紗は「でも、平日にこんなことしてていいのか、って
最初、バスの仕事した時に思ったな」
菜由「ガイドの時でも?」
愛紗「そう。学生だったから、平日の昼間って学校にいるでしょう。
だから、なんとなくズル休みしてるような気持で」
菜由「真面目だなぁ」
愛紗「バス・ドライバーの研修の時も、そうで。路線に行っても
お客さんはあんまり乗らないから。ドライブしているみたいで。
これで給料貰っていいのかな、なんて。」
友里絵「あたしらは、そんな風に思わなかったけどなー。」
由香「らを付けるな、勝手に」(^^)。
友里絵「アンタもそー言ってたじゃん。楽でいいって。」
菜由「まあ、路線バスって公共だしね。空だからって走らない訳にもいかないし。
観光は別だけど。」
ーーーーー
実際、地方のローカル路線は、ほとんど補助金で賄われている。
半分公共サービスのようなもので。
年々、乗る人が減って来ているので
タクシー券、乗り合いタクシー、などで代替する地方も増えてきた。
また、その方が高齢化した地方では便利な事も多い。
ーーーーー
4人は、ごはんを食べて・・・・305号室へ。
「指宿ともお別れかー。」と、友里絵は
窓から見える錦江湾を見て。感慨深そう。
「また来ればいいよ」と、由香。
「いつか来れるかな?」と、友里絵。なんか淋しそう。
「来れるよ」と、由香。「引っ越せばさ、いつでも」
「そっか」と、友里絵。「でも、住んでると来たくないかも」
菜由「それ、あるねー。大岡山から箱根って直ぐだけど、あんまり泊まりに行こうって
思わないもの」
愛紗「そうだね。宮崎に住んでて、青島とか、鬼の洗濯板とか
『いい所ですね』とか言われても、正直
「そうかなぁ」って思うけど」
菜由「まあ、見慣れちゃうとそうだよね。富士山もそうだし」
友里絵「そう。毎日見てるとね。」
由香「指宿で何したか、って言うとさ・・・・。観光」
友里絵「何もしてないね。あはは。でも、とても旅してる気がするね。なんでか
わかんないけど」
菜由「じゃ、9時に指宿駅だから・・そろそろ支度だね。忘れ物しないように
しないと」
愛紗も、それはほんとうに気をつけないと、と、思う。
なんと言っても、切符を忘れると言う・・・・初めて、ではないかと
思うようなミス。
それを、本当に気にしている。
もう、どうでもいい事。普通の人にとってはそうなんだけど。
そういう性格。
何度も何度も、バッグの中を確認している。
友里絵が「なにしてるの?」
愛紗は「切符の確認。忘れないように」
友里絵「なんとかなったから。大丈夫だよ。
それに、出る時に部屋を全部見ていけば。」
荷物を置いて、出かける。
そんな時は、割とある。
けれども、全部持っていくときは、あまりない。
一番怖いのは、宅配便で家に荷物を送る、なんて時。
その中に切符とか、帰りに使うものを入れたら、アウト(笑)だ。
帰りの寝台指定券、なんかだと・・・乗れない(^^;
クレジットカード、なんかだと
紛失か、解らないので
停止手続きを取ったりすると・・・別のカードを持っていないと
以降の旅は全部、現金決済になったりする。
「局長さんたち、どうしてるかな」と、友里絵。
「もう、お仕事じゃない?」由香。
「いいなぁ、仕事半分なんて」と、菜由。
愛紗「いろいろ気遣いもあるでしょうね」
菜由「ああ、そうかも・・・お役人だもんね。」
バス・ドライバーみたいに、乗務中はひとり。なんて言う気楽さはないけど。
「海、きれいだー」と、友里絵。
「泳いでいけば」と、由香。
「いけるかな?」と、友里絵。
「人吉は山だぞ」と、由香。
「いってやろーじゃん」と、友里絵。
「いけ、いけ」と、由香。
「イケイケ?ふっるー。イケイケギャル」と、友里絵。笑う。わはは、と。
「オマエがそーだったじゃん」と、由香。
「ちがうよー。あたしは」と、友里絵。
「イクイクか、ひとりで、あーさびし」と、由香。
「でもいいもーん。ずーっと守るから、あなたのたーめに♪」と、友里絵。
由香は、笑って「いらない、って、捨てられたら悲劇だな。
塩漬け=>干物、直行便!」
友里絵「スルメじゃないんだから」
由香「スルメ女か。表に干してってやろう。イカ臭いぞ、生イカ娘」
菜由も、笑うに笑えない(^^;
愛紗も「さ、いきましょか」
友里絵「そだね」
「なんか、悪いみたい」と、菜由。
「その、背徳感がいいのだ」と、友里絵。
由香は「そういう漢字は知ってるのか」
「ああ、そのスリルがわたしを燃えさせる・・・の。ああ、ああ」と、友里絵。
「なんか怪しくなってきたな」と、由香。
「他人の振り、他人の振り」と、菜由。
由香「もともと他人だが」(笑)。
愛紗は「でも、平日にこんなことしてていいのか、って
最初、バスの仕事した時に思ったな」
菜由「ガイドの時でも?」
愛紗「そう。学生だったから、平日の昼間って学校にいるでしょう。
だから、なんとなくズル休みしてるような気持で」
菜由「真面目だなぁ」
愛紗「バス・ドライバーの研修の時も、そうで。路線に行っても
お客さんはあんまり乗らないから。ドライブしているみたいで。
これで給料貰っていいのかな、なんて。」
友里絵「あたしらは、そんな風に思わなかったけどなー。」
由香「らを付けるな、勝手に」(^^)。
友里絵「アンタもそー言ってたじゃん。楽でいいって。」
菜由「まあ、路線バスって公共だしね。空だからって走らない訳にもいかないし。
観光は別だけど。」
ーーーーー
実際、地方のローカル路線は、ほとんど補助金で賄われている。
半分公共サービスのようなもので。
年々、乗る人が減って来ているので
タクシー券、乗り合いタクシー、などで代替する地方も増えてきた。
また、その方が高齢化した地方では便利な事も多い。
ーーーーー
4人は、ごはんを食べて・・・・305号室へ。
「指宿ともお別れかー。」と、友里絵は
窓から見える錦江湾を見て。感慨深そう。
「また来ればいいよ」と、由香。
「いつか来れるかな?」と、友里絵。なんか淋しそう。
「来れるよ」と、由香。「引っ越せばさ、いつでも」
「そっか」と、友里絵。「でも、住んでると来たくないかも」
菜由「それ、あるねー。大岡山から箱根って直ぐだけど、あんまり泊まりに行こうって
思わないもの」
愛紗「そうだね。宮崎に住んでて、青島とか、鬼の洗濯板とか
『いい所ですね』とか言われても、正直
「そうかなぁ」って思うけど」
菜由「まあ、見慣れちゃうとそうだよね。富士山もそうだし」
友里絵「そう。毎日見てるとね。」
由香「指宿で何したか、って言うとさ・・・・。観光」
友里絵「何もしてないね。あはは。でも、とても旅してる気がするね。なんでか
わかんないけど」
菜由「じゃ、9時に指宿駅だから・・そろそろ支度だね。忘れ物しないように
しないと」
愛紗も、それはほんとうに気をつけないと、と、思う。
なんと言っても、切符を忘れると言う・・・・初めて、ではないかと
思うようなミス。
それを、本当に気にしている。
もう、どうでもいい事。普通の人にとってはそうなんだけど。
そういう性格。
何度も何度も、バッグの中を確認している。
友里絵が「なにしてるの?」
愛紗は「切符の確認。忘れないように」
友里絵「なんとかなったから。大丈夫だよ。
それに、出る時に部屋を全部見ていけば。」
荷物を置いて、出かける。
そんな時は、割とある。
けれども、全部持っていくときは、あまりない。
一番怖いのは、宅配便で家に荷物を送る、なんて時。
その中に切符とか、帰りに使うものを入れたら、アウト(笑)だ。
帰りの寝台指定券、なんかだと・・・乗れない(^^;
クレジットカード、なんかだと
紛失か、解らないので
停止手続きを取ったりすると・・・別のカードを持っていないと
以降の旅は全部、現金決済になったりする。
「局長さんたち、どうしてるかな」と、友里絵。
「もう、お仕事じゃない?」由香。
「いいなぁ、仕事半分なんて」と、菜由。
愛紗「いろいろ気遣いもあるでしょうね」
菜由「ああ、そうかも・・・お役人だもんね。」
バス・ドライバーみたいに、乗務中はひとり。なんて言う気楽さはないけど。
「海、きれいだー」と、友里絵。
「泳いでいけば」と、由香。
「いけるかな?」と、友里絵。
「人吉は山だぞ」と、由香。
「いってやろーじゃん」と、友里絵。
「いけ、いけ」と、由香。
「イケイケ?ふっるー。イケイケギャル」と、友里絵。笑う。わはは、と。
「オマエがそーだったじゃん」と、由香。
「ちがうよー。あたしは」と、友里絵。
「イクイクか、ひとりで、あーさびし」と、由香。
「でもいいもーん。ずーっと守るから、あなたのたーめに♪」と、友里絵。
由香は、笑って「いらない、って、捨てられたら悲劇だな。
塩漬け=>干物、直行便!」
友里絵「スルメじゃないんだから」
由香「スルメ女か。表に干してってやろう。イカ臭いぞ、生イカ娘」
菜由も、笑うに笑えない(^^;
愛紗も「さ、いきましょか」
友里絵「そだね」
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