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とびうお
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ゆうごはんは、昨日とちょっとメニューが変わって・・・・。
各々のテーブルにも、お膳。
とびうおのお刺身。
炊き込みご飯。半煮えで・・・お釜が、火に掛かっている。
「いらっしゃいませ」と、ボーイさん。「火が消えて、炊き上がってからお召し上がり下さい」
友里絵はびっくり「こんなの初めて見た。」
由香「あたしも・・・蓋は取んないほうがいいね。」
友里絵「どして?」
菜由「蒸気で蒸れるから。」
由香「蒸れ蒸れまん・・・なんていうなよ」
友里絵「読まれてるなー。同じネタは使わないって。」
由香「ネタかい」
バイキングもある。
そのあたりは昨日と同じ。
チーズオムレット、プレーンオムレット。
だし巻き卵。スクランブルド・エッグ。
友里絵の好きな、チーズスパゲティもある。
「あ、あったー。今日も食べよっと。」と、友里絵はにこにこ。
愛紗は「管理局長さん方、お見えでないのね」
菜由「それはそうだよ。月曜だもん。仕事さ」
友里絵「そっかー残念」
由香「なにが?」
「ステージできないもん」と、友里絵。
由香「コントの?ははは。やりたきゃやれば?ホール開いてるし」
友里絵「そこまではねえ」
由香「ま、いいじゃん。いつかそのうち、宴会芸で。」
友里絵「どこの?」
由香「こっちに越してきたら、国鉄においでーって。」
友里絵「マジ?」
由香「じょーくじょーく。」
菜由「でも面白いかもね。それなら愛紗も一緒に働けるじゃない。」
愛紗「でも菜由がひとりぼっちになっちゃうし。」
菜由「あたしは石川が居るし。だいたい女ってそうだよ。家庭に入っちゃうと。」
由香「じょーくだってば」
菜由「そういえばさ、庄内の伯母さん、どうなったんだろ国鉄の就職」
友里絵「そうだ!それを頼んでみたら?」
愛紗「悪いよ、そんなの。志願者は一杯居るのに。私だけコネなんて。」
菜由「それを気にしてたのか・・・。」
愛紗が、あんまり国鉄への就職に乗り気でない訳。
由香「でもさ、大岡山だって・・・このままドライバーになるなら
保証人が居るでしょ。今は見習いだけどさ。正運転士になる時。」
バスは、滅多にない有責事故で、損害賠償を請求された場合に
「一応」保証人を2名立てる。
あくまで「一応」だが・・・・。死亡事故なら自賠責保険が出るけれど
それ以上の金額を要求された場合、とか。
被害者が高額所得者の場合等、遺族への保証が必要だったりする。
それで、大事故を起こしたドライバーは、自害したりする。
その保険金で賄おうと、そういう考えで・・・・。
過失を装って、自家用車で海へ飛び込んだりするのだが。
それを、岩市が示唆していた、らしい。
それで警察が動いた、訳だ。
愛紗「そうだよね。有馬さんがなってくれるって言ってたけど。あとひとり。」
「有馬さん、いい人過ぎるね」と、友里絵。
「そう、だから。大岡山を辞めるのはちょっと・・・」と、愛紗。
菜由「でも、しょうがないよ。有馬さんがその方がいいって言ったんだから。」
友里絵「簡単よ。事故らなければいいんだもん」
由香「まあ、そうだけど。」
「タマちゃん、言ってたよ。
『動いてなければ事故は起きないから、動く先を見ればいい。』
って。」
愛紗「それ、斉藤さんも言ってた。だけど、それを一日できると思う?」
菜由「まあ、無理してやらなくてもいいんじゃない?」
友里絵「あ、ご飯できたみたい。食べよー。お刺身もおいしそうだよー。」
菜由「そだね、食べよっか。」
とびうおのお刺身なんて、ひさしぶり。
由香「えー。食べたことあるの?」
菜由「うん。こっちじゃスーパーにあるもの。きびなごもそうだけど。」
友里絵「そーなんだ。やっぱ、旅っていいなー。」
由香「ご飯もおいしー。おこげができてるー。」
愛紗「ほんと、おいしいわ」
愛紗は、都井岬のホテルでこれを食べた事がある。
その時は、幼かったからよく判らなかったけど
炊きたては、ほんとに美味しい。
お友達と一緒だと、もっと美味しいな、とも思う。
「じゃさ、菜由も一緒に転勤すれば?」と、友里絵。
菜由「それもいいかも・・・それかさ。」
由香「それか?」
菜由「愛紗がさ、路線諦めて高速か、特急バス、観光に乗務すればいい。」
友里絵「なーるほど。それなら安全だね。美和さんだって乗ってるし。」
愛紗「でもあれって・・・経験が無いと出来ないでしょ?」
由香「それはそうだけど・・・・大型経験があればいいんじゃない?
愛紗って普通免許しか持ってなかったから。」
愛紗「どこで大型経験をすればいいのかなぁ」
友里絵「問題はそこね。まあ、のんびり考えて。食べよ食べよ。あたし、オムレツとってこよ
ーっと。」
友里絵はお皿を持って、ぱたぱた。
菜由「でもさ・・・なんでバスの運転するかって、わかんなくなってたんでしょ?」
愛紗「うん・・・今日、偶然乗ってみてね。なんとなくだけど。
大きな機械を動かすのが面白いのかな、って。
そんな風に思ったの。男の子みたいでしょ?わたし」
菜由「男の子になりたかったのかもね」
愛紗「そうかも」と、笑った。
確かに、可愛い女の子、を演じ続けるのが嫌になっているのかもしれないな。
なんて思う。
でも、友里絵ちゃんは演じてないけど、かわいい。
ああいう女の子になれたら、いいな。
そんなふうにも、思った。
各々のテーブルにも、お膳。
とびうおのお刺身。
炊き込みご飯。半煮えで・・・お釜が、火に掛かっている。
「いらっしゃいませ」と、ボーイさん。「火が消えて、炊き上がってからお召し上がり下さい」
友里絵はびっくり「こんなの初めて見た。」
由香「あたしも・・・蓋は取んないほうがいいね。」
友里絵「どして?」
菜由「蒸気で蒸れるから。」
由香「蒸れ蒸れまん・・・なんていうなよ」
友里絵「読まれてるなー。同じネタは使わないって。」
由香「ネタかい」
バイキングもある。
そのあたりは昨日と同じ。
チーズオムレット、プレーンオムレット。
だし巻き卵。スクランブルド・エッグ。
友里絵の好きな、チーズスパゲティもある。
「あ、あったー。今日も食べよっと。」と、友里絵はにこにこ。
愛紗は「管理局長さん方、お見えでないのね」
菜由「それはそうだよ。月曜だもん。仕事さ」
友里絵「そっかー残念」
由香「なにが?」
「ステージできないもん」と、友里絵。
由香「コントの?ははは。やりたきゃやれば?ホール開いてるし」
友里絵「そこまではねえ」
由香「ま、いいじゃん。いつかそのうち、宴会芸で。」
友里絵「どこの?」
由香「こっちに越してきたら、国鉄においでーって。」
友里絵「マジ?」
由香「じょーくじょーく。」
菜由「でも面白いかもね。それなら愛紗も一緒に働けるじゃない。」
愛紗「でも菜由がひとりぼっちになっちゃうし。」
菜由「あたしは石川が居るし。だいたい女ってそうだよ。家庭に入っちゃうと。」
由香「じょーくだってば」
菜由「そういえばさ、庄内の伯母さん、どうなったんだろ国鉄の就職」
友里絵「そうだ!それを頼んでみたら?」
愛紗「悪いよ、そんなの。志願者は一杯居るのに。私だけコネなんて。」
菜由「それを気にしてたのか・・・。」
愛紗が、あんまり国鉄への就職に乗り気でない訳。
由香「でもさ、大岡山だって・・・このままドライバーになるなら
保証人が居るでしょ。今は見習いだけどさ。正運転士になる時。」
バスは、滅多にない有責事故で、損害賠償を請求された場合に
「一応」保証人を2名立てる。
あくまで「一応」だが・・・・。死亡事故なら自賠責保険が出るけれど
それ以上の金額を要求された場合、とか。
被害者が高額所得者の場合等、遺族への保証が必要だったりする。
それで、大事故を起こしたドライバーは、自害したりする。
その保険金で賄おうと、そういう考えで・・・・。
過失を装って、自家用車で海へ飛び込んだりするのだが。
それを、岩市が示唆していた、らしい。
それで警察が動いた、訳だ。
愛紗「そうだよね。有馬さんがなってくれるって言ってたけど。あとひとり。」
「有馬さん、いい人過ぎるね」と、友里絵。
「そう、だから。大岡山を辞めるのはちょっと・・・」と、愛紗。
菜由「でも、しょうがないよ。有馬さんがその方がいいって言ったんだから。」
友里絵「簡単よ。事故らなければいいんだもん」
由香「まあ、そうだけど。」
「タマちゃん、言ってたよ。
『動いてなければ事故は起きないから、動く先を見ればいい。』
って。」
愛紗「それ、斉藤さんも言ってた。だけど、それを一日できると思う?」
菜由「まあ、無理してやらなくてもいいんじゃない?」
友里絵「あ、ご飯できたみたい。食べよー。お刺身もおいしそうだよー。」
菜由「そだね、食べよっか。」
とびうおのお刺身なんて、ひさしぶり。
由香「えー。食べたことあるの?」
菜由「うん。こっちじゃスーパーにあるもの。きびなごもそうだけど。」
友里絵「そーなんだ。やっぱ、旅っていいなー。」
由香「ご飯もおいしー。おこげができてるー。」
愛紗「ほんと、おいしいわ」
愛紗は、都井岬のホテルでこれを食べた事がある。
その時は、幼かったからよく判らなかったけど
炊きたては、ほんとに美味しい。
お友達と一緒だと、もっと美味しいな、とも思う。
「じゃさ、菜由も一緒に転勤すれば?」と、友里絵。
菜由「それもいいかも・・・それかさ。」
由香「それか?」
菜由「愛紗がさ、路線諦めて高速か、特急バス、観光に乗務すればいい。」
友里絵「なーるほど。それなら安全だね。美和さんだって乗ってるし。」
愛紗「でもあれって・・・経験が無いと出来ないでしょ?」
由香「それはそうだけど・・・・大型経験があればいいんじゃない?
愛紗って普通免許しか持ってなかったから。」
愛紗「どこで大型経験をすればいいのかなぁ」
友里絵「問題はそこね。まあ、のんびり考えて。食べよ食べよ。あたし、オムレツとってこよ
ーっと。」
友里絵はお皿を持って、ぱたぱた。
菜由「でもさ・・・なんでバスの運転するかって、わかんなくなってたんでしょ?」
愛紗「うん・・・今日、偶然乗ってみてね。なんとなくだけど。
大きな機械を動かすのが面白いのかな、って。
そんな風に思ったの。男の子みたいでしょ?わたし」
菜由「男の子になりたかったのかもね」
愛紗「そうかも」と、笑った。
確かに、可愛い女の子、を演じ続けるのが嫌になっているのかもしれないな。
なんて思う。
でも、友里絵ちゃんは演じてないけど、かわいい。
ああいう女の子になれたら、いいな。
そんなふうにも、思った。
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