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KKR指宿
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KKR指宿の、友里絵たちは・・・・。
「KokutetsuKyosaiResortか」と、由香が
テーブルにあったパンフレットを読んで。
「お、さーすが高卒。」と、友里絵がふざける。
由香は「まあ、専門卒ったってなぁ。専門バカっていうし」と。
友里絵は「バカとはなんだ」と、手元にあった紙切れを丸めて、投げた。
「やーったなぁ、このぉ」と、由香も、投げ返す。
菜由は「授業中によくやったね、こういうの」
愛紗も「ああ、男の子が」
由香は「男かい、あたしら」
友里絵は「男役」
由香「宝塚かいな」と、冗談。
友里絵は「そっちというか・・・あっち。」と、意味深。
由香は「ああ、あっちって。アレか。」
菜由は「女子高に多いよね。愛紗は女子高だったけど、あった?」
愛紗は「さあ・・・あんまり気にしてなかったけど・・・でも、バレンタインに
女の子同士でチョコあげてたりしてね、そういえば。」
のーんびりした田舎だったから、ちょっと友里絵たちとは
時代が違うかんじ。
菜由は「愛紗はあげなかったの?」
愛紗は「うん。貰ったこともなかった。あんまり友達って多くなかったし。」
友里絵は「なんか、タマちゃんと似てるもんね、愛紗って。品があるっていうか。」
由香は「それは思うね、なんとなく。」
愛紗は、友里絵が深町のようだと思っていたから「そうかなぁ。わたしは友里絵ちゃんが
似てると思ってたけど。」
友里絵が「あたし?」と、自分を指差して「どこが?」
菜由は「うーん、自由なとこは、確かに。」
「自由って言えばそうかもね。友里絵のはムチャクチャなだけだけど」と、由香は笑った。
友里絵は「無茶くちゃかいな」
由香は「そうだよ。だって、専門学校出たのに。犬の美容院辞めて
バス会社に来ちゃって。」
友里絵は「それは、あたしもちょっと気にしてるトコ。」
由香は「ちょっとかい。」
友里絵は「だって、あの店ってタマちゃんが探してくれたんだもん」
菜由は「へー。そんな事あったんだ。」
友里絵は「そう。一緒にバイトしてたコンビニが潰れちゃったんで。
みんな、行くとこなくなって。あたしはね、タマちゃんが店長、って言うか
経営者になってくれれば。
ずっとコンビニでもいいと思ってたんだけど。」
由香は「それで、コンビニの本部にそう言ったんだよね。でも、その時
タマちゃんに仕事の話が来て。」
菜由は「悲しいお別れになったんだ。」
友里絵は「うん、でも・・・・ちゃんと話してくれたんだ。
もともと繁盛していない店だから、経営をしてもいずれ潰れる。
あとに借金だけが残るから、止めたほうがいいって。
それはそうなんだけど・・・ね。」
「友里絵はそれでも良かったんだよね」と、由香。
菜由は「そっか、一緒にお店持ちたかったんだ。」
愛紗も「深いね、その気持。」
それで、泣いたんだ。瞼が腫れるまで。
なんとなく、気持がわかるような気がした。
友里絵は「それで、就職先を探してくれたけど。なんか淋しかったな。
あたしはさ、苦労したって一緒にいたかったんだ。」
由香も「そうだよね、そういうもんだよね・・・・でもさーあ。年が25も離れてるとさ。」
と、明るく。
友里絵は「なに?」
由香は「アレがダメになっちゃうんじゃない?先に。」
友里絵は「ははは、それはそうかもね。でも、若い奥さんだと
ずっと大丈夫みたいよ」
菜由は「それも良く聞くね」と、笑った。
由香は「飽きるかもしんないけどねー。」
菜由は「まあ、あの人ってあんまり、そっちの人じゃなさそうだけど」
友里絵は「そうだね。そう思う。あたしが抱きついても何もしなかったし」
「そういう人の方が安心だよ」と、菜由。
愛紗は「石川さんもそういう感じだね。自分に厳しい感じ、と言うか。」
菜由は「まあね」と、ちょっとテレ笑い。「さ、ぼちぼち寝ようか」
「洋間にする?和室?」この305号は、豪華にもベッドルームひとつ。和室ひとつ。
リビングひとつ。お風呂つき。台所があったら2DKである。
「国鉄っていいなあ、東山とはえらい違い」と、菜由。
「そりゃ、国営だもん。ここって、公務員も来る訳でしょ?
政府高官とか」と、由香。
「政府高官は来ないかもしれないけど、省庁のひとくらいは来るかもね」と、菜由。
「なーるほど。」と、友里絵。「愛紗さあ、やっぱ国鉄にしなよ。そうすればアタシたちも
また旅行できるもん。」
由香は「休めればね。」
友里絵は「そっかー。あたしらも国鉄にするか!」
由香は「入れてくれればね」
そうだよねー。と、友里絵も笑った。
向こうが選んでくれるかどうか?の問題である(笑)。
「じゃ、あたしらはベッドにしようかな」と、由香。
「屁するなよ」と、友里絵。
「するか!」と、由香。
菜由は「まあ、屁くらい」と。
愛紗は「それ、石川さんふう」
菜由は「なはは。あの人はでも、わたしの前ではしないけど。
仕事中はあるらしい。けど、つなぎだとガスがこもるから
中毒になるって」
友里絵は笑って「面白いね」
由香も「運転手さんも困るって言ってたな。後ろが座席だから。
横の窓開けると、ガスは出て行くんだって、吸われるから。
でも音がね」
「あーなるほどね。ガイドも困るもんね、あそこ。となりがドライバーだし。
音は聞こえなくても、ガスはねー。」と、友里絵。
「臭い仲になれるね」と、菜由。
ははは、と、みんな笑い「それで、ドライバーとガイドって仲いいのかな。」
由香が「だれだったかな、路線やってて。途中でお腹壊すと困るって。
駅に停まった時に「すみません!」って、お客さんに謝って
駅のトイレに駆け込んだんだって。」
由香「へー。」
友里絵「屁かいな」
「KokutetsuKyosaiResortか」と、由香が
テーブルにあったパンフレットを読んで。
「お、さーすが高卒。」と、友里絵がふざける。
由香は「まあ、専門卒ったってなぁ。専門バカっていうし」と。
友里絵は「バカとはなんだ」と、手元にあった紙切れを丸めて、投げた。
「やーったなぁ、このぉ」と、由香も、投げ返す。
菜由は「授業中によくやったね、こういうの」
愛紗も「ああ、男の子が」
由香は「男かい、あたしら」
友里絵は「男役」
由香「宝塚かいな」と、冗談。
友里絵は「そっちというか・・・あっち。」と、意味深。
由香は「ああ、あっちって。アレか。」
菜由は「女子高に多いよね。愛紗は女子高だったけど、あった?」
愛紗は「さあ・・・あんまり気にしてなかったけど・・・でも、バレンタインに
女の子同士でチョコあげてたりしてね、そういえば。」
のーんびりした田舎だったから、ちょっと友里絵たちとは
時代が違うかんじ。
菜由は「愛紗はあげなかったの?」
愛紗は「うん。貰ったこともなかった。あんまり友達って多くなかったし。」
友里絵は「なんか、タマちゃんと似てるもんね、愛紗って。品があるっていうか。」
由香は「それは思うね、なんとなく。」
愛紗は、友里絵が深町のようだと思っていたから「そうかなぁ。わたしは友里絵ちゃんが
似てると思ってたけど。」
友里絵が「あたし?」と、自分を指差して「どこが?」
菜由は「うーん、自由なとこは、確かに。」
「自由って言えばそうかもね。友里絵のはムチャクチャなだけだけど」と、由香は笑った。
友里絵は「無茶くちゃかいな」
由香は「そうだよ。だって、専門学校出たのに。犬の美容院辞めて
バス会社に来ちゃって。」
友里絵は「それは、あたしもちょっと気にしてるトコ。」
由香は「ちょっとかい。」
友里絵は「だって、あの店ってタマちゃんが探してくれたんだもん」
菜由は「へー。そんな事あったんだ。」
友里絵は「そう。一緒にバイトしてたコンビニが潰れちゃったんで。
みんな、行くとこなくなって。あたしはね、タマちゃんが店長、って言うか
経営者になってくれれば。
ずっとコンビニでもいいと思ってたんだけど。」
由香は「それで、コンビニの本部にそう言ったんだよね。でも、その時
タマちゃんに仕事の話が来て。」
菜由は「悲しいお別れになったんだ。」
友里絵は「うん、でも・・・・ちゃんと話してくれたんだ。
もともと繁盛していない店だから、経営をしてもいずれ潰れる。
あとに借金だけが残るから、止めたほうがいいって。
それはそうなんだけど・・・ね。」
「友里絵はそれでも良かったんだよね」と、由香。
菜由は「そっか、一緒にお店持ちたかったんだ。」
愛紗も「深いね、その気持。」
それで、泣いたんだ。瞼が腫れるまで。
なんとなく、気持がわかるような気がした。
友里絵は「それで、就職先を探してくれたけど。なんか淋しかったな。
あたしはさ、苦労したって一緒にいたかったんだ。」
由香も「そうだよね、そういうもんだよね・・・・でもさーあ。年が25も離れてるとさ。」
と、明るく。
友里絵は「なに?」
由香は「アレがダメになっちゃうんじゃない?先に。」
友里絵は「ははは、それはそうかもね。でも、若い奥さんだと
ずっと大丈夫みたいよ」
菜由は「それも良く聞くね」と、笑った。
由香は「飽きるかもしんないけどねー。」
菜由は「まあ、あの人ってあんまり、そっちの人じゃなさそうだけど」
友里絵は「そうだね。そう思う。あたしが抱きついても何もしなかったし」
「そういう人の方が安心だよ」と、菜由。
愛紗は「石川さんもそういう感じだね。自分に厳しい感じ、と言うか。」
菜由は「まあね」と、ちょっとテレ笑い。「さ、ぼちぼち寝ようか」
「洋間にする?和室?」この305号は、豪華にもベッドルームひとつ。和室ひとつ。
リビングひとつ。お風呂つき。台所があったら2DKである。
「国鉄っていいなあ、東山とはえらい違い」と、菜由。
「そりゃ、国営だもん。ここって、公務員も来る訳でしょ?
政府高官とか」と、由香。
「政府高官は来ないかもしれないけど、省庁のひとくらいは来るかもね」と、菜由。
「なーるほど。」と、友里絵。「愛紗さあ、やっぱ国鉄にしなよ。そうすればアタシたちも
また旅行できるもん。」
由香は「休めればね。」
友里絵は「そっかー。あたしらも国鉄にするか!」
由香は「入れてくれればね」
そうだよねー。と、友里絵も笑った。
向こうが選んでくれるかどうか?の問題である(笑)。
「じゃ、あたしらはベッドにしようかな」と、由香。
「屁するなよ」と、友里絵。
「するか!」と、由香。
菜由は「まあ、屁くらい」と。
愛紗は「それ、石川さんふう」
菜由は「なはは。あの人はでも、わたしの前ではしないけど。
仕事中はあるらしい。けど、つなぎだとガスがこもるから
中毒になるって」
友里絵は笑って「面白いね」
由香も「運転手さんも困るって言ってたな。後ろが座席だから。
横の窓開けると、ガスは出て行くんだって、吸われるから。
でも音がね」
「あーなるほどね。ガイドも困るもんね、あそこ。となりがドライバーだし。
音は聞こえなくても、ガスはねー。」と、友里絵。
「臭い仲になれるね」と、菜由。
ははは、と、みんな笑い「それで、ドライバーとガイドって仲いいのかな。」
由香が「だれだったかな、路線やってて。途中でお腹壊すと困るって。
駅に停まった時に「すみません!」って、お客さんに謝って
駅のトイレに駆け込んだんだって。」
由香「へー。」
友里絵「屁かいな」
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