117 / 361
バックおーらい
しおりを挟む
友里絵ちゃんと一緒だと、楽しいな、って
愛紗は思う。
ひとりだと沈みがちな事も多いけど。
「とってもいい子ね、友里絵ちゃん」
「さ、そろそろ出ようか、ご飯だし」と、菜由。
「おなか空いたなぁ。」と、友里絵。
「そうだな、いっぱい笑ったし」と、由香。
楽しく、指宿温泉は日暮れ時・・・・。
みんな、「工」の字の浴衣を着て。
「これって懐かしいね」と、愛紗。
「そう?どっかで着た?」と、菜由。
「修学旅行の寝台車」と、愛紗。
「あ、そっかー。」と、菜由。
「えー、修学旅行が寝台車なんだ。いいなー。」と、友里絵。
由香「枕投げはできないのかな」と(^^)。
菜由「それはないなぁ。だって二段ベッドだし」
愛紗「でも楽しかったなあ、あの往復だけでも」
宮崎辺りからだと、大阪とか、京都とか。その辺りに行く事が多かったから
夜行ー>大阪・京都・奈良ー>夜行
みたいなパターンになっていた。
それはそれで、楽しいものだったろう。
友里絵は「あたしらって、修学旅行ってあったっけ?」
「あんたは中退じゃん」と、由香。「新幹線だったなぁ、京都とか」
菜由は「そうなんだ。じゃ、中卒じゃないじゃない。高校中退から専門学校卒だ」
友里絵は「あ、そうなんだ。一応高卒の資格もあるみたい」
菜由は「おー、高学歴芸人!」
由香は「芸人かい」と、笑った。
「でも、この浴衣で食堂はちょっと恥かしいかな」と、愛紗。
「どてらがあったな」と、友里絵。
「丹前だろ、ほーんと無教養だなあ」と、由香は笑う。
「泊まりのガイド仕事でさ『どてらもありますよー』なんてお客さんに言ったら
爆笑だな」と、由香。
菜由も笑う。「泊まり勤務って無かったけど」
「そりゃ、危ないからだよ。」と、由香。「野田さんとかが、止めてたの。」
「野田さん、いい人だね」と、友里絵。
愛紗も思う。野田も、安心できる人のひとりだ。
そちら側の人。
「だからさ、岩市が『タマの嫁にしよう』って、あの、前の営業課長の娘ね。
ゴジラの。あれをあてがおうとした時、野田さんが
『タマにも選ぶ権利がある』って。阻止したから
細川さんとかが、あの恵美とかをあてがおうとしたらしいね」と、友里絵。
「でも出戻りじゃあね」と、菜由。
「そそ、それでね笑い話があって。タマちゃんも、何年か前に大岡山に一旦入って。
すぐに辞めたから『出戻り』だって、自分をそう思ってて。
路線研修の時、あの恵美のバスに乗ったわけ。大型の。海岸コース。」
と、友里絵。
由香「うんうん。」
「それでね、タマちゃんは「僕は出戻りだから」と、言ったんだけど。
恵美は「出戻り?」
自分の事を言われたと思ったらしいのね(笑)。」
と、友里絵。
菜由は「そういう事いう人じゃないものね。でも、面白いそれ」
由香は「友里絵だったら「あたしもでもどりよー」って言うとこだろうけどね」
友里絵は「そうかも」と、笑う。
そのくらい、素直で開放的ならば、好まれるだろう。離婚歴があっても。
隠蔽しようとすると、却って不審に思うものだ。
「パンツどうする?」と、友里絵。
「ランドリーがあったから、みんなのまとめて入れちゃえば?」と、菜由。
「盗まれないかなぁ」と、由香。
「大丈夫だよ。あんたのふんどしは」と、友里絵。
由香は「ふんどしじゃないよ。Tバック」と、由香。
「Tバッククイーン・バスガイド」と、菜由も笑う。
「バックおーらい、バスガイド」と、友里絵。
「AVかいな」と、由香。
「発射おーらい、バスガイド」と、友里絵。
「字が間違ってるぞ、ほーんとに・・あ、いいのかAVじゃ」と、由香。
菜由は「コント、友里絵とゆか。なんて」
「語呂がいまいち。脱線トリオとか」と、友里絵。
由香は「脱線はまずいな、ここ国鉄だし。『なに、脱線!どこだー』って
おじさん達が吹っ飛んでくよ、血相変えて。ふんどしで」
「その想像も面白いわ」と、菜由。
「転覆トリオ」と、友里絵。
「なお悪いわ」と、由香。
その時、男湯の引き戸が、がらがら・・・と空いて。
湯上りのおじさんたちが、笑いながら「面白いねぇ、後でコントやってよ。脱線トリオ」
とか。
友里絵は「はは、受けちゃった」と、にこにこ。
「喜んでていいのか」と、由香。
楽しく、指宿の夜は過ぎてゆく。
愛紗は思う。
ひとりだと沈みがちな事も多いけど。
「とってもいい子ね、友里絵ちゃん」
「さ、そろそろ出ようか、ご飯だし」と、菜由。
「おなか空いたなぁ。」と、友里絵。
「そうだな、いっぱい笑ったし」と、由香。
楽しく、指宿温泉は日暮れ時・・・・。
みんな、「工」の字の浴衣を着て。
「これって懐かしいね」と、愛紗。
「そう?どっかで着た?」と、菜由。
「修学旅行の寝台車」と、愛紗。
「あ、そっかー。」と、菜由。
「えー、修学旅行が寝台車なんだ。いいなー。」と、友里絵。
由香「枕投げはできないのかな」と(^^)。
菜由「それはないなぁ。だって二段ベッドだし」
愛紗「でも楽しかったなあ、あの往復だけでも」
宮崎辺りからだと、大阪とか、京都とか。その辺りに行く事が多かったから
夜行ー>大阪・京都・奈良ー>夜行
みたいなパターンになっていた。
それはそれで、楽しいものだったろう。
友里絵は「あたしらって、修学旅行ってあったっけ?」
「あんたは中退じゃん」と、由香。「新幹線だったなぁ、京都とか」
菜由は「そうなんだ。じゃ、中卒じゃないじゃない。高校中退から専門学校卒だ」
友里絵は「あ、そうなんだ。一応高卒の資格もあるみたい」
菜由は「おー、高学歴芸人!」
由香は「芸人かい」と、笑った。
「でも、この浴衣で食堂はちょっと恥かしいかな」と、愛紗。
「どてらがあったな」と、友里絵。
「丹前だろ、ほーんと無教養だなあ」と、由香は笑う。
「泊まりのガイド仕事でさ『どてらもありますよー』なんてお客さんに言ったら
爆笑だな」と、由香。
菜由も笑う。「泊まり勤務って無かったけど」
「そりゃ、危ないからだよ。」と、由香。「野田さんとかが、止めてたの。」
「野田さん、いい人だね」と、友里絵。
愛紗も思う。野田も、安心できる人のひとりだ。
そちら側の人。
「だからさ、岩市が『タマの嫁にしよう』って、あの、前の営業課長の娘ね。
ゴジラの。あれをあてがおうとした時、野田さんが
『タマにも選ぶ権利がある』って。阻止したから
細川さんとかが、あの恵美とかをあてがおうとしたらしいね」と、友里絵。
「でも出戻りじゃあね」と、菜由。
「そそ、それでね笑い話があって。タマちゃんも、何年か前に大岡山に一旦入って。
すぐに辞めたから『出戻り』だって、自分をそう思ってて。
路線研修の時、あの恵美のバスに乗ったわけ。大型の。海岸コース。」
と、友里絵。
由香「うんうん。」
「それでね、タマちゃんは「僕は出戻りだから」と、言ったんだけど。
恵美は「出戻り?」
自分の事を言われたと思ったらしいのね(笑)。」
と、友里絵。
菜由は「そういう事いう人じゃないものね。でも、面白いそれ」
由香は「友里絵だったら「あたしもでもどりよー」って言うとこだろうけどね」
友里絵は「そうかも」と、笑う。
そのくらい、素直で開放的ならば、好まれるだろう。離婚歴があっても。
隠蔽しようとすると、却って不審に思うものだ。
「パンツどうする?」と、友里絵。
「ランドリーがあったから、みんなのまとめて入れちゃえば?」と、菜由。
「盗まれないかなぁ」と、由香。
「大丈夫だよ。あんたのふんどしは」と、友里絵。
由香は「ふんどしじゃないよ。Tバック」と、由香。
「Tバッククイーン・バスガイド」と、菜由も笑う。
「バックおーらい、バスガイド」と、友里絵。
「AVかいな」と、由香。
「発射おーらい、バスガイド」と、友里絵。
「字が間違ってるぞ、ほーんとに・・あ、いいのかAVじゃ」と、由香。
菜由は「コント、友里絵とゆか。なんて」
「語呂がいまいち。脱線トリオとか」と、友里絵。
由香は「脱線はまずいな、ここ国鉄だし。『なに、脱線!どこだー』って
おじさん達が吹っ飛んでくよ、血相変えて。ふんどしで」
「その想像も面白いわ」と、菜由。
「転覆トリオ」と、友里絵。
「なお悪いわ」と、由香。
その時、男湯の引き戸が、がらがら・・・と空いて。
湯上りのおじさんたちが、笑いながら「面白いねぇ、後でコントやってよ。脱線トリオ」
とか。
友里絵は「はは、受けちゃった」と、にこにこ。
「喜んでていいのか」と、由香。
楽しく、指宿の夜は過ぎてゆく。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
王室の醜聞に巻き込まれるのはごめんです。浮気者の殿下とはお別れします。
あお
恋愛
8歳の時、第二王子の婚約者に選ばれたアリーナだが、15歳になって王立学園に入学するまで第二王子に会うことがなかった。
会えなくても交流をしたいと思って出した手紙の返事は従者の代筆。内容も本人が書いたとは思えない。
それでも王立学園に入学したら第二王子との仲を深めようとしていた矢先。
第二王子の浮気が発覚した。
この国の王室は女癖の悪さには定評がある。
学生時代に婚約破棄され貴族令嬢としての人生が終わった女性も数知れず。
蒼白になったアリーナは、父に相談して婚約を白紙に戻してもらった。
しかし騒ぎは第二王子の浮気にとどまらない。
友人のミルシテイン子爵令嬢の婚約者も第二王子の浮気相手に誘惑されたと聞いて、友人5人と魔導士のクライスを巻き込んで、子爵令嬢の婚約者を助け出す。
全14話。
番外編2話。第二王子ルーカスのざまぁ?とヤンデレ化。
タイトル変更しました。
前タイトルは「会ってすぐに殿下が浮気なんて?! 王室の醜聞に巻き込まれると公爵令嬢としての人生が終わる。婚約破棄? 解消? ともかく縁を切らなくちゃ!」。
石女を理由に離縁されましたが、実家に出戻って幸せになりました
お好み焼き
恋愛
ゼネラル侯爵家に嫁いで三年、私は子が出来ないことを理由に冷遇されていて、とうとう離縁されてしまいました。なのにその後、ゼネラル家に嫁として戻って来いと手紙と書類が届きました。息子は種無しだったと、だから石女として私に叩き付けた離縁状は無効だと。
その他にも色々ありましたが、今となっては心は落ち着いています。私には優しい弟がいて、頼れるお祖父様がいて、可愛い妹もいるのですから。
少女が過去を取り戻すまで
tiroro
青春
小学生になり、何気ない日常を過ごしていた少女。
玲美はある日、運命に導かれるように、神社で一人佇む寂しげな少女・恵利佳と偶然出会った。
初めて会ったはずの恵利佳に、玲美は強く惹かれる不思議な感覚に襲われる。
恵利佳を取り巻くいじめ、孤独、悲惨な過去、そして未来に迫る悲劇を打ち破るため、玲美は何度も挫折しかけながら仲間達と共に立ち向かう。
『生まれ変わったら、また君と友達になりたい』
玲美が知らずに追い求めていた前世の想いは、やがて、二人の運命を大きく変えていく────
※この小説は、なろうで完結済みの小説のリメイクです
※リメイクに伴って追加した話がいくつかあります
内容を一部変更しています
※物語に登場する学校名、周辺の地域名、店舗名、人名はフィクションです
※一部、事実を基にしたフィクションが入っています
※タグは、完結までの間に話数に応じて一部増えます
※イラストは「画像生成AI」を使っています
夫が正室の子である妹と浮気していただけで、なんで私が悪者みたいに言われないといけないんですか?
ヘロディア
恋愛
側室の子である主人公は、正室の子である妹に比べ、あまり愛情を受けられなかったまま、高い身分の貴族の男性に嫁がされた。
妹はプライドが高く、自分を見下してばかりだった。
そこで夫を愛することに決めた矢先、夫の浮気現場に立ち会ってしまう。そしてその相手は他ならぬ妹であった…
ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に
ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。
幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。
だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。
特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。
余計に私が頑張らなければならない。
王妃となり国を支える。
そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。
学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。
なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。
何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。
なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。
はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか?
まぁいいわ。
国外追放喜んでお受けいたします。
けれどどうかお忘れにならないでくださいな?
全ての責はあなたにあると言うことを。
後悔しても知りませんわよ。
そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。
ふふっ、これからが楽しみだわ。
女子に間違えられました、、
夜碧ひな
青春
1:文化祭で女装コンテストに強制的に出場させられた有川 日向。コンテスト終了後、日向を可愛い女子だと間違えた1年先輩の朝日 滉太から告白を受ける。猛アピールをしてくる滉太に仕方なくOKしてしまう日向。
果たして2人の運命とは?
2:そこから数ヶ月。また新たなスタートをきった日向たち。が、そこに新たな人物が!?
そして周りの人物達が引き起こすハチャメチャストーリーとは!
ちょっと不思議なヒューマンラブコメディー。
※この物語はフィクション作品です。個名、団体などは現実世界において一切関係ありません。
(完結)姉と浮気する王太子様ー1回、私が死んでみせましょう
青空一夏
恋愛
姉と浮気する旦那様、私、ちょっと死んでみます。
これブラックコメディです。
ゆるふわ設定。
最初だけ悲しい→結末はほんわか
画像はPixabayからの
フリー画像を使用させていただいています。
アイドルと七人の子羊たち
くぼう無学
青春
数多くのスターを輩出する 名門、リボルチオーネ高等学校。この学校には、『シャンデリア・ナイト』と呼ばれる、伝統行事があって、その行事とは、世界最大のシャンデリアの下で、世界最高のパフォーマンスを演じた学生たちが、次々に芸能界へ羽ばたいて行くという、夢の舞台。しかしその栄光の影で、この行事を開催できなかったクラスには、一切卒業を認めないという、厳しい校則もあった。金田たち三年C組は、開校以来 類を見ない落ちこぼれのクラスで、三年になった時点で この行事の開催の目途さえ立っていなかった。留年か、自主退学か、すでにあきらめモードのC組に 突如、人気絶頂 アイドル『倉木アイス』が、八木里子という架空の人物に扮して転校して来た。倉木の大ファンの金田は、その変装を見破れず、彼女をただの転校生として見ていた。そんな中 突然、校長からこの伝統行事の実行委員長に任命された金田は、同じく副委員長に任命された転校生と共に、しぶしぶシャンデリア・ナイト実行委員会を開くのだが、案の定、参加するクラスメートはほとんど無し。その場を冷笑して立ち去る九条修二郎。残された時間はあと一年、果たして金田は、開催をボイコットするクラスメートを説得し、卒業式までにシャンデリア・ナイトを開催できるのだろうか。そして、倉木アイスがこのクラスに転校して来た本当の理由とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる