タビスルムスメ

深町珠

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トレイン・チェイス

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「イコ、ね。ね。」と、友里恵は細い脚をばたばた。

「しょーがねーなぁ、じゃ、行くぞ。」と、由香。

「ああん、イクときは一緒ー。」と、友里恵が言うので

いーかげんにしろ、と、由香はひっぱたいて(笑)

とりあえず、帰着点呼。


「仕業30、帰着デース、お疲れ様でした!。」と、由香と友里恵。


指令の野田はにこにこ「バカに慌ててるな、なんかあったか?」


由香が「愛紗の乗ってる列車が静岡の先で停まってるから、新幹線で追いかけようって。




「まーたー。今から新幹線に?・・・・。ちょっと待てよ。
と、コンピュータで検索する野田。」

「ああ、次の新幹線は30分後だから、それで行くと・・・。
浜松か。全部で2時間くらいだな。その間に寝台特急「富士」が動かなければの話。」


と、言うと由香は「もし、動いたら?。」

「豊橋だろうな。まあ、その次の新幹線でも・・・名古屋では追いつくだろう。
新幹線の中で、「富士」がどこにいるかを確かめて、降りる駅を決めるか
最初から名古屋まで乗って、向こうで待つか。」


「追いかけごっこって面白そう!。」と、友里恵。


「じゃ、とりあえず急ぐ!。」と、由香。



「おっと、おまえら、アルコールチェック!。」と、野田はしっかり。

「おっと、あぶないあぶない。」と、ふたり。


短いストロー加えて、ふーふー。

「よし、大丈夫。」


「じゃ、どうする?タクシー呼ぶ?」と由香。

事務所に居た組合委員長の木滑が「俺でよかったら、送ってやるよ。」


と、人のいい木滑。


「よし!じゃ、お願いしまーす。」と、ふたり、頭を下げて。

「ちょっと待った!車回してやるよ。ガイド詰め所の前に」と、木滑は優しい。



「じゃ、おつかれさまでーす。」と、ふたり、声を合わせて。


ぱたぱたと、駆けて行った。


野田は「あいつらがドライバー?・・・。これも危なそうだなぁ。」と
ぽつり。


事務所に居た皆が、笑う。




木滑に、由香と友里恵の住む団地に回って貰って。

荷物を取りに行った由香と友里恵。

「ただいまー、の、いってきまーす。」と、由香は元気に
家で。部屋に置いてあった旅行かばんを持って。


制服のまま(笑)。着替えてたら間に合わない!と。


友里恵も同様。


木滑のクルマに乗って、駅へ向かう。

「この様子だと、三原に直接行った方がいいね。在来停まってるもの、たぶん。」と
木滑。

寝台特急が停まってるくらいだから。
折り返しだろう、動いてても。


結構急いだにも関わらず、30分では着かず。

北口の駅前で木滑と「ありがとうございましたー!。」と。
ガイドの制服のままふたりが声を揃えるので、皆、何事かと(笑)。


ぱたぱた、と駆け出して。ICカードで改札を通った。

「由香もイレてるんだ。」と、友里恵。

「どこに?。」と、由香。

「携帯。」と、友里恵。

「ひっかからんかー。」と、由香。

次の列車は30分後。でも、定刻で動いているから
寝台特急「富士」が停まったままなら、ひょっとすると
浜松で追いつくかもしれない・・・・が。


乗り換え時間を考えないと、危ない。


また、お見送りになるかもしれない。




  
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