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sunshine
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ツーリングバッグ。
ガソリンタンクに、ゴムのバンドで台座を付けて、
ワンタッチ金具で、バッグを止める。
a
貴重品を入れておくためのもので、ツーリングで大荷物の時
全部持って歩くのも大変だから
まあ、貴重品だけは持っていって、と言う
長閑な時代だった。
それで、泥棒にあった事も無かった。
そんなふうに、準備をしてわくわく。
木曜・金曜・土曜。
楽しみにした日曜日は、雨だった(笑)。
ギルバート・オサリヴァンは好きだったけど
この頃、よく聞いていた。
alone again ,get naturally。って
歌詞はあんまりよく聞いていなかったけど
ひとりに戻った、と言う辺りが
この夏が、素敵だったせいか・・・。秋かなぁ。なんて思いながら。
sweetなソウルも好きで、スリー・ドッグ・ナイトの「old fashioned love song」とか
中学生の頃、FMラジオを録音したカセット・テープを
繰り返し聞いていた。
you are the sunshine of my life なんて、スティーヴィー・ワンダーの曲も
「彼にとってのsunshine って、とても、なんというか・・・な
存在なんだろうな。」なんて思ったりもした。
ただ、だからといって
あの夏の日に戻る事も無理だし、会いに行くのもできなかったから
その思いが募っていたのかもしれなかった。
時折手紙を貰って、返事を書いて。
たまに電話したり。
それくらいだったけど、でも、切ない思いはしなくて済んだ。
いつまで続くか、なんて、どうでも良かった。
とりあえず、いまを凌げれば。
そのくらいの感じだった。
その頃、バイト先のスーパーの隣のゲームコーナーに
女の子が居て。
ちょっと赤毛、パーマのショートヘア、と言う
よくあるタイプだけれども。
八百屋でバイトしている僕に、親しげに話しかけてきたり。
それはそれで悪い気もしなかったけど・・・・。
「アタシ、ゲームのバイト辞めたいんだけど、代わりがいないの。
アンタ、代わってくれない?」
日曜だけのバイトでいい、との事。
その女の子は、平日も来ていたけど、暇なので
支配人が「日曜だけでいい」と言うので
日曜だけじゃ食えないから、辞めたいと。
でも、代わりがいないから。
そんな理由で、日曜のバイトを押し付けられてしまった。
日曜も、スーパーも忙しいのに。
あの、優しい副店長は栄転で、本社に行ってしまって。
このスーパーも、雰囲気が悪くなっていた。
新規開店の後、暫く経ったので
すこし、売り上げが落ちてきたのもあるらしい・・・・。
それで、あの怖そうな店長に訳を話すと
「いや、あのゲームコーナーはうちの店じゃないから。
掛け持ちだと困るし、うちも日曜は出て欲しいな。」と
もっともなご意見。
その、ゲームコーナーの支配人が、八百屋でバイトしている僕に
いろいろ言ってくるので「僕は、知らないです。あの子が何を言ったか
知りませんけど。」と。
ちょっとだけ、そのゲームコーナーのバイトを見てみたけど
なんとなく、雰囲気が好みでなくて。
僕の好みでない。
でも、その支配人が、スーパーの方にも
文句を言ってくるので・・・。
僕も居づらくなった。
女難、なんだろうか。
それで、スーパーのバイトは、辞めた。
どの道、バイクを買うなら
もう少しお金になるバイトを探さないとならなかったから・・・・。
さらば、想い出のスーパーマーケット。
素敵な事も一杯あった。
次のアルバイトは、ノリちゃんの行っているちゃんこ鍋にしようと思ったけど
「今、人が足りてるらしいよ。」とのノリちゃんの言葉に
あえなくダウン(笑)
それで、新聞配達だけれども
今度はバイクで出来るので、結構儲けにはなる。
偶々、県立北高の上級生がいてくれて気楽だった。
好きなバイクに仕事で乗れるのは、それはそれで楽しかったりする。
朝早いのは相変わらずだけど、バイクだと
朝刊の配達だけでも4万円くらいになったから
(高卒事務職の初任給が7万円くらい)
これなら、バイクも買えそうだった。
月謝が1500円。
お小遣いを引いても、2万円くらい余る。
一万は、家に入れられて
父母に、随分有り難がられた。
だいぶ、涼しくなると
体育の授業も、ジャージになったりする。
短パン、その上にジャージをはくのだけれども
この頃、ジャージのズボンを
後ろから近づいて、それっ!と
降ろす、ヘンな遊びが流行った。
もちろん、短パンをふつうは
はいているから問題はない。
のだが。
ある日の1時間目。
男子と女子は、体育も別だが
グラウンドが同じだったので、玄関に女子、にぎやかに。
その後ろ。
大石くんは、地元の農家の息子で、のーんびり。
大柄。
丸顔。黒縁メガネ。横わけの髪。
でも、少林寺拳法をやっている。
その事を知らない、お調子者の清が
「それっ!」と。
ズボンを下ろした。
が。
手元が狂い、大石君の下半身は丸裸(笑)。
パンツも緩かったらしい。
そこにいた女子。
悲鳴も上げずに固まる。
凝視。(笑)。
そんなもんだと思う。
大石くん、怒った怒った(笑)
少林寺拳法の手わざ、足技で
清に襲い掛かる。
僕は、そばにいたので
そこにあったくずかご、あみあみの、よく公園にある
あれを持って。
大石君と清の間に入れて「大石くん、武道を使うな。」
大石くんは正気に戻る・・・・。
清、呆気。
「いやーすまんすまん」と、短髪、オールバック、
ちょっと茶髪(笑)の頭を掻いて
謝った。
大石くんは、さっさとグラウンドに駆けて行って。
女子も、ぱらぱらと逃げて行った。
「悪いもんみたなぁ」と言う顔で。
ちっちゃかったのかな(笑)。
ガソリンタンクに、ゴムのバンドで台座を付けて、
ワンタッチ金具で、バッグを止める。
a
貴重品を入れておくためのもので、ツーリングで大荷物の時
全部持って歩くのも大変だから
まあ、貴重品だけは持っていって、と言う
長閑な時代だった。
それで、泥棒にあった事も無かった。
そんなふうに、準備をしてわくわく。
木曜・金曜・土曜。
楽しみにした日曜日は、雨だった(笑)。
ギルバート・オサリヴァンは好きだったけど
この頃、よく聞いていた。
alone again ,get naturally。って
歌詞はあんまりよく聞いていなかったけど
ひとりに戻った、と言う辺りが
この夏が、素敵だったせいか・・・。秋かなぁ。なんて思いながら。
sweetなソウルも好きで、スリー・ドッグ・ナイトの「old fashioned love song」とか
中学生の頃、FMラジオを録音したカセット・テープを
繰り返し聞いていた。
you are the sunshine of my life なんて、スティーヴィー・ワンダーの曲も
「彼にとってのsunshine って、とても、なんというか・・・な
存在なんだろうな。」なんて思ったりもした。
ただ、だからといって
あの夏の日に戻る事も無理だし、会いに行くのもできなかったから
その思いが募っていたのかもしれなかった。
時折手紙を貰って、返事を書いて。
たまに電話したり。
それくらいだったけど、でも、切ない思いはしなくて済んだ。
いつまで続くか、なんて、どうでも良かった。
とりあえず、いまを凌げれば。
そのくらいの感じだった。
その頃、バイト先のスーパーの隣のゲームコーナーに
女の子が居て。
ちょっと赤毛、パーマのショートヘア、と言う
よくあるタイプだけれども。
八百屋でバイトしている僕に、親しげに話しかけてきたり。
それはそれで悪い気もしなかったけど・・・・。
「アタシ、ゲームのバイト辞めたいんだけど、代わりがいないの。
アンタ、代わってくれない?」
日曜だけのバイトでいい、との事。
その女の子は、平日も来ていたけど、暇なので
支配人が「日曜だけでいい」と言うので
日曜だけじゃ食えないから、辞めたいと。
でも、代わりがいないから。
そんな理由で、日曜のバイトを押し付けられてしまった。
日曜も、スーパーも忙しいのに。
あの、優しい副店長は栄転で、本社に行ってしまって。
このスーパーも、雰囲気が悪くなっていた。
新規開店の後、暫く経ったので
すこし、売り上げが落ちてきたのもあるらしい・・・・。
それで、あの怖そうな店長に訳を話すと
「いや、あのゲームコーナーはうちの店じゃないから。
掛け持ちだと困るし、うちも日曜は出て欲しいな。」と
もっともなご意見。
その、ゲームコーナーの支配人が、八百屋でバイトしている僕に
いろいろ言ってくるので「僕は、知らないです。あの子が何を言ったか
知りませんけど。」と。
ちょっとだけ、そのゲームコーナーのバイトを見てみたけど
なんとなく、雰囲気が好みでなくて。
僕の好みでない。
でも、その支配人が、スーパーの方にも
文句を言ってくるので・・・。
僕も居づらくなった。
女難、なんだろうか。
それで、スーパーのバイトは、辞めた。
どの道、バイクを買うなら
もう少しお金になるバイトを探さないとならなかったから・・・・。
さらば、想い出のスーパーマーケット。
素敵な事も一杯あった。
次のアルバイトは、ノリちゃんの行っているちゃんこ鍋にしようと思ったけど
「今、人が足りてるらしいよ。」とのノリちゃんの言葉に
あえなくダウン(笑)
それで、新聞配達だけれども
今度はバイクで出来るので、結構儲けにはなる。
偶々、県立北高の上級生がいてくれて気楽だった。
好きなバイクに仕事で乗れるのは、それはそれで楽しかったりする。
朝早いのは相変わらずだけど、バイクだと
朝刊の配達だけでも4万円くらいになったから
(高卒事務職の初任給が7万円くらい)
これなら、バイクも買えそうだった。
月謝が1500円。
お小遣いを引いても、2万円くらい余る。
一万は、家に入れられて
父母に、随分有り難がられた。
だいぶ、涼しくなると
体育の授業も、ジャージになったりする。
短パン、その上にジャージをはくのだけれども
この頃、ジャージのズボンを
後ろから近づいて、それっ!と
降ろす、ヘンな遊びが流行った。
もちろん、短パンをふつうは
はいているから問題はない。
のだが。
ある日の1時間目。
男子と女子は、体育も別だが
グラウンドが同じだったので、玄関に女子、にぎやかに。
その後ろ。
大石くんは、地元の農家の息子で、のーんびり。
大柄。
丸顔。黒縁メガネ。横わけの髪。
でも、少林寺拳法をやっている。
その事を知らない、お調子者の清が
「それっ!」と。
ズボンを下ろした。
が。
手元が狂い、大石君の下半身は丸裸(笑)。
パンツも緩かったらしい。
そこにいた女子。
悲鳴も上げずに固まる。
凝視。(笑)。
そんなもんだと思う。
大石くん、怒った怒った(笑)
少林寺拳法の手わざ、足技で
清に襲い掛かる。
僕は、そばにいたので
そこにあったくずかご、あみあみの、よく公園にある
あれを持って。
大石君と清の間に入れて「大石くん、武道を使うな。」
大石くんは正気に戻る・・・・。
清、呆気。
「いやーすまんすまん」と、短髪、オールバック、
ちょっと茶髪(笑)の頭を掻いて
謝った。
大石くんは、さっさとグラウンドに駆けて行って。
女子も、ぱらぱらと逃げて行った。
「悪いもんみたなぁ」と言う顔で。
ちっちゃかったのかな(笑)。
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