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〜寝台特急"あけぼの" 2021列車〜
[ホームに降りて]
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さて、2021列車「あけぼの」は上野駅地平ホーム、15番線に後退で進入してくる。
頭端式と言われる行き止まり式ホームの為、機関車牽引列車
ではバック運転で回送列車を運行せざるを得ないためであるが
前回もお話したような上野名物「推進回送」でこの2021列車も
運行が行われている。
その速度は思いの他早く、一見すると30km/h程度であるようにも感じられるが
この推進回送運転中に大きな事故等が発生したという話は
聞いていないから、やはり後部編成端で前方注視、ブレーキ扱いが可能だという方式
が正しい選択なのであろう。
このあたりは運行に際する規則上の問題であるが
同様に電気機関車が後退する場合にも後位にて進行方向注視を行わなくては
ならない、という規則となっている。
かつては電気機関車も二人乗務であったから、この規則は
運用に際してあまり問題視されてはおらず、機関助士が
後位へ移動して前方注視、機関士は前位より側窓から
前方注視を行えば運行が可能であった。
ところが動力車乗務員の乗務簡素化、という方策が国鉄時代に
施策され、動力車乗務員の一人乗務という方針が打ち出された。
このため、一人乗務となった電気機関士は後退時にブレーキハンドル等を携帯して
後位に移動しなくてはならず、
機械室、高電圧機器の傍を重いハンドル等を抱えて
後退の都度運転台の移動を行わなくてはならず、
高圧が露出している個所を歩行するのは危険であるが
この運用は現在もそのままの形態で行われている、と聞く。
その後、JRとなった現在もこのような運用規則は継続して
施行されているが、動力車乗務員からの改善の意見が
挙がらないのであろうか。
分散動力化が進むJR、貨物会社に措いても分散動力化、
電車式の貨車が開発されていると聞くが
機関車牽引の列車というのはもう過去のものになってしまうのであろうか?...
旧態のままで廃止などという事にならなければ良いのだが....
[分散動力方式&Frequent-service]
日本で分散動力方式の列車が主流となったのは多分に
国土の狭さと過密ダイアの影響が強いと言われているから
電車方式の利便性はやはり現状では重要なのであろう。
さらなるフリークエント・サービス化が進む通勤路線などの
運行状況を眺めているとよりそのような思いにかられる。
しかし、長距離列車となれば話は別である。
機関車牽引の客車であれば、静粛性は分散動力よりも
勝る筈であるから優等列車などではその点はアドバンテージ
となろうし、長距離走行の列車では方向転換の問題も
ほとんど考慮の必然性は無いと思える。
フリークエント・サービスの関連で問題になる可能性としては
都市近郊を走行する場合のローカル電車とのダイア編成上の
加減速性能の相違がダイア構成の障害となる得る点であるが
JR各社もこの点にはさまざまな工夫を凝らしていると見受けられる。
例えば東海道ブルートレイン等は、貨物線を走行する等の対策で
近郊電車とのダイア上のバッティングを避けているし、
東北本線特急は、朝夕のラッシュ時を避けた上野口の着発
時刻とされている。
九州ブルートレインの九州島内などは、フリークエントサービスの
電車特急を退避するようなダイアと設定されている所もあるところを見ると
どうやら機関車牽引の客車列車の存在は
ダイア設定上、混雑時においては"お荷物"
と思われているのかもしれない。
しかし、混雑緩和だけが鉄道の目的ではなく、
優等列車の乗客に十分なサービスを行う事も現在の鉄道会社の
業務の一つではないか、とも思える。
例えば休暇を得た時、旅行に向かいたいと思う。
そんな時にビジネス優先の速達列車ばかりでは
やや侘しい、と筆者は思う。
その点だけを見ると、「かいこ棚」と言われた三段寝台の
夜行列車をビジネス・ユース最優先で運用していた時代と
あまり変わっていないのだな、とも思える。
それとも、夜行列車のゆったりとした旅など楽しむゆとりが
未だこの国の民には存在し得ないのであろうか?
カシオペア、北斗星、トワイライト等の列車が
概ね好調な乗車率である事を鑑みると
潜在需要はまだある、と考えられるのだが....
旅好きの筆者、いささか贔屓目が過ぎているのかもしれない。
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