バス・ドライバー日記

深町珠

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カフカ

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KKR南阿蘇の友里絵は・・・とっとこ、と・・・。
階段を下りて、みんなと一緒に
「ごはん♪ごはん♪」(^^)。

羽織に入れたケータイが鳴る。


なんだかにぎやかな曲。

由香が「うるさい曲だなあ」

友里絵は「自作自演」

由香「いいから早く出ろ」と、怒る(笑)。

友里絵「あ、メールだ、ららちゃんだ」


愛紗は「猫が好きな子?」


友里絵「そうそう。メルアド交換したの」

菜由「営業だなぁ」


友里絵「元、営業マン」


由香「それは青島君じゃん」

友里絵「青島くんはアンタじゃん」

由香「そっか。ハハハ。」


笑いながら。

友里絵「これから学校だって」


菜由「そうかー、あたしたち、遊んでるなぁ」

由香「主婦はいつもじゃん」

菜由「そーでもないよー、石川が出かけるから」

愛紗「それが楽しいんでしょ」

菜由「飽きてきた」

友里絵「ははは。正直でよろしい!」

由香「ごはんごはん」

食堂に入ると、殆ど誰も居ない。


愛紗は「なんか悪いみたいね」


友里絵「ほんと。でも、セルフサービスだから気楽」


バイキング形式がお気に入りみたいな友里絵。

入り口でお皿とお盆を取って。


菜由「どこにする?」

友里絵「窓際があるねー。」

大きなガラス窓の向こうは、小雨。

由香は「止むかな?」と、空を見上げながら。


愛紗は「迷うところね、このお天気」

と、いいながらお盆を持って。窓の側、ゴムの木のそばに。


友里絵は「これ、ゴムの木って、ゴムが取れるのかな?」

由香「さあ、食ってみな」

友里絵「食うか!」

由香「ははは」


お皿を持って、由香は・・・こんにゃくサラダを。

友里絵「面白いもん食うね」

由香「ヘルシーだよ」


友里絵「便秘にいいし」

由香「きたねーなあ、これから食うのに」

友里絵「ハハハ」

由香「寅さんかよ、オマエ」


友里絵「わたくし、うまれもそだちもかつしかしばまたです」
と、右手を出して。
仁義のポーズ。


由香「葛飾くらい漢字で書け」

友里絵「中卒だもーん」


由香「中学だって習うよ、そのくらい」


友里絵「ハハハ。でもこんにゃくってさーあ、人肌にあっためて・・。」

由香「朝からそのネタ止めろって」


友里絵は、きょうも楽しそうだ。


それから、ミニハンバーグ、サラダバー、マカロニ、パスタ。
スクランブルエッグ。ベーコンエッグ。

「無茶苦茶に食うなあ」と、由香が見て呆れる。


友里絵「たくさん食べる子元気な子」


由香「元気だけは認める」

友里絵「たくさん食べて全部出す」

由香「止めろってほんとに」と、笑う。


友里絵「オマエも出すだろ」


由香「そりゃ出すけどさ」



愛紗は、白いご飯と、お味噌汁。
お漬物。

それと、お城納豆。


菜由は「お城納豆、ここにもあるね」と、にっこり。


愛紗「お城、って言い方がかわいい」と、にこにこ。


由香は「聞け、これが女子の会話ぞ」

友里絵は「あたしはなんなんだ」

由香「自分で考えろ」


ハハハ、と、楽しそう。



それから、トーストにバター、ジャム。マーマレード。

由香「持って帰るなよ」

友里絵「そんなことしないよー。」

由香「一昨日やったじゃん、指宿で」

友里絵「あれ一昨日だっけ?」

由香「そうだろ、昨日が人吉だから」


友里絵「なんか遠い昔みたいに思う」

由香「そりゃ、お話の進行が遅いからな」(すみません。作者。(^^)


菜由は、いろいろ。
ロールパンとポタージュ。ご飯と納豆。サラダバー。飛龍頭の煮物。ししゃもの炭火焼。
サバの煮物。
コーヒー。
オレンジジュース。牛乳。


「牛乳が濃いんだよね」


友里絵「噛んで飲めって、小学校の時言われたな」

由香「ホントかなぁ」


友里絵「さあ、でも・・・信ずるものこそ救われる。アーメン」


由香「アーメンか?それ」


友里絵「ザーメン」


由香「・・・いいのか、ドイツ語だし。医学用語か」(笑)。
「おまえさ、ららちゃんにヘンな事教えるなよ」


友里絵「ヘンなことって?」

由香「オマエがしてる事」


友里絵「秘密の花園指遊び」

由香「だーかーら・・・あ、いいか、誰もいないか」


友里絵「わたし、おぼえちゃったんです。ひとりになると、どうしても・・・」


由香「なんか、危ない小説みたいだな」


友里絵「小説家になろう!」


菜由「カフカの告白的表現」

愛紗「さすが。」

由香「文学おばさん」


菜由「おばさんかいな」(笑)


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