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7261D,吉松、定発!
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愛紗は思う。
・・・わたしって、やっぱりダメだわ・・・・。
意志を決められなくて。
決めちゃった後で、「止めとけばよかったかな」なんて思ったり。
それを考えてたり。
こういう性格って、ドライバーには不向きだと思う。
指導運転士の森さんも「決断したら迷うな」と言っていたけれど
ほんとうだ。
バスだったら、動かしながら迷っていたら大事故になる。
路線は特にそうだ・・・。
なんて事を思いながら、発車待ち。
さっきとちょっと違う、東京駅の発車ベルみたいな
柔らかい電子音が鳴って。
ドアが、空気作動で閉じる。
しゅー。 空気の抜ける音。
友里絵は、ピザまんを食べ終えて「あー、美味しかった。なんか乗務と
変わんないね、これ」
由香も「ほんと」
菜由は「鉄道の旅って、ダイアが第一だもんね」
愛紗も「3時間待ちとかあるし」
菜由「まあ、ついてから何か、ちゃんとしたもの食べてもいいし・・。」
友里絵「美味しそうなものあればね」
「あ、そうそう。愛紗さーぁ」と、友里絵。
愛紗は「なに?」
「被害に遭わないいい方法がある」と、友里絵は真面目に。
「どうするの?」と、菜由。
「栓しとけばいいの」
由香、笑う「ばーか」
菜由「動きにくいじゃん」
友里絵「栓と千尋の紙隠し」
由香「ぜーんぜん違う!。赤点!」と、友里絵を張り栓、じゃなくて。平手で。
友里絵「いったいなあーもう。でもさーあ、アレはソープのお話だから。貞操帯付けてんじゃ
ない?」
菜由「それはありそう」
由香「鍵がついてるとか」
菜由「鉄のやつね」
愛紗「それは聞いた事ある。ドイツだったかな。戦地に向かう兵士が鍵持って行っちゃって
。
奥さんは赤ちゃんできちゃって。
鍵が無いんで死んじゃった、ってお話。」
友里絵「おー、言う事がやっぱ高学歴!」
愛紗「高卒だってば」
由香「でも、なーんか知的な話しで。
栓なんて言ってるヤツとは大違い」
友里絵「屁なんていうヤツともな」
由香「そんなこと言ってないってば」
ははは、と、楽しく笑いながら
列車は、上り坂をゆっくり、ゆっくり。
ディーゼル・エンジンが、ごー、と
一定の回転を続ける。
でも、速度はそんなに変わらずに
坂道が緩くなると、速度が上がり
急になると、速度が落ちる。
トルク・コンバータ・クラッチの恩恵である。
滑り継ぎ手、と言われる所以。
油の温度が上がり過ぎると危ないので
その辺りに注意は必要だ。
・
・
・
だんだん、緑が増えてきて・・・・景色がいい。
平日なので、写真を撮ったりする人もほとんど居ないけど
友里絵たちは初めてなので・・・・。
ケータイで写真を撮ったり。
「ちゃんとしたカメラ、持ってくれば良かった」と、愛紗は思う。
まあ、研修からそのまま来たので。
今となっては、なぜここに来たのかも
わからない旅、だな。なんて思うけど(^^)。それはそれでいい。
あれこれ悩むのは、止めよう。
誰かの為に、とか。
良い子でいよう、とか。
いい子で居たくない、とか。
そういうのも、止めよう。
そう思えるだけでも、良かった。ここに来て。
「そうそう、東京駅から乗ってた人に、お母さんと2人旅をしている人が居て。
その人は立派なカメラ持ってたな」と、愛紗。
「お母さんと」と、菜由。
「いいお母さんなんだ」と、由香。
「ウチの母だったら、ヤダな」と、友里絵。
「そりゃ、あんたが可愛くないからだろ」と、由香。
「あんたもそーだろが」と、友里絵。
ははは、と、ふたり笑う。
菜由「まあ、女同士じゃねー。その人はお母さんと息子、だもん。
そういうのは上手く行くよね、割と。」
友里絵「そうなんだー。」
菜由「割とよ」
愛紗「その人も、深町さんみたいなフリーの人で。時間があるから
お母さんを旅に連れて行ってるとか・・・。」
・・・わたしって、やっぱりダメだわ・・・・。
意志を決められなくて。
決めちゃった後で、「止めとけばよかったかな」なんて思ったり。
それを考えてたり。
こういう性格って、ドライバーには不向きだと思う。
指導運転士の森さんも「決断したら迷うな」と言っていたけれど
ほんとうだ。
バスだったら、動かしながら迷っていたら大事故になる。
路線は特にそうだ・・・。
なんて事を思いながら、発車待ち。
さっきとちょっと違う、東京駅の発車ベルみたいな
柔らかい電子音が鳴って。
ドアが、空気作動で閉じる。
しゅー。 空気の抜ける音。
友里絵は、ピザまんを食べ終えて「あー、美味しかった。なんか乗務と
変わんないね、これ」
由香も「ほんと」
菜由は「鉄道の旅って、ダイアが第一だもんね」
愛紗も「3時間待ちとかあるし」
菜由「まあ、ついてから何か、ちゃんとしたもの食べてもいいし・・。」
友里絵「美味しそうなものあればね」
「あ、そうそう。愛紗さーぁ」と、友里絵。
愛紗は「なに?」
「被害に遭わないいい方法がある」と、友里絵は真面目に。
「どうするの?」と、菜由。
「栓しとけばいいの」
由香、笑う「ばーか」
菜由「動きにくいじゃん」
友里絵「栓と千尋の紙隠し」
由香「ぜーんぜん違う!。赤点!」と、友里絵を張り栓、じゃなくて。平手で。
友里絵「いったいなあーもう。でもさーあ、アレはソープのお話だから。貞操帯付けてんじゃ
ない?」
菜由「それはありそう」
由香「鍵がついてるとか」
菜由「鉄のやつね」
愛紗「それは聞いた事ある。ドイツだったかな。戦地に向かう兵士が鍵持って行っちゃって
。
奥さんは赤ちゃんできちゃって。
鍵が無いんで死んじゃった、ってお話。」
友里絵「おー、言う事がやっぱ高学歴!」
愛紗「高卒だってば」
由香「でも、なーんか知的な話しで。
栓なんて言ってるヤツとは大違い」
友里絵「屁なんていうヤツともな」
由香「そんなこと言ってないってば」
ははは、と、楽しく笑いながら
列車は、上り坂をゆっくり、ゆっくり。
ディーゼル・エンジンが、ごー、と
一定の回転を続ける。
でも、速度はそんなに変わらずに
坂道が緩くなると、速度が上がり
急になると、速度が落ちる。
トルク・コンバータ・クラッチの恩恵である。
滑り継ぎ手、と言われる所以。
油の温度が上がり過ぎると危ないので
その辺りに注意は必要だ。
・
・
・
だんだん、緑が増えてきて・・・・景色がいい。
平日なので、写真を撮ったりする人もほとんど居ないけど
友里絵たちは初めてなので・・・・。
ケータイで写真を撮ったり。
「ちゃんとしたカメラ、持ってくれば良かった」と、愛紗は思う。
まあ、研修からそのまま来たので。
今となっては、なぜここに来たのかも
わからない旅、だな。なんて思うけど(^^)。それはそれでいい。
あれこれ悩むのは、止めよう。
誰かの為に、とか。
良い子でいよう、とか。
いい子で居たくない、とか。
そういうのも、止めよう。
そう思えるだけでも、良かった。ここに来て。
「そうそう、東京駅から乗ってた人に、お母さんと2人旅をしている人が居て。
その人は立派なカメラ持ってたな」と、愛紗。
「お母さんと」と、菜由。
「いいお母さんなんだ」と、由香。
「ウチの母だったら、ヤダな」と、友里絵。
「そりゃ、あんたが可愛くないからだろ」と、由香。
「あんたもそーだろが」と、友里絵。
ははは、と、ふたり笑う。
菜由「まあ、女同士じゃねー。その人はお母さんと息子、だもん。
そういうのは上手く行くよね、割と。」
友里絵「そうなんだー。」
菜由「割とよ」
愛紗「その人も、深町さんみたいなフリーの人で。時間があるから
お母さんを旅に連れて行ってるとか・・・。」
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