バス・ドライバー日記

深町珠

文字の大きさ
上 下
201 / 328

Iron Maiden

しおりを挟む
「はー、ここは眼鏡やさんかいな」友里絵は、眼鏡のつるを持つポーズ。

由香は「へい、おーきに。」

「どつきサングラス、ちゅーの、見せてくれんかいな」と、友里絵。眼鏡を外すふり。


「へいへい。こちらにおますー。これなんかいかがでっしゃろ」と、由香。サングラスを渡すふり





友里絵は、それを受け取って「んー。なんかようけ見えんがのー。」


由香は、友里絵のうしろあたまをはたく。(^^)


友里絵「なにすんねん!」


由香「へい、そやからドツキさんぐらすいいまんねん」


友里絵「ありがとございましたー。」
由香「ありがとございましたー。」


菜由「ははは、面白い!よく、とっさに出来るね」
愛紗「アドリブでしょ?」

由香「そりゃなんつっても、長年の相方」


友里絵「誰が相方やねん」


菜由「ガイドにしとくの勿体無いよ。コント劇団にでも入れば?」


友里絵「麻里恵さんとこ?あーいいかも。専務さんのお墨付きだと」


由香「現実感、あーるねー。美術館で漫才やるのか」


友里絵「それはないって。」


わはは、と、みんな笑う。



「コント、友里絵とユッカ」友里絵は笑って。

「なんでユッカなんだよ」と、由香。


「なんか語呂が悪いもん」と友里絵。


「にしてもねぇ。ニッカポッカみたいじゃん。」と由香。


「あんたはパッカ」と、由香。


友里絵「お馬はぱかぱか」


由香「ゆりえはぱこぱこ」


友里絵「あぶねーなーそれ。TVじゃピー。」


由香「お豆はピー。」

友里絵「おならはぷー。」

由香「きたねーなぁ、もう。中卒女め」

友里絵「ユカみたいに屁なんていわないだけ上品だよ、ったく」


「んなこと言ったかいな」と、由香。



「つづくねー。ごはんいこ?」と、菜由。







由香「あー、ドン引き2号?」


友里絵「あたしはパーマン2号」

由香「わかってんじゃん。あんたはパー」

友里絵「マン2号」


由香「そこで区切るな!みんな、どっきりするだろ!」


わはは、と、みんなで笑う。


みんなで、305号室から出て、廊下を歩きながら・・・。




大きな硝子窓は、夕暮れ。きょうも綺麗な夕焼け。


「あー、いいなー。旅って。」と、友里絵。

「ほんと」愛紗。


菜由「愛紗はあんまり話さないね」


愛紗「聞いてる方が面白いもの」



友里絵「そっか。今度は3人でやろっか」

愛紗「ドツキ漫才はイヤ」


由香「そんなことしないって。アレは友里絵だから」


友里絵「叩いていーってのかいな」


由香「そうじゃないけどさーぁ、叩き慣れてないと、痛いじゃん」



エレベータのボタンを押して、待ちながら。


「叩き慣れるなよ」と、友里絵。


由香「鉄は熱いうちに打て!」


友里絵「鉄かい、あたしは」

由香「鉄の女」

友里絵「あたしは乙女。」


由香「だれがオトメやん。それなら鉄の処女」


友里絵「そういうとなんかやーらしー。」



愛紗「アイアン・メイデンでしょ。」


由香「おーさすが。高学歴芸人」

友里絵「誰が芸人やねん」

愛紗「高卒だってば」


ハハハ、と、笑いながら1階へ。


美味しそうなご飯の香りがする。


「チーズもあるなー。」と、友里絵。


「鼻いいなあ。やっぱイヌ科だろ。」と、由香。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~

kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

切り札の男

古野ジョン
青春
野球への未練から、毎日のようにバッティングセンターに通う高校一年生の久保雄大。 ある日、野球部のマネージャーだという滝川まなに野球部に入るよう頼まれる。 理由を聞くと、「三年の兄をプロ野球選手にするため、少しでも大会で勝ち上がりたい」のだという。 そんな簡単にプロ野球に入れるわけがない。そう思った久保は、つい彼女と口論してしまう。 その結果、「兄の球を打ってみろ」とけしかけられてしまった。 彼はその挑発に乗ってしまうが…… 小説家になろう・カクヨム・ハーメルンにも掲載しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...