関東電力殺人事件

深町珠

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政治と司法・国際関係

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ふと気づく。「名古屋刑事は、東京に来ていたのだから
このことを調べただろうな」と。

刑事なので、このデータベースを見ることはできるはずだ。


それで・・・電話を掛けてみた。


名古屋刑事は、すぐに出て「ああ、あんた。あの女、いなかったでしょう」

勝又の妻のことだ。

輝彦は「はい。それで・・・今の事件のずっと前の、関東電力OL殺人に行き着いて」

名古屋刑事は「うんうん。そうかもしれない。あのOLって、勝又と志水の部下だったでしょ

う」



輝彦は「そこまでわかっていたんですね」


名古屋刑事は「そう。おそらくね・・・それは単なるセクハラだった。ああいう企業に
よくある事なんだけど・・・絞殺だからね。ちょっと行き過ぎたんだろう」


輝彦は「と言うと?」


名古屋刑事は「うん。乱暴しようとして。騒がれたから殺す・・・なんて、よくあるでしょう」


輝彦は「なるほど・・・・・ちょっと、それが脅迫のネタになって


圧力

志水

勝又


になったんじゃないかな?って僕は考えて。裏が取れないかなって思った」



名古屋刑事は「圧力・・ね。うん。有り得るね。ただ、目的はそれだけ?」


輝彦は「これは壮大な妄想かもしれないけど、当時の勝又の部下の奥さんって
大陸側からの移民が多いんです。

それが悪のシンジケートにつながっていたとすれば。
部下全員で仕事を妨害すれば、上司もひとたまりもないでしょう?


原発事故も、それで起こしたんじゃないかと。」



名古屋刑事は「動機は?」


輝彦は「左派政権転覆。原発はアメリカの意志だから、反米側、日本海の北側の国・・・。
オウム事件とか、ウィルス散布もそうでしょう?、妄想として言えば、ですよ?」


名古屋刑事は笑って「面白いね。でも、有り得るね。
それで、冤罪のバイナリさんは釈放されたし
真犯人が捕まることになる筈だった・・・・が。
右政権になって。なぜか捜査停滞している。

真犯人と噂された勝又・志水は国外逃亡=>暗殺。
替え玉が本人として自殺、とされた・・・・か。
真相を知っているから、だろうね。」

と、すこし軽快な口調で。


輝彦は「でも、原発被害がここまで大きくなるのは誤算だったんでしょうね」


名古屋刑事は「そこまで考えていなかった筈だね。あの時、誰もが。

・・・・それで?これからどうするの」



輝彦は「裏づけ証拠を取りたいと思います。」


名古屋刑事は「わかった。わたしも、休暇を取って協力する。それじゃ」と
電話は切れた。




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