99 / 187
愛
しおりを挟む夕刻の岡山駅を、滑るように走り出す
マリンライナー。
グリーン席は空席があるので、走り出してから
上ってくる不審なサラリーマンふうも多い。
グリーン料金は、車内に入るだけで必要なのであるが
知ってか知らずか(笑)。
おそらく、自由席にあぶれた通勤客などだろう。
身なりもきちんとした背広を着ているが
どことなく顔つきに傲慢な雰囲気があるので
たぶん、グリーン料金未払いだろうと
見ていると、タイミング良く女性車掌登場。
その男、素知らぬ振りで階下に降りる(笑)
階下も指定席である(笑)
さっきのタブレットPC男は、女性車掌の顔を見ても
平然と席をふたつ占領している。
年輩者にこういう人が多いのは、単に鈍感なだけで
別に威張っている訳でもない(笑)。
年を取った男は、生理学的に見ても
男と言うよりはオバーサンに近づくのである。
それは、相対的に女性ホルモンの支配度が高まる為で
ただ、女性ではないので(笑)
厚かましい男になるだけ、である(笑)。
男が、男らしい必然は
守るべき社会、家族があるからであると
生物社会学の言葉ではそう言える。
愛すべき何か。
それがあれば、男足りうるのであるが。
家族でもいい、社会でもいい。
趣味でもいい。
何かを愛する人は、何かを守る人だし
社会を守る人になる。
他の社会も尊重する。
走り出した列車の中で、携帯ラジオを取り出して
イヤホーンを当ててみる。
瀬戸内海沿岸の放送が聞けるだろうか。
そのラジオは、ソニーのICF-TR40である。
ソニー、と言うラジオから始まった会社が
40周年を記念して発売した物だ。
そう、愛すべくは物、でもいいのである。
ダイヤルを回していると、臨時ニュース。
北朝鮮の核実権。
例の極右元知事「シナはシナと呼んでいい」発言。
グアムで日本人通り魔被害。
愛のない人達は、誰かを攻撃する。
それは、愛されなかった幼い記憶、それへの反感であると
精神分析学では、そう定義される。
幼稚な記憶で、構ってほしいと
自己顕示を繰り返す。
愚かしい事だと、それを追認すれば
病気は直るのだ。
無意識下の不快感、それを記憶として
認識すれば収まるので
半分眠らせた状態で、医師が記憶を呼んだりする方法や
麻酔薬などで、記憶を引き出したりもする。
意識操作も出来るので、これをカルト宗教が利用したり。
そこまでしなくとも、争いを起こさせないようには
出来ないものかとも思う輝彦である。
中国人をシナ人と、わざわざ相手が嫌がる呼び方で
呼ばなくてもいいし
愛があれば、相手を攻撃したりはしない。
核実験もしない。
通り魔にもならない。
愛されなかった可哀想な心が、悪魔になるのだろうか。
-----------------
sent from W-ZERO3
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

『五十年目の理解』
小川敦人
経済・企業
70歳を過ぎた主人公は、雨の降る土曜日の午後、かつての学生時代を過ごした神田神保町の古書店街を訪れる。偶然目にした「シュンペーター入門」と「現代貨幣理論(MMT)の基礎」に心を惹かれ、店主と経済理論について語り合う。若き日は理解できなかった資本主義の成長メカニズム――信用創造と創造的破壊――が、今では明確に見えるようになっていた。商社マンとしての45年間の経験を経て、理論と現実がつながる瞬間を迎えたのだ。MMTの視点を通じて、従来の財政観念にも新たな理解を得る。雨上がりの街に若者たちの笑い声を聞きながら、主人公は五十年越しの学びの価値を実感する。人生には、時間を経なければ見えない真理があることを悟り、新たな学びへの期待を胸に、静かにページをめくり始める。

引きこもり名探偵、倫子さんの10分推理シリーズ
針ノ木みのる
ミステリー
不労所得の末、引きこもり生活を実現した倫子さん。だが、元上司である警察官に恩がある為仕方なく捜査協力をする。持ち合わせの資料と情報だけで事件を読み解き、事件を解決へと導く、一事件10分で読み切れる短編推理小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる